「常識的なことを発表するのに勇気が問われる」という社会にしてはいけませんね。思ったことを、思い切り発言し、議論をしていくということが世の中をあかるく、 発展させると思いますが、得てして、都合の悪い真実は暴力で口をふさがれます。農薬の害をアピールすることは、当時(1960年ごろ)はとても勇気の要ることでした。当時大きく発展していたアメリカの農業の推進力は化学肥料と農薬でした。いずれも石油を加工して作る化学物質です。言うまでもなく重化学工業、鉄と石油を使いまくる工業文明がアメリカや後の日本の繁栄の基礎だったのです。石油消費の先兵が化学肥料や農薬でした。これが生物の中に濃縮残留すると毒となり、生命も失われていく、農薬をばらまいた大地には、春になっても虫がおらず、小鳥も鳴かない「沈黙の春」となる、とレイチェルは書きました。
殺虫剤、除草剤は平たく言えば生物化学兵器です。これをしつこく散布すると生物は根絶やしされます。当然人類はその影響を受け死滅に向かいます。当時は、化学物質を使いすぎてはいけない、欲張っていけないという当たり前のことを言うのに大変な勇気が要りました。戦前、すなわち戦争を続けていた当時は平和を唱えることが危険思想と見なされました。どんな人も戦争反対と唱えるだけで、警察に捕まりました。レイチェル・カーソンは農薬の害を告発することが命の危険を覚悟することでした。殺されないまでも、農薬業界からはとてつもないバッシングを受けました。しかしレイチェル・カーソンはこの書を書くに当たって、膨大なデータを集め、慎重に分析し、反論不能なレベルにまで問題を追いつめました。まともに反論出来ないものであったために、この45年間、この書物はますます真実の光が増し、権威が増していきました。科学の勝利です。勇気を持って闘った科学者の勝利です。
九条の会の秋の文化講演会は、88名の参加者を得て静かな雰囲気の中でも力強く実行されました。科学の強さ、勇気を持つことの大切さを上遠さんの静かで落ち着いた語り口の中から、レイチェル・カーソンの思いが伝わりました。
殺虫剤、除草剤は平たく言えば生物化学兵器です。これをしつこく散布すると生物は根絶やしされます。当然人類はその影響を受け死滅に向かいます。当時は、化学物質を使いすぎてはいけない、欲張っていけないという当たり前のことを言うのに大変な勇気が要りました。戦前、すなわち戦争を続けていた当時は平和を唱えることが危険思想と見なされました。どんな人も戦争反対と唱えるだけで、警察に捕まりました。レイチェル・カーソンは農薬の害を告発することが命の危険を覚悟することでした。殺されないまでも、農薬業界からはとてつもないバッシングを受けました。しかしレイチェル・カーソンはこの書を書くに当たって、膨大なデータを集め、慎重に分析し、反論不能なレベルにまで問題を追いつめました。まともに反論出来ないものであったために、この45年間、この書物はますます真実の光が増し、権威が増していきました。科学の勝利です。勇気を持って闘った科学者の勝利です。
九条の会の秋の文化講演会は、88名の参加者を得て静かな雰囲気の中でも力強く実行されました。科学の強さ、勇気を持つことの大切さを上遠さんの静かで落ち着いた語り口の中から、レイチェル・カーソンの思いが伝わりました。
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