当地方もサクラに先駆けてウメが開花した。
ウメは庭木の中で春一番に咲きだすので「春告草」の異名を持つ。
中国原産(漢名:梅)で、日本にはかなり古い時代に入ったこともあり、現在、園芸種は300を超えるという。
ウメは厳しい寒さを耐え忍び咲くことから日本人の心情に合ったようで、昔から歌人や俳人はサクラ以上にウメを詠んでいる。
むめ 一輪一りんほどの あたたかさ 服部嵐雪
(写真:自宅庭にて)
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吹く風はまだ冷たいが、光はもうすっかり春である。
「木の芽起こし」とはこの時期に降る雨のことで、厳しい寒さを耐えた木の芽吹きを促すように降ることから、こう呼ばれている。陰暦2月を「木の芽月」と呼ぶこともある。
写真は雨後のユキヤナギの芽吹き。一雨ごとに膨らむ緑がきれいだ。
あけぼのの 白き雨ふる 木の芽かな 日野 草城
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マンサクに少し遅れて、ロウバイの花が咲き始めた。
ところどころに雪の残る公園の片隅で、甘く芳しい香りを放っている。
ロウバイは中国原産で、江戸時代初めに観賞用として朝鮮から入ったとされる。和名は漢名の蝋梅の音読みで、花の光沢が蜜蝋に似ることから名付けられたとか。英名はwintersweetで言い得て妙。写真は花全体が黄色いソシンロウバイ(素心蝋梅)である。
当地方もマンサクが咲いてロウバイが咲き始めると、やっと春の訪れが実感できる。(写真:市内逢瀬公園にて)
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