社会と文化芸術をつなぐ
ファシリテーター・コーディネーター養成講座
2/18 第6回 レクチャー・まとめ
講師:吉野さつきさん
ファシリテーター:石川清隆さん
社会と芸術活動の結びつきについての事例紹介や、コーディネーターの役割などのお話でした。
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うまくまとめられませんでしたが😅
参考になることが色々あったので
長々とメモしてます
↓ ↓ ↓
■表現を通してのワークショップ
そこで
人が関わる場をどうつくる?
どんな可能性がある?
ワークショップを通して
得られるもの、
生まれる関係、
どんな出会いができるだろう
このようなことを踏まえて
↓
■事例
穂の国とよはし芸術劇場プラット
地域の中で人材育成をするための
ワークショップ
●前期
ワークショップを体験
進行役を体験する
ワークショップをつくる
実際にやってみる
振り返る
●後期
「まちに聞く、考える」
・まち歩き
・聞き書き…目と耳で記憶、メモ
・壁新聞作り…印象に残ったトピック→台本に
・演劇作品づくり
・発表会…ワークショップ縁日
(複数の演目をお客が好きなのを選んで回る)
・振り返り
■発表した作品の例
●「そんなこんなでもうすぐ2年」
日本で結婚した女性を看取るために
やってきた、彼女の母と兄が
コロナ禍で国に帰れなくなって2年
さつきさんの知り合いの関係で
話を聞かせてもらった
●集団就職で豊橋に
●手話通訳士、
障害のある人の支援センターで働く人
そのきっかけになったエピソード
★特別な境遇の人だけでなく、
そうでない人にも、
人の人生の中に
演劇的なことはある
■聞き書き演劇作り
最初は立ち場の話だったのが
聞いているうちにだんだん
子どもの頃の思い出や
今に繋がるエピソードが出てきた
まち歩き
聞き書きから
どんな演劇が出来上がった?
それぞれの事情や思いが演劇に
5〜10分の小さな演劇
朗読するやり方、セリフは覚えない
(短い期間でするための工夫)
・少しずつ観てもらう
・題材になった人も観にきてもらう
・集まった何組かの人たち同士の交流も
↓
★色々な人たちを繋げていく可能性がある
演劇での表現)
コロナ禍の日本滞在中に
7回ビザの更新。
言葉でさらりと伝えるのではなく
3回くらい場面の再現を繰り返し
(これが7回繰り返された…と言う)
↓
★実際に見る体験で
より実感できる
演じる人も、ひとつの体験になる
■10年くらい続けてきて
入れ替わりもあったが、残る人も。
アシスタントの役割するようになった。自分の仕事に活かす人も。
いきなり上手くできた訳ではない。
小さいワークでやってみる、
グループでやってみる、
そして振り返る。
繰り返すことで
だんだんできるようになる。
■表現活動の可能性
すずきこーた さんのチームでは
ウクライナから避難してきた人の
新聞のインタビュー記事を取り上げた。
インタビューされている場面を再現。
遠いところの戦争。しかし、
その人たちになってやってみると
近づける感覚を持てた。
★他人事になりがちなことも
表現することで
近づける可能性がある。
■Q&Aより
●発表までの期間や時間など
ある時の一例は…
全8日間(12月〜1月)
午前〜午後 6時間くらい?
1チーム5人以下(多いと動きづらい)
演じる時間5〜10分
●面白さは?
豊橋の町の人との関わりができた。
最初は手書きのメモが、壁新聞、
そして演劇へ。
だんだん変化していく
演劇が生まれる場に立ち会える
面白さあり。
公共の施設の役割も
演劇づくりを通して
人の関係を編みなおすことができる。
その地域の人を知る機会になる。
地域の人材を育てる場にもなる。
………………………………
■事例
「あっちこっちde門前ズ!?」
開放型まちなかパフォーマンス
三明寺と 豊川稲荷表参道 周辺
(資料:パンフレット)より
●企画運営
とよかわ舞台公演実行委員会
こりんぐ
↓
アートマネジメントの講座で
運営の仕方を学び、
そのメンバーから立ち上がった団体
門前ズを企画
最初の頃は
出来上がった公演を企画していた
だんだん新しい繫がりが増えてきた
↓
音楽チーム…穂の国ウインドオーケストラ
黄柳野高校ダンス部 など
●出演
・門限ズ
ジャンルをこえて集まり活動する集団
(ミュージシャン/俳優//ダンサー/コーディネーター)
・創作ワークショップ参加者 など
■ワークショップですること
(門前ズのイベントでやること)
ダンス、音楽、演劇
それぞれプロが関わる
その人の持ち味を活かすことを大切に。
アーティストがつくったものを
そのままやる、というやり方では
受け身になってしまう。
そうではない活動を。
色々な人の関係が生まれ
出会いがあった。
■ワークショップでアーティストは
1日目はワークショップ
2日目は別の団体と交流
↓
その人たちも「門前ズ」イベントに
来るかもしれない。
(参加のハードルが下がる)
……………………
■地元とのつながり
地元の人との関係は大切
コンタクトしていく時間も大事
■コーディネーターの役割
●参加者にフィットするように
例えば、
得意な人がそのパートを
受け持てるようにするなど
コーディネーターの仕事は
なかなか外からは見えない
事前準備などの裏方の部分
●その人に合った話し方
同じアーティストでも
人が違えば、合う話し方も違う
●ワークショップを使って場をつくる
思ったような反応がないこともある。
けれどその中で色々なことを学んでいく。
やれることがある。
せっかくの場がある。
その空間に人が集まり
専門の人も加わって活動する。
これからの可能性があるので
繋がってほしい。
■事例
愛知大学の卒業制作として
ワークショップで、
今まで出会わなかった人と
繫がりをつくる
ファシリテーター
コーディネーターの力で成立
最初から上手くはできない。
失敗できる場があってもよい。
小さな失敗を大事に。
練習、お試しが必要。
それには相手が必要。
↓
・事例
プラットワークショップ
簡単なチラシを作り
場所を貸して
実験に付き合ってくれる人を募集。
あくまで練習ということで。
ワークショップする側も
参加する側も気軽にできる。
そういう場も大事。
シミュレーション、
やってみて、それを振り返り
そのようなことを行った上で、
本番のワークショップに臨む。
プロや(慣れている人)は、
その場に合わせて調整できるが
最初からそれは難しい。
…………………………
■まとめ
2つの事例と
学生のみの場づくり
みんなの劇場 開館に向けて
地域の色々な人が関わりあって
社会的包摂がてきる劇場を目指す
■障害者による文化芸術活動の推進に関する法律及び基本的な計画(厚労省)
吉野さつきさん、有識者会議に参加
関心をもつことが大事
どんな状況にあっても
文化芸術にふれて暮らせるように
障害者に限らず
色々な人に関係することでもある
(パブリックコメントも見てみよう)
アートは親和性がある
仮の体験ができる
何を障害と捉えるか
関わりあって
分断されているものを
色々なことを結びつけたい
■社会包摂
(ソーシャルインクルージョン)
もともとは
社会的排除
(ソーシャルエクスクルージョン)
その対義語として
言われはじめた
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■感想
最後の話が、私には強く響いた。
障害って何だろう?と思った。
私たちの
型にはまったようなやり方が、
生み出している部分も
あるかもしれないと。
もっと寛容で自由度の高いやり方が
世の中に浸透しているのなら、
障害に感じられない
度合いの人もいるのではないか。
これは、
限られた人の問題ではない。
その狭間でいる人も、
自分は関係ないと思っている人も、
多数派の基準次第で
いつ困難を感じることになっても
おかしくない。
だから、
すべての人の問題だと思う。
どうにもならない
大変なことはあるのだから、
せめて気持ちだけでも
楽にいきたい。
良かれと思ってやっていることが
結局自分たちの
首をしめている場合もある。
良いと思っているだけに、
なかなかきっかけがないと
気づくことは難しい。
自分も含めて
そんなきっかけを
つくるための場が必要。
そのための場として、
アートなどの表現を通しての活動、
今回、お話を聞いたやり方も
アリなんじゃないかと思った。
10年かけて進んできた話も
印象的だった。
今すぐ実現できなくても
じわじわと
カタツムリのように進むのだ。
自分一人ではできないことも、
じわじわと共に進んでいける
人の輪が広がれば、
何とかなりそうな気がして、
明るい気持ちになった。
吉野さつきさん
石川清隆さん
ありがとうございました!