月下樹のおと

樹月けい、オタク母のブログ。アニメ・漫画。お絵かき展示等。義母の介護終わり、義父のご飯お手伝い中。

抜鈎ばっこう

2009-08-28 17:45:50 | 日記等 未分類
昨日夕方、
傷口の抜鈎しました。


傷の長さは
へそから下、縦に
12cmくらいはあるでしょうか。

前2回、横に切った
帝王切開の傷を
通り越して
更にちょっと下。

けっこうギリギリ。


以前の傷より
若干長い気がしてたので
ちょっとドキドキ(笑)。


消毒液がしみて、

抜く数も
前より 間隔がつまっていて
多そうなので

ぴりぴりな痛みに
びくびくでしたが←(ビビりです)


一応終わり やれやれでした。

翌日はシャワー可♪



傷の状態も良く
内診も問題なし。

血液検査でも
出血による貧血もないので


日曜、退院予定です。


………………


この日は
入院患者さんの
不在者投票もありました。

事前に 申請書を出せるように
各ベッドまで案内が来ていたので

申し込みしていたのです。




普段の投票なら
名前は
記入する場所の前に貼り出されて
いるのですが


ここは
広範囲からの患者さん
ということもあってか

何もありませんでした。


いざ
書く所に行って、それに気付きました。

貼っていたのは

その部屋にもともとあった

予定表みたいなものでした。

Σ(T▽T;)え…



あわてて
担当の人に用紙を預けて


入口の机の上に並べてあった
新聞やら
選挙区ごとに名前の載ったチラシ
などを見て

確認したのでした(汗)。ふ~
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続く線、新しい線

2009-08-26 09:36:05 | 日記等 未分類
入院するようになってから

ずっと手帳に
記録をつけていました。




24時間のトイレの回数(大小)を聞かれるので

その記録欄や

内服薬、点滴等の記録欄のために


線を引いていました。




術後は しばらく動けないだろうから

余分に何ページが線を引いておきました。



何ページ引けばいいんだろう…

想像つかないまま
適当に引いて

自分が動けない時の記録は

親にお願いしておきました。


………………

無事 手術が終わり

寝たままでも
やっと記録をしようという気になった

術後2日目の明け方。


手元の携帯に 片手で
点滴の種類や入れ始めた時間などを

カチカチとうって

パタンとしめることが続き、


やっと
座って何か出来るようになってから

2日目 3日目の記録を

携帯から 手帳に書き写しました。


寝ていたら、
こんな簡単なことも
できなかったのだと

久しぶりにペンを握れることに
嬉しくなりました。


ふと
そういえば

何か足りないと思ったのが


赤ちゃんの欄 でした。




病室に赤ちゃんがいる間は

母乳やミルクをあげたり

オムツ替えで 排泄(尿/便)があった時

それを記録する表を渡されていました。




手帳にも 新しく

その欄を作らなくては。


そう思い、

新たな線を引きました。


それを じっと眺めてみると

改めて

増えたな、という実感が湧いてきました。



…………………


私の欄

赤ちゃんの欄


欄の数が 増えました。



これから どんどん
書き込んでいくことになるでしょう。



思わず

せっせ せっせと

何ページも 線を引いていました。





生まれた その日に

新しくできた
赤ちゃんの欄。


今は 私のすぐ隣にあって


これからも その子は

自分の欄の数を
増やしていくのでしょう。

今は
飲むことと 排泄だけだけど

これから どんな欄が
増えていくのでしょう。




それにしても

たくさんの線は

どこまでも続く

道のように見えました。



嬉しいけれど

少し 気が遠くなりました。





欄が増え 線を引くのは

時には わずらわしく
大変なこともあるでしょう。


すでに たくさん持っている
自分の欄、


これでまた

子どもの欄も
ひとつ増えました。


けれどだぶん

それも まだまだ

たいしたものでは
ないのだとは 思います。


この先も しばらくは
また 新たな欄を

自分の隣に
増やし続けていくのだろうと
思いました。




今 こうして 線を引くことを
嬉しく思うけれど、


そんな気持ちで
いられない時も

あるような気がします。




でもまあ、

生きていて

続いていくということは


そういうことなんだろうなと


その線を眺めながら

思いました。



続く限り 両方ある と。



傷口は まだ痛みます。

夜中の 授乳に起き上がる度

息を吐き吐き
それに耐えます。



でも

こうやって 座って 線が引ける

その時に 感じたことを


忘れないでいたいと

思いました。



だから

いつか忘れる この気持ちを



書いて おきたいと

思いました。
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生まれました

2009-08-21 09:18:19 | 日記等 未分類
昨日夕方
無事生まれました。

全身麻酔だったので
しばらくぼんやりで

後は痛みが強くて動けず
お知らせ遅くなりましたが

今朝何とか。


胎盤も無事はがれて
輸血も自己血でいけたようです。

今朝赤ちゃんを
枕元に連れてきてくれて

初めて見ました!
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前夜

2009-08-19 21:11:28 | 日記等 未分類
いよいよ
帝王切開前夜です



今日は

朝から部屋移動になりました。

個室です。

おお!
冷蔵庫に 洗面台に ソファがあるよ~

(トイレはちょっと遠くなりましたが…
術後すぐは 尿管入れてるから
関係ないでしょう)


ナースステーションを
出てすぐの病室なので

距離的にはMFICUと
同じくらいです。



術後の状態が色々考えられるので

帰ってくるのはICUより

こちらの方が良いでしょう
とのこと。




麻酔科の方から説明がありました。

出血量が多い手術になるので
全身麻酔するそうです。

(口からチューブ…ですね)


術後のおおまかな予定表ももらい
説明がありました。


ちなみに
弾性ストッキングは
写真のようなものらしいです。

これを着けた上で
フットポンプなるもので
足をマッサージするような感じに
なるのだとか。


エコノミークラス症候群などでも
問題になってましたが

血栓ができると まずいようてすから。
その予防のため。

……………

術前最後の夕食は
ししゃもの天ぷらでした~
(完食)

そして
ウテメリン(お腹のはり止め薬)も本日最終。

薬の種類は
途中で変わったものの

1月末の切迫流産あたりからなので…

長いお付き合いでした~。


急な陣痛などもなく

手術予定まで 無事に
役目を果たしてくれました。



今日の夜中 0時から
飲み食い無しです。


少なくとも術後24時間は
水は飲めないらしいですね。

ICUで隣だった方は
当日、翌日 オール食事無し (その次の朝も?)

だったようなので


耐えられるか 心配です(笑)


取りあえず個室なので

食事時の香りが漂ってくることはなさそうです…


……………

明日の昼の
胎児心拍モニターまでは

食事以外は

いつも通りになります。
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週末に家族と会う

2009-08-17 18:07:11 | 日記等 未分類
週末は
旦那の誕生日でした。



今年の誕生日プレゼントは
何にしようかと思いながら

某服屋にて
2枚目以降は○%off
という広告につられて

半袖のシャツを買うことにしました。

(もちろん自分のも ちゃっかり買いました)


それが
夏物が出回り初めた頃だから

ずいぶん前のことです。



入院する時に、
荷物と一緒に持ってきてました。


ちょうど週末の誕生日、
仕事が休みで

子どもらを連れて来ることになりました。



今年は色々大変でごめんね…と
感慨深く手渡すつもりが

胎児の心拍モニターをつけて
寝ている状態だったので

そこにあるから~と
自分で取ってもらいました。

……………

娘たちは

母の枕元に寄ってきたのは
最初だけで

暇を持て余して

ベッドサイドにあるものを
珍しげに見たり
戸棚を開けたり

きょろきょろして
落ち着きがありませんでした。


モニターが終わるまで
しばらく売店の方など
まわってきてもらうことにしました。


帰ってくると………

上の子は 漫画雑誌を買ってもらったようで

さっそく お目当ての付録を開けて見るのに夢中。


下の子は
持ってきた 凍ったペット飲料を
何とか 溶かして飲んでやろうと
これまた夢中。


おいおい

お母さんの お見舞いに来たんじゃないのと

旦那が 声をかける始末。



まあ、そんなもんでしょ。

ちょっと がっかりな
再会だけど(笑)


それでこそ 子ども。


いろいろ
興味をひかれるものがあるのは

いいことだと思ったのでした。




ちなみに 私も 旦那に
漫画雑誌を お願いしておきました。


ガンガン9月号

12日発売なのに
書店で見たけど なかったとか。


何ですと!?

そんなはずはっ( ̄□ ̄;)!!


表紙に
鋼錬のエドのストラップの写真が
あるやつだから~と
再度お願いすると


親子そろって
付録好きだね~と
言われてしまいました
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手術日決まる

2009-08-16 20:21:19 | 日記等 未分類
帝王切開の術日

8/20(木)です。


しばらく前に決まってましたが

ちょっと変更がありまして

結局この日になりました。



この週は

予定しているだけでも

月曜に1人

木曜に2人だそうです。


私は木曜の昼 2件目。




今日、先生から
手術について具体的なお話がありました。


旦那さんも一緒にどうですか?と
事前に聞かれていたので

お願いすることにしました。


自己血以外の
輸血の可能性や
その場合についての説明以外は

だいたい今まで聞いていたことでした。


どういう状況が考えられるか
それぞれの段階について。


結局は開けてみて、
手術中の判断による部分が多いのには
変わりなしということで。


特に大きな疑問もなく

家族側の おおまかな段取りを聞くくらいでした。



疑問といえば…

先生の話に出てきた

血栓予防に履くという

【だんせいストッキング】を
【男性ストッキング】かと思ってました。私。



(手術した人のブログ読んでて
そういうストッキングを履く
というのは知っていましたが)


後で 手術の説明内容を渡され
書面に 【弾性】と書いてあり

あ。そういうことね、と納得。


ばかな質問しなくて良かったわー
と思ったのでした。(^_^;)




麻酔については また
麻酔科の先生からお話があるとか。


今回はさすがに全身麻酔に
なるのかなあと思っています。


前2回は 半身でしたが。

意識があると

お腹探ってる感覚とかが
たまに気持ち悪くなるので

かえって全身麻酔でいいかも…?


術中のことが
覚えてられないのが

残念ではあります。
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入院生活あれこれ

2009-08-16 11:38:52 | 日記等 未分類
だいぶ 慣れてきました。
病院での生活も12日目。


帝王切開でも
普通は前日入院だから

出産前に
しばらく入院する
というのは初めて かもしれない。

産後は授乳など
色々することがありますが
産前は比較的余裕あります。

一日の主な流れは
こんな感じです。


6:00 起床

6:30 胎児の心拍数確認

7:40 朝食

9:00 胎児心拍モニター(30~60分くらい)

10:00 シャワーができない人に 体を拭く お湯等 用意される

12:00 昼食

13:00 胎児心拍モニター

17:00 血圧測定 検温

18:00 夕食

19:00 胎児心拍モニター

21:00 消灯



…………


部屋や施設などは
やはり そこそこで 色々違うようです。


【上ふたりの時の産院】

基本的に個室

トイレ 洗面台付き

TV 冷蔵庫(冷凍スペースあり)
完備
※自由に使える

収納…
ベッド脇にキャビネット
縦型スチールロッカー

共用シャワー室
※許可が出ていれば空いてる時に使う


食事
各部屋に配膳


【大学病院】

■四人部屋
カーテンにて仕切り
結構狭い

床頭台
(ベッド脇のキャビネット
…プリペイドカード式の
TV/小型冷蔵庫付)
※冷蔵庫はペットボトルが数本入るくらい


収納…棚 引出し4段

洗面台 部屋にひとつ

廊下に共用 洗面室 トイレ

コイン式洗濯機/乾燥機
(乾燥室あり)

共用風呂( シャワー 浴槽)
※各部屋に順番の札が回ってくる

食事
許可の出ている人は
廊下の先にあるデイルームにて

それ以外の人は
各部屋に配膳
配茶(コップや急須などに)あり
※お白湯や お茶


■MFICU

ひと続きの部屋
ベッド数 6

サイドは壁
一方 カーテンで仕切り

四人部屋よりはスペースに余裕あり


床頭台
(ベッド脇キャビネット…
プリペイドカード式のTV/小型冷蔵庫付)
※入院中はずっと同じ物を使用。
キャスター付なので 入院中は これを押して部屋移動する。

収納…棚 上部引出し二つ
下部 可動棚 扉付き


共用
トイレ 手洗い シャワー室

洗面台3つ


食事
各部屋に配膳
配茶(コップや急須などに)あり

コンセントは
枕元の壁面にあり
携帯の充電やドライヤーは
そこから。

※シャワー室等にはコンセントがないので
枕元のコンセントにてドライヤーを使う。
音が気になるので、ドライヤーはできれば音の静かなものの方が。

※洗面台にしか鏡がないので、
髪を乾かす時など
立てて置ける鏡があると便利。


※洗面具などを持って洗面台へ。出し入れしやすく短時間で扱いやすいもの。

化粧水等はベッドへ戻って使用。


※部屋移動が二回あった。
状況により またあるかも。
声をかけられて 間もなくなので

棚の中身をすぐ移動出来るように
個分けした袋にまとめておくと手早く出来る。

※移動は、看護師さんなどが
お手伝いしてくれるが
細かい荷物は できれば自分でまとめたい。

100円ショップの
収納袋など(ビデオ コミック等の)

また、結婚式の引き出物袋のような
大きめのしっかりした袋があると
ばさばさ荷物が放り込めて便利。
移動の際、手早く出来る。

ファースナーの開け閉めも
うるさくなく
いらない時は小さくたためる。


※術後は動けない上に
部屋移動する場合は
全て誰かにお願いすることになる。

産後すぐに必要なものセット(着替え等や術後ニッパーなど)
ひとまとめにしておくものはあらかじめ指示されているが

それ以外のものも
何が入っているか
分かりやすくまとめておくと
家族などに 何か出してもらう時

分かりやすいかもしれない。
………………

■消耗品

入院時は 必要なだけ
後から随時補充してもらう。

ティッシュ
(意外と早くなくなる)
ウエットティッシュ
(術後は必須)


飲み物

自販機が遠くにあるため
買いにいけないので
お茶などのストックを
持ってきてもらう。

紙コップ 割り箸など

動けない場合は
使用頻度多し。

…………

術後は 少なくとも1日はベッドの上

起き上がれるようになっても
傷口は痛むので、

物を取るために再々 立って歩かなくてもいいように

ベッドの柵や
脇のキャビネットに
細かいものをセッティング中(^_^)v
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お守り…多!?

2009-08-14 20:34:46 | 日記等 未分類
なんか…

書いてるうちに

お守り ありすぎやろう、って
思いはじめたけど

今更持って帰ってもらうのもなぁ
てことで。


子どもの くれた おまもり その1に続く

お守りたち。


☆このブログ
携帯からでは
写真は頭に1枚しか入れられない
みたいなので…

他のは省略。




■その2 地元神社の安産御守
→両親が買ってくれた。

今回の転院等の話が出る前のことで、
そこまで気遣ってくれなくてもいいのにーと
その時は思っていたが。

にわかに ありがたみが増してきた(笑)。



■その3 ドラマ「BOSS」キーホルダー
→デジタル放送 クイズに応募
当選賞品!

毎週数名しか当たらないらしいので
縁起がいいよね、てことで。


■その4 にゃんこ先生ストラップ
→漫画「夏目友人帳」グッズ
月刊LaLaの応募者全員プレゼント

うちの娘たちも(漫画は知らないけど)
にゃんこ先生のキャラクターが大好き。
結局このストラップ、2つ申し込みして
片方は子どもにやった。親子でおそろい。
お腹を押すと、にゃんこ先生ボイスが聞けて楽しいのだが
相部屋状態のICUでは 恥ずかしくてできないのが残念。


■その5 いわさきちひろマグカップの写真
→在りし日の祖母へ誕生日祝いにあげたマグカップ

【上の写真】

1月の切迫流産で入院していた時、
親が湯飲み用に持ってきて
くれて
使っていた思い出あり。

写真は
昨年 祖母とお別れした日に撮ったもの。
携帯に入れたままになってる。



■その6 指輪ホルダー
→結婚指輪とガチャポンリング

出産を控えて、アクセサリー類は
外しておくことになっている。

無くしたら嫌なので
前のお産の時は家に置いてきたが
今回は持ってきた。

妊娠中、指輪してる指が荒れて
しばらくこれを首からさげていた。
ちょうどいいホルダーもあったので。

ちなみに結婚指輪の他にも リング×2。
オタクで申し訳ないけど
REBORN!のグッズ。
一応“守護者”のリングなんで。
守ってくれそうだから(笑)。


■その7 安産御守
→先日 帰省した弟が持ってきてくれた。

愛知の田縣神社の御守。
五穀豊穣と子宝の神様らしい。
いやぁ、独身なのに よう買うたね~(笑)

いや…有り難いことです。



■その8 ………


そして、忘れちゃならん!

メッセージをくれてる方々の
思いです!!



直接 言葉をかけて もらってなくても

色々な人が

応援してくれていると思うから。

カタチはなくとも


大切な 【お守り】です!
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小説『きみの友だち』

2009-08-11 10:31:17 | 日記等 未分類
最初は ゆっくり
次第に はや足

走ってもいないのに
どきどきして

何度も何度も
息を大きく吸い込んだ。




『きみの友だち』

持ってきた本を 病室で読み終えた。


どきんどきんと脈打つものは
指先まで伝わり、

微かなふるえが
しんとした朝

ページをめくる音を
たててしまいそうな気がした。



松葉杖をつく 愛想のよくない恵美ちゃんと

何をやっても不器用な
体の弱い、穏やかな由香ちゃんと

彼女らにまつわる人たちの物語。


悲しい場面では泣かなかったのに、

最終章の最後の一行で
泣かされた。


まんまと やられた。

でも まあ いいか。

明るい気持ちで 終えられた。

気持ちのいい朝、
昨日までの雨は やんで
空に明るさが戻ってきた。

窓から見える 大きな木の

大きな深い緑の葉が
珍しく わさわさと揺れていた。

私の気持ちに応えてくれたようで、
嬉しくなった。

そこに吹く風を 目で感じ
すうっとしたものが
自分のところまで
届いたような気がした。

………………


のめりこんで読めたのは、

時間にゆとりがあったから
だけでは ないような気がする。

最初は 朝のひととき
まとまった時間だけ
読むつもりが


読み進むうち

だんだんペースが早くなっていた。


たぶん私は
感情をセーブしている。


一日のうち

誰も カーテンを開けて
入ってこない時間帯は
限られている。


だから
ふいに誰かが入ってきてもいいように

出来るだけ
平気な気持ちで読んでいく。


本当は いや。
思い切り 浸りたい。

本を読む 自分だけの世界にいる時くらい

自由に解放してやりたいから。


それでも、

足が勝手に 進もうとする。

その先へ

その先へ


今 読みたい

知りたい


物語の中の あなたを、

あなたも あなたも あなたも

お話に出てくる
たくさんの 人が


何を 感じ どうしていくのか。


一応の 終わりまで。

まだ きっと続いていくだろう
道のりの


私が見られる
最後のところまで見届けたい。


そう思うと 気持ちが はやる。


そんな お話だった。

………………


このお話の中に、

誰でも きっと
自分と 似た人を

見つけられると思う。



似た人、というか
似た部分。



いわゆる デキる子も

デキない子も


しっかり者も

のんびり屋も


何の取柄のない者も


小心者も わがまま者も…


皆それぞれに

気持ちがあって

嬉しいことも 辛いこともある。



それらを
ひとつひとつ 取り上げて語る

その人のまなざしは


すべての人に あたたかい。

決して見下さない。
見放さない。


そんな あたたかさが
胸に じんわり しみてくる。


ちょっと 何だか 神様みたい。

でも、その あたたかいまなざしも

語られる言葉も

一人ひとりには 届かない。


ただ、一生懸命な

その一人ひとりが

自分で つまずき
自分で 気付き

出会い 考え 悩みながら
その子なりの 先へ
踏み出している。



切ないけれど、それがいい。
そういうもの なのかもしれない。

誰も代われない
その人だけの道。

その人だけの物語だから。



主に子どもの お話だけど

自分はどうなのだろうかと


考えずには いられない。


……………



たくさんありすぎて
あらすじは書けないけれど

とにかく 好きな お話だった。


今 何かひとつ

持っていく

本を選べと言われたら、


迷わず これを あげると思う。


それくらい
言葉のところどころに
運命めいたものを
感じるのだけれど…



よくよく考えれば


まだ 読んだことのない
ものの中にも

そんな本が たくさん
あるのではないかと

思ったりもする。



決められないなぁ

一冊 なんて。



私の読んだ本なんて

ほんのわずか。



だから

まだ

決めないでおこうと 思う。

まだ

この先にあると 思いたいから。
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おまもり その1

2009-08-08 20:16:06 | 日記等 未分類
入院する前の日、

早めに洗濯物をとりこんでいると
上の娘が たたむのを手伝ってくれた。


妹は、義母のところへ
遊びに行ったのか、姿が見えない。
珍しく上の娘と 二人っきり。


私が たたんでいると、
「えぇよ、私がするから」と娘。

気を遣ってくれているのだろうか。


ありがたいな、と思う反面

“姉”として頑張ろうとする気持ちが
どこまで続くのか
心配でもあった。

自分も 姉 なので
そのあたりの気持ちは
何となくわかるから。



前回のお産と違い、
いつ帰ってくると約束できない。

それまで 頑張り続けなければいけない
娘を思うと

何だか かわいそうで

声をかけて おかなければと思った。


そう思うと いきなり胸がつまって

最初のひとことが
すんなり出てこない。


けれど、何度目かに
やっと言えた。


「お母さんがいない間、頼むな。

でも、今度は長くなるから、
しんどい時は、頑張らんでもえぇよ」


ちょっと気弱になっていたのかもしれない。

最後まで うまく言葉にならなかった。


でも言えたから、よしとしよう。


娘が泣き出したのは 私のせいだ。

肩を抱いて ぽんぽんしてやって、

そういえば
しばらく こういうことを
してやってなかったと思った。


でも、良かった。
できて良かった。



洗濯物をたたみ終わった娘が
そそくさと二階へ上がり
何かしているようだった。


明日渡すものがあると
言っていたが

それが、これ。(写真)



おまもり、らしい。


以前、妹が 幼稚園の友だちから
お守りをもらって 喜んでいた。

その子が紙に書いた “おまもり”


「神社で買ったものでなくても

思いが こもっていれば

お守りになるんじゃない」

と言った私の言葉を
覚えていたのかもしれない。


自分で作った封筒に
虹を描いて、

その中には

おまもり付きの絵や
手紙が入っていた。


【おまもり】 と書いてある
半分に折られた紙をめくると

「これを持っていると 元気でいられるよ!」
とあった。

(持って、の【持】が 【待】に なってたけど~・笑)




そして手紙には

「お母さんも 赤ちゃんも 元気で帰ってきてね」

と書いてあったが、


前半に

書いて消された文字が
うっすらと読めた。


「うちらのことばかり考えないで

自分のことを考えてな。

うちは いつでも 元気だから」



……いやぁ、泣かせるね。

(ここを読んだのは病院で、だけど)


でも、泣かせたのは

私の方だった。



入院当日の朝、
大事に持っていくねと
小さな鞄に入れて見せた…

までは 良かったのだが、

両親の迎えが来る間際に
思いたって
トイレ掃除をしていたら…

あわてて
その鞄だけ忘れて 出かけてしまった。


しかし、
すぐ思い出して 引き返した。

ドアを開けると
義母の後ろから

娘ふたりが
泣きじゃくりながら出てきた。

鞄を見つけ
大事なおまもりを
忘れて行ってしまったと
泣いていたらしい。


あららら……ごめんね。

泣かしてしまった。



うっかり者だけど
結局 最後は何とかなってるから。

そういう奴だから、私。



再び手を振って出かけた。



一番のお守りにしよう。

おまもり その1。



普段は あまり

神頼みしたり
お守りを大事に持ってたり
する方ではないのだけど


今回は 何だか
お守りを持っていたい気分。

他にも いくつか 用意してきた。


その2 その3…は また(笑)
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