月下樹のおと

樹月けい、オタク母のブログ。アニメ・漫画。お絵かき展示等。義母の介護終わり、義父のご飯お手伝い中。

10/15 青年団公演『東京ノート』観劇

2021-10-21 17:33:01 | 感想★アート演劇 映画ドラマ アニメ等
10/15
青年団公演『東京ノート』観劇


世界最後の日、
あなたはどんな絵が見たいですか?
世界最後の日、
あなたは誰と食事をしたいですか?

当日パンフレットに
書かれていた言葉。

これで見納め 食べ納めならば、
何を見て、それを誰と、
ということなのだろう。


家族、だろうか?
普通なら、とか
妥当なところでは、とか
そんな前置きをつけてしまう。

本当に家族なのか?
いわゆる身近な存在なのだけど…。

複雑な気持ちで、
開演までの間、しばし考えていた。
………………………

舞台は美術館。

そこに避難している絵がある。
ヨーロッパで戦争が起きて、
美術品などが
続々と日本に避難しているのだと。


美術館の休憩スペースには
色々な人が次々とやって来る。

奥にある作品は、
なかなか見る機会のない
ものではないだろうか。

そんな作品を前にして語られるのは
何気ない、とりとめのないこと。
しかしそこから それぞれが
抱えているものが垣間見える。

例えば、
介護を巡っての話。
立場によって
微妙な心理の違いなど。
誰が悪いとは言えないとか
気の遣い合いの奥にある
妙な固定観念。


戦争に従軍する話。
それは義務だと。
一方では戦争反対の声。
反戦運動をしていたけれど
結局は仕方ないという言葉も。


『星の王子さま』の話より
心で見なくちゃ、よく見えない
かんじんなことは、目には見えない
というセリフを受けて

心で見るというけれど、
分からない。
心はみんな違う、と言うところ

など。
……………………

心はみんな違う……確かに。


本当なら、
誰かのいいねに
そうだねと共感したい。

けれど心や感覚は違うから、
ぴったりな共感には至らない。
それを強く思うことがある。


鬱になってから、
時々身近な人との感覚の
違いの大きさを
感じるようになった。

受け止め方ひとつにしても、
一般的には些細に思われることが
重く辛いことがある。

しかし、
同じ自分でありながら
時と場合によって
感じ方が変わることもある。

そんな具合いだから、
他の人とぴったり合うなんて
そうそうあるものではないと
思っている。

もちろん、
単純にご飯が美味しいなど、
広い意味で
同じだと思うことはあるし、
違う中にも共通するものを
感じることもある。

それはそれで嬉しいことだ。


ただ、
相容れないようなことや
全く理解できないようなことも
ごく当たり前のようにある。

それは国や人種が
違うから等ではなく、
ごく身近な人との間にも存在する。


だから 
誰かと一緒にという場合、
あまり共感を
期待しないようになった。

違いを分かってもらおうと
あれこれ手を尽くしても、
うまくいかない続きだと
怖くて動けなくなってしまうので。


そもそも
違いを埋めることは無理だと
認めてしまいたい。

むしろ
違うことを楽しむくらいでいたい。
そして誰かと一緒にというのなら、
違っていても、それを楽しめる
余地がある人の方が安心できる。

それなら
一緒でもいいかなと思える。




最後にもう一度考えてみた。
これで見納めだという時に
見たい絵はなんだろう?

例えば…

静かな心落ち着く絵
生々しい心荒ぶる絵
躍動的で力漲る絵、

ひと通り見たい気もする。

ただ、どんなものだとしても、
その時の自分の心に沿って
自分で選びたい。

言葉を交わすとしても
しないとしても

それも
その時の自分の心に沿ってしたい。


ねばならない、から解き放たれて
自分も、他の誰かも、
尊重された状態で、

矛盾も何もかも受け入れて
終わりにしたい。

最期なら。
そんなふうに
最期の場面を想像することで
今をどう生きるか
ということを考えられた。


私たちには限りがある。
全能でもない。

いつまでも
この世が続くようなつもりで、
いつまでも生きていられるような
気になっているけれど、
それはいつ終わっても
不思議ではない。


だからこそ、
捨てるもの、大切にするもの、
自分の心に沿って
選んでよいのではないか。


それは決して
刹那的でも投げやりでもなく、
今を大切にすることなのだと思う。
自分を大切にできれば、
結局、
他の人や別の存在、違うものを
大切にできることに
繋がると思うから。


最後の方で、
見る力がある人が
画家になるんじゃない?
そんなセリフがあった。

あなたは出来る、
私の絵を描いてほしい、
私を見て、というところも。

じっと見ること、
心を向けることで
相手に近づけたらいいな。

きっと初めから
見る力が
備わっているわけじゃない。
見ようとして
それを続けることで
出来るようになることもあるはず。

少しずつ、
多くの人がそうなれたらいいな。

私は未だ道半ば(笑)

明日終わるかもしれないと
思いつつも
期待はずっと先まで持っていよう。


そんなことを思うラストだった。
じんわり涙にじませ拍手を送った。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10/9 みんなのアーティスト& コーディネーター養成講座 第2回

2021-10-10 19:24:36 | 参加★舞台 映画 WS等
みんなのアーティスト&
コーディネーター養成講座
~あなたのアートでみんながつながる~

第2回 ( 全5回 )
ワークショップ
「地域の課題を演劇でみつめよう」
講師:わたなべなおこ さん

日程:10/9(土) 10:00~12:00
場所:マルタス
  (丸亀市市民交流活動センター)
………………………………

前回はオンラインだった講座、
今回10/9
やっと集まることができました!

講師は、演劇のワークショップで
お世話になったこともある
わたなべなおこさんでした。

演劇ではあるけれど
特別それを意識しなくても
ゲームを通して動いて楽しい
ワークショップでした。

**********

受付には、色々なニックネーム
○○と書かれた
名札テープがずらり。
好きなのを選んで服に貼る。

ワークショップでは、
自分としてではなく
○○として名乗ったり自己紹介。

架空の存在として
思いついたものでよいとのこと。


机はなくて、
ぐるり並んだ椅子から立ち上がり
歩き出して出会った人と
ジャンケンしては名乗り合い。

そんなこんなで 何人かの人と
挨拶したりお話したり。


自分の立場、年齢、仕事や役職、
身分的なものから離れて
お互いフラットな関係で
接することができる。
初対面の人が多かったので
今回はそういうのに近かった。
けれど
職場の上下関係がある場合などは
より解放されて良さそうだな
と思った。


一対一で 言葉のやり取り。
その後も、
椅子に横並びに座って2分間…
ちょっと
バリエーションを変えたりして
何人かと話した。

意外と話が盛り上がった。
自分と関係ない設定だったけど
私生活がにじみ出たり(笑)
どちらにしても楽しくできた。
………………

そして、
ジェスチャーゲーム!

1チームランダムな5人に振り分け。
チームごとに
それぞれお題を渡されて、
それを5人の動きで表現する。

他の人たちに見てもらい、
何を表現しているか当ててもらう、
というゲーム。


最初はハテナ?と思っても、
次々と動きを見ていくうちに
あ、もしかして?
やっぱりそうかも!?
動きがおもしろい!!
というように、楽しめた。


自分のチームで考える時にも、
短い時間の中で話し合い、
それぞれの動きを
考えることができた。

今いる人数で、
何の役があればいいか?
誰がどの役をするか?
どういう見せ方にしたらいいか?
などなど話した。

細かいところまでは
決められなくても、
スタートしたら
何となく相手の反応を見たり、
お互い速さを合わせたり、
その場で考え動く部分も出てくる。

そういうことを、
それぞれがやろうとしているのを
感じられて良かった。

初対面で
なじみがない人同士でも、
気遣いのような…
力を合わせることができる。
そういうことが心強く感じられた。

………………………

ゲームの中ではそれぞれ
色々な工夫や表現があって
面白かった。

演劇の要素はあるけれど、
演技の上手い下手を
心配しなくてもいい。
特別なにか面白い動きを
しないといけないわけでもない。

その役割に合っていれば、
お題に沿う動きであれば、
人前が苦手な人でも
チームの力で何とかなりそう。

その場で、
いる人メンバーで、
できることをやる。
できるなら、
それぞれの力が発揮できれば
なお良い。

それでいいのかなと思った。

今回のワークショップは、
演劇を通して
そういうことをプチ体験できる
場だったのではないだろうか。


次回も楽しみ。
新たに出会った方たちとも
また一緒に楽しんで活動したい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9/11 みんなのアーティスト& コーディネーター養成講座 第1回

2021-10-10 19:07:03 | 参加★舞台 映画 WS等
⬇️始まりました❗受講しました😊


みんなのアーティスト&
コーディネーター養成講座
~あなたのアートでみんながつながる~
( 第1回 / 全5回 )

9/11(土) 13:00~16:00
     ( オンライン )
■講義
「みんなの劇場の
基本理念とビジョン」
 ・講師 村尾剛志
(丸亀市文化課市民会館建設準備室長)
  --------------------------------
■講義
「地域の課題と
文化芸術の役割を考えよう」
 ・講師 今尾江美子 さん
(ケイスリー株式会社)
………………………

ロジックモデル、
見えにくいことを観る、
その大切さを改めて感じました。
数値化できない、
難しい面はあるけれど、
視点をもって注意深く観ることで、
少しでも近づきたいです。
それが、その先の変化へ、
更には課題解決へ繋がる、
そんな道筋を目で見ることが
できたように思います。

もし違う成果 ( 見えなかった成果 )が出ても、そこからまた最初の活動に戻って考える、そんなやり方も良かったです。

そのサイクルを繰り返す中で、
少しずつ調整していけばいい。
そう思うと、失敗が怖くなくなる
ような気がします。
そもそも失敗などなく、
単に過程のひとつ
なのかもしれません。

なかなか成果に繋がらないと
気分も落ち込みますが、
何がどう作用しているかに
気付くことで、
次に進む気持ちになれそうです。

これは、大人の活動だけでなく、
子どもの生活にも取り入れられそうだと思いました。
自分の求める状態のために
どうすればいいか。

精神論とかやる気とか、
周囲が求める あるべき論でもない。
自分がどうしたいかを元として、
他との関わりを実験する。
その過程や積み重ねに価値があり、
そこを楽しめたらもっといいですね。

ロジックモデル、
誰のどんな活動にも
通じる要素だと思いました。
見えにくいものに
目を向けていくことで、
これまで見落としていたものに
価値を見出し、
その結果、
実利にも繋がればいいなと。

少し頭も整理され、
何の根拠もありませんが(笑)、
楽しい気持ちになりました!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Twitter