自民党の中川秀直元幹事長と菅義偉選対副委員長が最近、中堅・若手議員を交えた勉強会を開催するなど、急接近している。麻生太郎首相の側近である菅氏と、政権批判の急先鋒(せんぽう)の中川氏による組み合わせは、党内でさまざまな憶測を呼んでいる。
「わたしは、息子に自分の選挙区(衆院広島4区)を継がせるつもりは全くない」。中川氏は23日の講演で、こう明言した。私設秘書を務める次男(39)が有力な後継者と見られていただけに、国政選挙での世襲候補の立候補制限を提唱して反発を受けている菅氏への「援護射撃」(同党若手)との見方も出ている。
両氏が呼び掛けた勉強会は、16日に都内のホテルで開かれ、中川氏に近い塩崎恭久元官房長官や山本一太参院議員ら約20人の同党議員が集まった。両氏は22日に経済同友会幹部を交えて会合を開き、27日にも勉強会を予定している。
出席者の1人は「政局絡みの会合ではない」と語るが、額面通りに受け取る向きは少ない。中川氏は、所属する町村派と距離を置いており、同派幹部は「新たな足場作りではないか」と警戒感を隠さない。実際、16日の勉強会は同派総会と重なる時間に開かれ、中川氏を含め同派議員11人が出席した。
菅氏についても、「将来の政界再編などをにらんだ布石」との見方がある。中川、菅両氏は2006年の党総裁選で安倍内閣誕生に向けて連携した。麻生政権へのスタンスは異なるが、中川氏の周辺は「共通点は改革派であること」と指摘する。同氏の持論である公務員制度改革でタッグを組む可能性もある。
菅氏は23日夜、安倍晋三元首相らとともに首相と秘密裏に会談。「親麻生」「反麻生」双方にパイプを持っていることが菅氏の武器で、同氏が所属する古賀派の幹部は「麻生一辺倒ではないとのシグナルではないか」と解説している。(了)(2009/04/25-14:39) (時事ドットコム)
菅氏の中川秀氏との接近について、「麻生一辺倒ではないとのシグナルではないか」と受け取る向きもあるようですし、また、町村氏は菅氏の「世襲制限提唱」を批判しています。 思うに、世襲だろうとなかろうと、私欲でない、公の利益のために働ける有能な人であればよいのではないでしょうか。
現在、麻生内閣は、小沢氏秘書逮捕などの影響もあり、支持率は上昇傾向にあるものの、今は大事な時期で、自民党議員は全力で内閣を支えなければならない時です。 中川秀直氏は、麻生内閣が苦労しているこの数か月の間も、事あるごと、隙あらば「トップを支える」ことを忘れたかような言動を繰り返してきました。 今は「経済危機」だけでなく、「アメリカと中国との接近」や「北朝鮮ミサイルなど安全保障に関わる問題」など、国の浮き沈みに関わるような大きな問題が山積しており、自民党だけでなく、国にとっても重大時期です。 何事も”優先順位”があると思うのですが、この時期にわざわざ勉強会をするほどに「世襲制限」が重大問題なのか、何故いろんな憶測を呼ぶような行動をするのか、菅氏の行動を理解できません。