この厳しい暑さにも負けず、オクラが大輪の花を咲かせている。
クリーム色が美しく、とても野菜の花とは思えない。
オクラは英語で、アメリカネリネやオカレンコン(陸蓮根)という日本名もある。アメリカ原産といわれるが、もともとはエチオピア付近とも。日本には江戸末期から明治初期頃に入ったとされる。
オクラは、あのぬめぬめにペクチン、アラビンなどの食物繊維を多く含み、ビタミン、ミネラルも豊富だとか。今の時期、腸の働きを良くし夏バテ防止にピッタリの野菜かもしれない。
(写真:郡山市大槻町の家庭菜園にて)
メ(雌)マツヨイグサの花。メマツヨイグサはアレチマツヨイグサともいわれる。夕闇に淡く浮かぶ黄色がなんとも美しい。
宵を待って咲くことからこう名づけられ、朝方にしぼむ一日花である。
北米原産の帰化植物で、道端や荒地などでよく見かける。同じ仲間のオオマツヨイグサはツキミソウ(月見草)と呼ばれることもあるが、本来のツキミソウは、マツヨイグサ類の近縁種で白い花をつけるという(残念ながらまだ見たことが無い)。
待宵草というと、竹久夢二の「宵待草」の詩(うた)が思い浮かぶ。しかし、植物学上は待宵草が正しい。
それにしても夏の夕暮れによく似合う花である。
(写真:郡山市逢瀬町の道路沿にて)
ハスの花のこと。なんとも言えない美しさがある。
ハスの呼び名は、古名ハチス(実の入った花托が蜂の巣に似る)の略という。漢名は蓮。古い時代に中国から入ったとされる。
ハスの花を見ると、食べるレンコン(ハスの根茎)よりも、ついお寺を連想してしまう。如来像の台座(ハスの花をかたどった蓮華座)などを思い浮かべるからであろうか。
日ごろ使っている「一蓮托生」という言葉も、死後に極楽浄土で同じ蓮華の上に生まれ合わせるというのが、もともとの意味のようである。
「泥より出でて 泥に染まらず」 ハスは泥の中で育っても、こんなに美しい花を咲かせる。意味深い言葉である。 まもなくお盆。
(写真:三春町のお寺の境内にて)