まもなく立夏。里山の木漏れ日の下に咲くシャクナゲは、何とも美しい。写真はアズマシャクナゲの花である。近年は西洋種も含めて園芸種が多いが、個人的にはこちらの方が好きである。
アズマシャクナゲは、東北から関東地方に多いことからこう名付けられたようで、最もなじみの深い品種である。ちなみに、シャクナゲの語源は、牧野図鑑によれば尺無木、シャク無しなどと、諸説があるようで明らかでない。
花色が白から淡紅色のハクサンシャクナゲ(白山石楠花)の一種で、明治36年、福島県の吾妻山で根本莞爾氏らによって発見された八重咲きのものは、ヤエハクサンシャクナゲとして大正2年に国の天然記念物に指定されているという。
現在、福島県では、このシャクナゲを発見者の名をとりネモトシャクナゲとして県花に選定している。希少種のようであるが、一度見てみたい花の一つである。
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