田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

進化と進歩は違う・生命と機械の差ほどの違いがある

2009年01月16日 12時39分04秒 | 平和
進歩とは、機械が切り開くもので進化とは生命が自己運動したする途中経過である。機械は効率を量で計り稼動範囲は部分的で目的は「時間短縮・手抜き」にある。そして効率達成のためには時に刹那的、一過的、暴力的である。近代化というのは進歩であるとすれば手抜きが金銭として対価を得る姿である。進化とは、近代化でも効率化でもなく、手抜きをしないで生命を作る生命現象で継続性が最大の特徴である。
七面倒くさい理屈のようだが、これは非常に含蓄のある分析である。人間は機械ではない。しかし近代化は人間が機械をつかって作業効率をアップしたことにある。この効率のアップで生ずる余裕は何に使われるかと言えば、さらなる効率のアップである。これは際限なく続き、産業革命以後の200年を使って巨大な都市文明を作った。この過程で人間か機械の奴隷になり、機械に際限なく使われるようになった。今日の姿はまさにそれである。人間が機械を使いそれで得た効率は何に使うべきなのかという問題が生じている。現代の課題である。人間が生命である以上、常に「進化」という作用を受ける位置にある。進化という言葉を分析すると、底に現れる諸処の概念はすべて「温かい」。人間社会は、進化という言葉で代表される概念をしっかり捉えなおし、自己を発見しなければいつまでたっても幸福にはなれないと中村桂子さんの分析は教えているようである。

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