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東北地方も梅雨明けとなり、本格的な夏がやってきた。
今年はこの時期特有の長雨も少なく、梅雨明けの実感に乏しいが、それでも、あちこちに夏を感じさせる現象がみられる。
写真の空蝉もその一つ。セミの抜け殻でお世辞にも美しいとは言えないが、昔の人はこのような美しく豊かな表現をしている。
この言葉はもともと、この世に生きている人や現世を意味する現身(うつしみ)が転じて「うつせみ」となり、空蝉にかけたとされる。
セミは何年も土の中で過ごし、ようやく地上に出ても数日の儚い命にもかかわらず懸命に鳴き、生きる。
昔の人は、この儚くても精一杯生きるセミに、現世や自分の人生を重ね合わせたものであろう。現在にも通じる意味深長な言葉に思える。
(写真:郡山市逢瀬町の公園にて)