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BPOは大丈夫?

2009-04-29 | NHK

慰安婦問題でNHK番組改編 「自主自律危うくした」BPO検証委  2009.4.28 16:57

 旧日本軍のいわゆる「従軍慰安婦」問題を特集したNHKの番組が放送前、政治家の意図を忖度(そんたく)して改編された疑いが持たれた問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会(川端和治委員長)は28日、「番組制作の幹部が放送前に政治家らと面談し、前後して改編された一連の行為は、NHKの自主自律を危うくし、重大な疑念を抱かせる」とする意見を発表した。  

ただ、川端委員長は会見で「自主自律をゆがめる改編を外部の圧力で行ったと認定したわけではない」とした。  

番組は平成13年1月放送の「ETV2001 問われる戦時性暴力」で、慰安婦問題を裁く模擬裁判を取り上げた。取材を受けた団体が番組に抱いた期待権を侵害されたとして、NHKなどを提訴したが、最高裁で敗訴が確定。研究者らがさらに検証を求めていた。  

同番組の放送前日、NHK放送総局長らが安倍晋三内閣官房副長官(当時)を訪ね、その前後に修正が繰り返された。こうした経緯について委員会は「何人もの政治家からこの番組のことを話題にされ、有力政治家から公平、公正にと念を押される中で、番組の質より安全を優先することを選んだ」と指摘した。 (MSN産経)

 

〈参考〉 BPO NHK教育テレビ『ETV2001シリーズ戦争をどう裁くか』 
第2回「問われる戦時性暴力」に関する意見
(PDF)

 

これはNHKの、2001年の報道番組の件なのですが、「NHKの自主自律~」ときました。NHKスペシャル「JAPANデビュー」がまたもや批判を集めている現在、BPO(放送倫理・番組機構)は、「NHKの自主自立」は主張・強調しても、「公共放送NHKの公平中立と良識」は問わないのですね。何かマスコミメディア業界の問題の深さのようなものを感じます。

「ETV2001 問われる戦時性暴力」は、女性国際戦犯法廷と言われる「模擬裁判」を扱った番組です。BPOが「番組のよりも~」などと言っているのは、なにかの悪い冗談でしょうか?このような番組が教育TVで放送されたと聞いて本当に驚きました。この番組を現場がもし”改編”したとしたら、むしろ報道現場の”良心”でしょう。  「取材を受けた団体」(VAWW-NETジャパン)が主張した「期待権侵害」は最高裁で敗訴が確定しているのですが、それでもBPOは委員会を作り、執念深く検証。そして「重大な疑念を抱かせる」という苦し紛れの結論。 BPO委員会は、この慰安婦問題に関する法廷とも言えないような模擬裁判番組が、「何人もの政治家から話題にされ」「公平公正と念を押され」「改編された疑い」と指摘します。 公共放送が”公平公正”をあちこちから重ね重ね要請されたとしても、それはむしろ当然のことで、もし”公平公正”に改編されたとして、どこが問題なんですかね? NHKにそれができないから、『アジアの一等国』なんて番組がまた作られたわけです。 

ここでは(BPOでは)、製作者の「企画趣旨」や内容、-公平中立性や公共放送の番組として適切か-はまったく問題にされません。 委員会は、報道の「自主自律」とは強調しますが、では、報道内容はどんなに偏向歪曲していても、「自主自律」していれば問題はないのですかね? BPOに聞いてみたい。「報道の自由」は「「歪曲、偏向報道の自由」も含むのかと。BPOは、NHKと民放連が作った組織ですが、このBPOの見解を見ると、(BPOを含む)報道側が、報道内容に口をはさませないように予防線を張ろうとしているのではないか?という新たな疑念まで感じるのでした。

参考Wikipedia「NHK番組改変問題」 (注:Wikipediaは編集可能なフリー百科辞典です。「事実」とは限りません。)

 

 

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