たのしいくわだて×媛茶屋プラスlabo
「Some Other Spring〜いつかの春に〜」
場所:古木里庫
5/7(土) 15:00 三女と観劇
二人芝居。
同じ台本を二人ずつで三回。
まったく同じセリフだけど
三回とも違った雰囲気を感じて、
それが面白かった。
…………………
場所は三豊市、
父母ヶ浜の向かい側
古材と薪ストーブのお店 古木里庫。
建物の入口で靴を脱いで上がる。
会場は、
雰囲気のあるギャラリースペース。
上演前にお話が。
同じ台本を
三組の役者が演じるとのこと。
一人は三回通して同じ役だけど
相手が変わる。
その組み合わせは
お客さんが引くクジで決まるのだと。
お客さん参加型!
そして決まったのが…
1. 瑞穂さん×嶋尾さん
2. 小林さん×嶋尾さん
3. あんこさん×嶋尾さん
それぞれの間には
舞台奥のロフトから
南口さんの
バイオリンの演奏が入って
いい雰囲気だった。
……………
汽笛や船のエンジン音。
そこは
海を往くフェリーの上らしい。
偶然出会った二人のやり取り。
一人は俳句を作っているようで
字数を数えて独り言。
そこへ猫のキャリーバッグを
持った人が現れて…
二人の何気ない会話から
それぞれの人生が垣間見えた。
“心は思うようにいかない”
それでも、
“いつかの春に また恋をしよう”
つかの間のやり取りだけど
すっと光がさすような
ラストだった。
…………………
実は最初、
3回とも同じ台本で…ということを
私はハッキリ分かっていなくて、
観ているうちに、あ、そうかと
理解した(笑)。
そして、
2回目、3回目と観ていくうちに
あれ?と思うことがあった。
同じセリフのはずなのに
(多少の違いはあったかもだけど)
この二人の関係性や雰囲気が
違って見えたのだ。
1.
かっこいいベテランお姉さんと
やけ酒お疲れ風の若いお姉さん
2.
ぽわんと穏やかな人生の先輩と
まじめで物静かな若い女性
3.
何だかパワフル我が道を行く人と
そう歳が離れてないように感じる
大人の女性
個人的には
こんな感じのイメージだった。
………………
1.が初見なので
私にとってはそれが
すべてのベースとして
観ていたと思う。
ベテランお姉さんが
若いお姉さんを気遣い
かける言葉が温かい。
達観したように見える彼女も
色々なことを
経験してきたのだろう。
そう感じられるから、
そのやり取りが
より心にしみたのかもしれない。
2.の穏やかな人を演じるのは男性。
セリフは変わらないので
口調が女言葉。
最初はオネエさんかな?
と思ったけれど、
同じ台本なので、
特にオネエだという
説明も入らない。
だんだん観ているうちに
気にならなくなった。
男とか女とか、オネエとか…
カテゴリーは関係なく
“そういう人”なのだと。
何だか
そういう捉え方が
心地いいと感じた。
枠組みにとらわれないというか、
色々な人がいるのが前提というか、
それを自然に受け止めている状態が
自分にとっても安らぐ状態だと
気付かされた。
3.は、
そこからまた少し違った雰囲気に。
二人の距離感が近いなと思った。
歳の近い者同士のような。
同じ言葉でも、
ニュアンスや動きによって
こんなに変わるものなのか。
それを実際目の前で観て実感した。
それは
一緒に観劇した
三女の感想でもあった。
演じる人が変わると別物…
というのは分かる。
でも、同じ人が同じ役を演じていて
セリフも同じなのに
3回とも違って見えるのが不思議で
そこが面白かったと。
大人の恋愛の話でもあったので
どうだったかな…と思っていたが、
そういうところを見ていたのかと
それも面白かった。
(私も同意見!と、
後で話が盛り上がった)
確かに、
3回とも服装を変えていた。
(たぶん役の雰囲気にあわせて)
でも、
それだけじゃない、違いがあった。
特に演技を“大きく変えている”
感じはしなかった。
なのに、二人の関係、
雰囲気が違って見える。
これは…
相手とのキャッチボールの中で
自然と生まれるものなのだろうか。
そうだとすると面白いし、
現実の、自分たちの日常でも
相手によって
変わったりするのかな?
と色々想像してみた。
人の中には色々な要素があって
(もう一人の自分、みたいな)
それは相手によって、環境によって
表に出る部分が変わるのかもしれない。
目に見えているものだけが全てではなく
可能性は無限にあるのかもしれない。
「心は思うようにいかない」
というセリフがあったが、
それでもまた
一歩踏み出せるとしたら
まだ見ぬ可能性は
それを後押ししてくれる。
あたたかい光を感じられた。
……………………………
終演後はアフタートーク。
希望者はそのまま残り、
3つのグループに分かれて
感想でも質問でも
何でもありの座談会。
出演者も加わって
楽しいひとときだった。
…………………………
ちなみに、
劇中、歌われていたのは、
この作品のタイトルでもある
「Some Other Spring」
という曲らしく。
そういうことか〜と、
後で調べてみた。
ビリー・ホリデイ
「Some Other Spring」
彼女の人生と共に
深く心にしみるものがあった。
……………………
1日目は、午後の回を観劇。
2日目は受付を担当。
急なことで、
私にできるかしら…と
ドキドキしましたが
人数も少なく、
扱うお金も少なく
特に混乱もなくホッとしました。
それにしても
これだけの人数で
しかもキャストは
愛媛、香川、岡山、東京…
遠隔で色々進めてたなんて凄いです。
舞台の裏側も少し見られて
お話も聞けて、良かったです。
素敵なご縁、機会に感謝。
皆さまお疲れさまでした😊!
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あんこさんが作って販売してた
水引のアクセサリー
素敵でした〜〜✨
三女も気に入って
二人とも買いました🥰