田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

171029 朝の散歩、昼の散歩(91)・・・米と水田を死守する

2017年11月09日 09時53分14秒 | 日本の未来像(future

わたしは、意図的に我田引水を試みる。「ふるさと再生にしても、復興支援にしても、やはり農業を立派にしなければね」という。心からそう思っている。心の中で「日本を豊かにするにはまず食べ物だ。これがぐらついていちゃだめ。それにしても日本の食糧農業政策は・・・」残念に思う。

そう思う根拠は幾つも提出できるが、例えば肥料問題がある。作物は自然に育ち収穫できるものはない。つまり外からの肥料補給は欠かせない。肥料の三要素の窒素、カリ、リンが不足すると作物は育たない。窒素やカリは輸入しても無限に空中や海から取れるので心配は要らないが、リンはそうはいかない。肥料を大量に投入する20世紀の近代農業によって,土壌中のリンはかつての3倍もの速さで消費されるようになった。米国のイリノイ川流域では,1kgのトウモロコシを生産するごとにおよそ1.2kgの土壌が浸食されるているという。早晩資源アウトの状態が近づいている。現在リン酸資源の確保に動物の死骸をあさっている有様ときく。海外の大規模農業はほとんど畑作で三年続けると極端にリン酸欠乏、マグネシュウム欠乏が起こる。また,リン資源の大量投入は土壌浸食の原因にもなっている。

 

海外から食料をあさるということは、海外の畑からリン酸やマグネシュウムをあさることに等しいから、将来の食料の高騰は目に見えているし、それ以前にアメリカ、ブラジル、オーストラリアなど有数の農業大国に輸出余力が無くなる可能性すら危惧される。今が安いからといってのほほんとしていられないのだ。


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