夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

消し忘れのビデオテープ

2018-12-30 09:57:01 | Weblog
年末にふと思いついて、放送用VCR Sony BVU-150を動かしてみました。


BVU-150は80年代に3管カメラと組み合わせて使われたUmaticのポータブルデッキです。これを地元のプロダクションから手に入れたのは十数年前、確か\5,000でした。これ以前には主にブライダル業界で使われたVO-8800も持っていたのですが壊れ、スタジオ用のVO-9800も電解コンデンサーが吹きまくって粗大ゴミに。それで替わりを探してついに確保。これは業務用の実際に使われていたもので、可動品です。私はIkegamiの業務用カメラITC-735とこれをセットにして風景を撮りまくりました。当時はTVでもロケに3管カメラ+Umaticのシステムを使っていて、独特のやわらかい映像は今のデジタルにはない味がありました。昔のドラマが再放送されると、これはフィルムだとか3管のビデオだなんて息子に講釈を語って自慢しちゃいます。昔のTVの方が映像がやわらかいと感じる人は結構いるみたいですね。
長い間機材の棚の下で埃をかぶっているBVU-150ですが、このところ出番がなく火を入れてなかったのでかわいそうになって何年かぶりに回してみました。

再生できるか確認のために出してきたUmaticスモールテープです。これはノーマルUmatic 解像度を上げたSPもありました。BVU-150はSP対応です。

テープ幅は3/4 通称シブサン

バッテリー駆動の場合はここにBPタイプを入れます。

Ni-CdのBPは入手困難 今はNiMHが主流


テープ再生中


放送用なのでBNC端子とスイッチがズラリ

先日HL-95と一緒に手に入れたACパックを繋ぎ、中古で手に入れたどこかのプロダクションの消去してないテープを入れたら正常にローディング。PLAYボタンを押したら何の問題もなくUmatic独特の映像が出ました。ライトの反射光を見るとカメラはCCDではなく管です。テープの内容は某社(すでに消滅)の設立記念パーティー。80年代半ばと思われます。各テレビ局や大手広告代理店の花輪が並び、招待された有名人が多数参加しています。面白いテープですがこれをYouTubeで公開するのは著作権に引っ掛かりますので個人として観るだけにしておきます。が、意外な人物が写っているのでモニターを撮った写真をちょっとだけ。

受付で記帳する故渡辺文雄氏


若い頃の小倉智昭氏 髪が! 失礼

話が横道にそれましたが、BVU-150はSLACK(テープのたるみ)アラームが最初出たのとREWがスイッチの接触不良で何回か押さないと効かない(その後回復)他は問題なく使えました。これでHL-79D(E)でUmatic収録が可能です。

追記:HL-79とBVU-150は19pin/14pinケーブルで接続しますがこれは手持ちがあります。他に自作したアナログ/デジタル変換ユニットを使ってDigital8のポータブルデッキGV-D200に録画するシステムも構築、これは運用実績があり理屈ではカメラ生出しの映像が得られます。―Umaticが味があるという表現と矛盾しますが。
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