先日は、「アーティスト」と言うサイレント時代の作風をうまく活用した映画を見たが、23日には「名もなく貧しく美しく」という松山善三氏が、監督・脚本、製作;藤本真澄、角田健一郎、出演者;高峰秀子、小林桂樹という懐かしい映画をBSで見た。
「白黒でセリフの無い映画」というのは厳密には違っていて、「アーティスト」の方はサイレントであるから活弁士の代わりに字幕が出てくる仕掛けであり、「名もなく貧しく美しく」の方は聾啞者である高峰秀子と小林桂樹の夫婦間の会話が手話になっているという作りである。
しかし、どちらも通常の音声セリフというものを使用しない表現方式が一段と強い印象を持って観客に迫ってくるという素晴らしい効果があった。
久しぶりに良い映画を堪能させてもらった。