ヒガンバナ。毎年正確に、秋彼岸のこの時期に花をつけることからこの名がある。
ヒガンバナは中国からの帰化植物で、稲作とともに入ったとか。
曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれ、法華経の「摩訶曼陀羅華 曼珠沙華」に因むとされるが、仏教でいう曼珠沙華は、「白く柔らかい花」のようで、ヒガンバナとは似ても似つかないものだといわれる。鱗茎にリコリンと言う毒物を含むため「死人花」「幽霊花」という不名誉な名もある。
ヒガンバナは、一面真っ赤に染まる群落が見事であるが、数は少なくても秋空を背に咲く様子はまた格別である。(近くの水田の土手にて)
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近くの家庭菜園で珍しい花を見つけた。サツマイモの花である。淡いピンク色でヒルガオの花に似ている。
サツマイモは中南米原産で、17世紀前半ごろに中国、琉球を経て鹿児島県など九州地方に入ったことから薩摩芋と呼ばれる。唐芋の名もあるが、漢名は甘藷だそうだ。
この芋、空気中の窒素を利用できる菌と共生し、やせ地や荒地などでも良く育つため「救荒作物」として知られていたが、とくに享保の大飢饉以降、全国に広まったとされる。
サツマイモには、気温が高く昼間の時間が11時間以下にならないと花をつけない性質があり、東北ではこの条件が揃わないため、めったに花を付けることがない。
この夏の少雨・酷暑とそれに続く低温などの異常な気象条件が影響したのであろうか。
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