すばらしい秋晴れのある木曜午前9時頃、道の駅「くめなん」でのこと。
この言葉を今になって聞こうとは思わなかった。
駐車場で、年代物100ccのミニバイクの手入れをしている痩せた小柄な男性を見かけた。
「境」ナンバーであった。まさか「大阪府境市から?」と、不可思議な気がしたので声をかけた。
4年前に11年間看病した奥さんに先立たれた大正14年生まれ(82歳)の大先輩である。
午前2時に境を出発、姫路を経由してここに到達、既に7時間の走行である。
これから鳥取に向かい天橋立を見物、池田を経由して境に帰るという。しかも日帰りであるという。おそらく600kmを一日で走りきるのであろう。 過去の最長走行距離は、長野への往復850km/日とのこと。
大変ではないかとの問いに
「戦死した戦友の苦しみを思えば、なんでもない」という。
80代の男性には、いまだ戦争体験が染み付いていることを思い知らされた。
小生の方が、先に出発したが、直ぐに追い越され、あっという間に見えなくなった。
ご無事な帰宅を祈った。