中曽根康弘元首相と渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長が10日、都内のホテルで開かれた内外情勢調査会で対談し、衆院選後の「大連立」政権樹立を唱えた。
中曽根氏は衆院解散・総選挙について、内閣支持率が上向きになっているのを念頭に「4月ないし、5月の初めぐらいに解散を打って、内閣が傷を負わないうちに勝負をする。これが首相が持つべき決心だ」と指摘。その上で「(平成21年度補正予算案の審議をするなら)5月ないし、遅くとも6月がチャンスだ」と述べ、早期解散が望ましいとの考えを示した。また、「任期満了選挙はよくない。解散を打つ力がなく、ずるずるといくのは政治としてまずい」とも述べた。
中曽根、渡辺両氏は「選挙後は2大政党あるいは大政党間で挙国的な連立内閣ができる可能性がある」(中曽根氏)として、総選挙後の大連立に期待感を表明した。
渡辺氏は民主党の小沢一郎代表について「国家観、安全保障観がまったくなっていない。政局至上主義で政策はどうだっていい。長い付き合いだが政策を話した記憶がほとんどない」と批判した。また、自民、民主両党から離党者が出て「第3極を作る動きが出てくる」との見方も示した。 (MSN産経)
なぜ、昔の元総理とマスコミの読売グループ会長が、5月から9月のたかだか4か月の幅の間での「解散がいつか」をあれこれ話し合い、はては連立話までしているのか?
「解散」は首相の専権であって、黙っていても9月までにはあるわけです。 内閣とは仕事(政治)をするために存在するのであって、「仕事を辞める」ためにあるわけじゃない。まわりが「いつ仕事を辞めるか」なんてことを熱心に話題にして、「血眼になる」意味がわかりません。ましてや、この非常時です。麻生内閣誕生以来、解散解散と、マスコミ、野党はては与党内からも、そればかり。いったいこれは何なのでしょうか。
渡辺氏は、小沢党首について、「国家観、安全保障観がまったくなっていない。政局至上主義で政策はどうだっていい。長い付き合いだが政策を話した記憶がほとんどない」
と批判したそうです。しかし、政局至上主義なのは、小沢氏だけではなくマスコミも同じ。 この非常時、内閣が誕生するやいなや、民主党とマスコミらは必死になって、政局話に持ち込もうと、”政策を実行させない”ようにと、ネガティブキャンペーンに励んできたのじゃなかったですかね。この二人の御大層な対談にしても、結局は政局ばなし以外の何物でもないわけで、「連立内閣ができる可能性」とか、なにを勝手に言っているんだか・・まあ、渡辺氏が、現在は「小沢氏に失望している」ということだけは、よくわかりました。
(そういえば、渡辺会長は麻生内閣「有識者会議」の主メンバーになっていました。これはある意味、内閣のマスコミ懐柔「効果」にはなっているみたいですね)