深夜食堂をもじって
仁侠食堂。
ただの
食堂の 思い出ですが(笑)。
………………
昔、働いていた時のこと。
仕事帰りに
スーパーの飲食コーナーなどへ寄っては
その日の記録や、
提出しないといけない文章など
書きものをしていました。
電車通勤していた頃は、
寄れる場所は限られていました。
なので
お決まりの店が
いくつかありました。
そのひとつ。
駅舎に隣接していた
中華料理店。
駅の待合に
店の入口がありました。
夜ここに寄る時は
かなり
切羽詰まっている時です(笑)。
家で食事をせず
ここで済ませて
帰って9時に寝て
0時に起きて風呂に入り
朝まで仕事をするのです。
とにかく仕事が遅かったのです
ろくに勉強せずに
仕事に就いたので
専門書をめくりながら
一からやり直しでした
* * * * * *
その夜、
店は空いていました。
一人で
定食を食べていました。
すると、三人くらい
お客が入ってきて
私の隣に座りました。
斜め前に
中年の男性と、
その奥さんらしき人が。
「おじょうちゃん。どれが美味しいのかな?」
おじさんがメニューを
開きながら私に声をかけました。
「え…どれでも美味しいですよ」
と答えました。
ほんとに美味しい店でした。
以前、食べた
鶏の中華風?唐揚げが
美味しかった。
スープ付きのチャーハンも。
揚げた麺のあんかけも。
けれど
どれでも、と言えるほど
メニューを制覇してないなぁ
と思いました。
それくらい
単品メニューは
たくさんありました。
それを言おうとしましたが
おじさんは
「それ、美味しそうやな」
と言って
私と同じものを注文しようと
していました。
なんと。
三人いるのに
三人とも同じ定食とは!
せっかちな人だ。
もっとメニューをよく見て
単品を色々頼んで
三人で分ければいいのに。
私は いつも一人だから
定食しか頼めないのに~
と思って
そちらの方に顔を向けた時
ふと、
おじさんたちの前に座る
若い男の人が
視界に入りました。
黒いスーツに黒ネクタイ。
スキンヘッドの彼は
異様に姿勢が良く、
握った拳は、膝に
ぴしっと置かれていました。
に、
仁侠………。(∋_∈)
という言葉は
思い浮かびませんでしたが(笑)
まあそんなような方だと
思いました。
ほんとに そうかどうかは
わかりませんでしたが。
私は 言いかけた言葉を
引っ込めて
もくもくと自分の
定食を片付けました。
その後のことは
よく覚えていません。
電車が来るまでは
そこで書き物をするつもり
だったけれど
とてもそんな余裕はなく
食べ終わるやいなや
そそくさと
店を出ました。
あの三人は
いったい どういう
間柄だったのだろう…
とても気になり
そのことだけは
ずっと記憶に残っています。
そんな
思い出のある
美味しい中華料理店も
今はもうないようです。
寒い冬
ほとんど無人に近いその駅で
美味しそうな香りを
漂わせていた、あの店。
びゅーびゅー風吹く
寒いホームで
電車を待ちながら
冬山登山か
サッカー観戦か
というくらい
もこもこベンチコートを着込んだ私は
鼻をくんくん させながら
ほっと幸せな気分に
浸っていたものです。
一人では
注文できなかった
ちょっと変わったメニューも
食べてみたかったなあと
思います。
仁侠食堂。
ただの
食堂の 思い出ですが(笑)。
………………
昔、働いていた時のこと。
仕事帰りに
スーパーの飲食コーナーなどへ寄っては
その日の記録や、
提出しないといけない文章など
書きものをしていました。
電車通勤していた頃は、
寄れる場所は限られていました。
なので
お決まりの店が
いくつかありました。
そのひとつ。
駅舎に隣接していた
中華料理店。
駅の待合に
店の入口がありました。
夜ここに寄る時は
かなり
切羽詰まっている時です(笑)。
家で食事をせず
ここで済ませて
帰って9時に寝て
0時に起きて風呂に入り
朝まで仕事をするのです。
とにかく仕事が遅かったのです
ろくに勉強せずに
仕事に就いたので
専門書をめくりながら
一からやり直しでした
* * * * * *
その夜、
店は空いていました。
一人で
定食を食べていました。
すると、三人くらい
お客が入ってきて
私の隣に座りました。
斜め前に
中年の男性と、
その奥さんらしき人が。
「おじょうちゃん。どれが美味しいのかな?」
おじさんがメニューを
開きながら私に声をかけました。
「え…どれでも美味しいですよ」
と答えました。
ほんとに美味しい店でした。
以前、食べた
鶏の中華風?唐揚げが
美味しかった。
スープ付きのチャーハンも。
揚げた麺のあんかけも。
けれど
どれでも、と言えるほど
メニューを制覇してないなぁ
と思いました。
それくらい
単品メニューは
たくさんありました。
それを言おうとしましたが
おじさんは
「それ、美味しそうやな」
と言って
私と同じものを注文しようと
していました。
なんと。
三人いるのに
三人とも同じ定食とは!
せっかちな人だ。
もっとメニューをよく見て
単品を色々頼んで
三人で分ければいいのに。
私は いつも一人だから
定食しか頼めないのに~
と思って
そちらの方に顔を向けた時
ふと、
おじさんたちの前に座る
若い男の人が
視界に入りました。
黒いスーツに黒ネクタイ。
スキンヘッドの彼は
異様に姿勢が良く、
握った拳は、膝に
ぴしっと置かれていました。
に、
仁侠………。(∋_∈)
という言葉は
思い浮かびませんでしたが(笑)
まあそんなような方だと
思いました。
ほんとに そうかどうかは
わかりませんでしたが。
私は 言いかけた言葉を
引っ込めて
もくもくと自分の
定食を片付けました。
その後のことは
よく覚えていません。
電車が来るまでは
そこで書き物をするつもり
だったけれど
とてもそんな余裕はなく
食べ終わるやいなや
そそくさと
店を出ました。
あの三人は
いったい どういう
間柄だったのだろう…
とても気になり
そのことだけは
ずっと記憶に残っています。
そんな
思い出のある
美味しい中華料理店も
今はもうないようです。
寒い冬
ほとんど無人に近いその駅で
美味しそうな香りを
漂わせていた、あの店。
びゅーびゅー風吹く
寒いホームで
電車を待ちながら
冬山登山か
サッカー観戦か
というくらい
もこもこベンチコートを着込んだ私は
鼻をくんくん させながら
ほっと幸せな気分に
浸っていたものです。
一人では
注文できなかった
ちょっと変わったメニューも
食べてみたかったなあと
思います。