福島県郡山市のある仮設住宅群である。
いま、仮設住宅と聞くと、多くの人は自宅が地震、津波によって崩壊したり流された人々の仮住まいの住居を思い浮かべるであろう。
しかし、福島県にある多くの仮設住宅は事情が異なる。
写真の仮設住宅に住む人々は、自宅が津波の影響を受けたわけでもなく、地震で倒壊したわけでもないのに、このような理不尽な生活を強いられている。その理由は、いうまでもなく東京電力の原発事故である。
政官財をはじめ、原子力研究者、電力会社をスポンサーとしてきたマスコミなどは、しきりに想定外の天災を強調する。いたるところに活断層のある地震大国。その上に作ってきた原発の事故がどうして想定外の天災なのであろうか。
不自由な暮らしに耐えている人々に一日も早く春の日差しを届けたい。
(写真:郡山市富田町内にて)
まもなく大寒。セイヨウタンポポの冬越しの姿である。
シオン、マツヨイグサ類なども同じように冬越しをする。
根生葉と呼ばれることもあるが、葉は極めて短い茎から出ている。
地面に張り付き、寒風に耐える姿は逞しい。
「何も咲かない冬の日は、下へ下へと根をおろそう」 後藤 清
(写真:郡山市堤地内にて)
寒中1月、白木蓮の冬芽(花芽と葉芽)である。
冬至芽とよぶ地方もある。
白木蓮は、木蓮(ふつうは紫木蓮をさす)の近縁種で、
春先の里山や庭に華やかさを添える。
毛皮のような包葉をまとったこの冬芽の姿は、まさに自然の妙、
造化の妙である。
(写真:郡山市台新せせらぎこみちにて)
元日草とは福寿草の別名である。
福寿草という縁起のよい名称から新年を祝う花として元日に使われる
ことが多いので、元日草、朔日草(ついたちそう)の名がある。
里山などに自生する福寿草の開花は早春であるが、
園芸種は、秋に株分けして温室で促成栽培すると正月に観賞できる。
花の少ない時期に、この鮮やかな黄色い花に希望を託した人々の
思いが分かるような気がする。昨年、大震災に遭われた方々にとって、
今年こそ希望の持てる年になるように祈りたい。
(写真:郡山市の自宅にて)