民主党:政策への関与じわり かすむ一元化 小沢氏主導、権限集中に不安も
民主党の小沢一郎幹事長が、政府の政策決定に党が関与する仕組み作りを進めている。幹事長室が主導し、防衛大綱や成長戦略といった中長期的な政府の政策策定にも同党議員が加わる仕組みを検討中だ。各省の政務三役会議に党幹部が関与する「コア・メンバー」制度の設置も決めた。参院選のマニフェスト策定を前に、党の政府への影響力を強める狙いで、鳩山内閣が掲げる政策決定の「政府一元化」を事実上修正する動きだ。【高山祐、近藤大介】
「コア・メンバー」には各省の政務三役に国対副委員長や各省担当の衆参委員会理事、副幹事長が加わる。防衛大綱や成長戦略、環境問題などテーマ別に政府と党側が合同で政策を協議する機関の設置を目指すことも党役員会で確認した。
鳩山内閣は昨年9月の政権発足直後に党政調組織を廃止し、政府が政策決定を一元的に行う仕組みを掲げた。各省には与党との調整の場として政策会議を設置したが、了承は不要で「一方的に意見を述べるだけのガス抜きの場だ」として批判が出ていた。
コア・メンバー制度は、与党議員の不満を解消する一方で、重要政策は小沢氏の了承なしには決定できない仕組みとする狙いがあるとみられる。小沢氏周辺からは「国対と副幹事長が入ったコア・メンバーで決めれば、事実上誰も文句は言えなくなるはずだ」との声も漏れている。
党内からは「権限が小沢幹事長に集中しすぎる」(党幹部)と不安の声も出ている。小沢氏と距離を置く玄葉光一郎衆院財務金融委員長は15日の常任幹事会で「党の基本として、調査会を作ってマニフェスト(政権公約)に織り込むべきだ」と主張。幹事長室から独立した党政調組織の復活を求めた。 毎日新聞 2010年2月16日 東京朝刊 (毎日jp)
幹事長室が主導し、防衛大綱や成長戦略といった中長期的な政府の政策策定にも同党議員が加わる仕組みを検討中
各省の政務三役会議に党幹部が関与する「コア・メンバー」制度の設置
内閣よりも「党」。おそらく小沢氏は、もともとこういう仕組みを築くことを目論んでいたのでしょう。 当初掲げられていた”政府による政策一元化”はどんどん影が薄くなり、内閣の後ろでは、じわじわと小沢幹事長の政治への直接関与が可能になる仕組み作りが進んでいるようです。
鳩山内閣は「政治とカネ」問題だけでなく、すでに内政外交、あらゆる面で日本に大きな混迷を招いていますが、より問題なのは鳩山首相よりも、小沢幹事長です。 小沢氏の、政策関与や直接的な省庁への影響力、権力集中(独裁)への動きは、鳩山政権の諸問題でも最優先されるべき重大事項です
民主党内にも小沢氏権力集中を不安視する人もいるようですが、あてになるとは思えません。民主の支持団体「連合」などは、これを危険と考えていないのでしょうか? この記事を読んで、小沢氏が朝貢したどこぞの国を思い出してしまいました。