田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

160819 大田/環境フォーラム実行委員会 の立ち上げについて(感想)

2016年08月20日 15時01分07秒 | 日本の未来像(future

環境問題とはなんでしょうか? 物質が自然の循環の外で、人為的変化が起こり、健康に危害や不利益をもたらす諸場面の状況と考えられます。実際の生活においては、危害や不利益をもたらす物質の人為的変化が大規模に起こり、社会の維持に支障が生ずる恐れのある問題と思われます。温暖化ガス、オゾン層破壊、気候変動、放射線、大気・水質・化学物質汚染、土壌汚染、砂漠化など、このような問題を根本的に研究し、その予防と起ってしまった事象への治療を行うことが環境管理事業 だと考えられます。

 

環境問題をもう一つの側面、経済から見ます。現在われわれが享受している物質文明は、経済的合理主義に基づいて、自然から得た物質とエネルギーを消費するだけの文明です。この物質、エネルギーを使った後の廃棄物や廃熱を不可逆的に堆積し地球生物を攻撃していることで、生物の被る健康被害や不利益は、廃棄物や廃熱を経済循環の中で最小に抑える課題が残されており、これを放置すれば、近代物質文明と、それを最も集積する都市の構造に致命的な打撃を与えます。

物質文明の負の側面を減らし、廃棄物や廃熱を少なくすることが、この文明を永続させるための喫緊のグローバルな課題でありますが、これに向き合うべきは、経済から基本的に独立しているべき行政、教育、学術、文化の領域で、担い手が使命観を持って、生活と産業の中でその解決策を模索し経済担い手である産業界にも規制を課すべきであります。

 

環境問題は、生産と生活のあらゆる場面で、慣習的な企業経営や生活習慣に原因が作られており、人々はこの解決にいろいろな手立てを講じながら努力をしているが、環境を最も消費する経済活動への規制は、生活習慣に対する規制とは裏腹に、むしろ緩和されています。生活が便利になればなるほどごみが増えるという文明は滅びの前兆と言えます。原子力発電、遺伝子組み換え農産物、農薬、食品添加物などは、表面的には規制が強化されているようで、実際は緩和されています。

 

私たちが選択した文明、都市構造は、人間が生物であるという原点から遠ざかったところで組立てられ、お金と欲望が渦巻く経済現象に、人々が引きずり込まれ、自分と子孫の命の安全、家族の保健、癌の大量発生に見られる莫大な医療費負担など、消費経済が不活性化する道を選んでいます。

 

このため、環境問題とは、「経済」「健康」「安全」「便利」「快適性」と言った社会の維持の要素をすべて複合的にプラスに発展させ、それぞれのカテゴリーを進化させ、バランスを図る政策に拠るしかありません。

 

環境フォーラムは、経済と環境の関係を逃げずに、環境に負荷を与えない経済社会のありかた、ライフスタイルのあり方を団体や個人が理論や経験を学びあい、それぞれを高めあい、問題意識の希薄な行政や政治家に対して、情報提供、政策提言を行う場としたいと考えます。

 


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