夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

Arriflex16stをNP-F930で回してみる

2018-07-26 20:35:05 | Weblog
我がArriflex16stですが、前にBP90を秋月のコンバーターで8.4Vに変換するユニットを作りましたが、もっと小さくできないか考えました。さいわい手元にsonyのカメラ用NP-F930があります。10年くらい前に買って今もHDVのHVR-Z5Jに元気に使えています。でも乱暴に扱ってきたので引っ掛け部が欠けたのを補修したりでそろそろ買い足そうと考えていました。
それならこれをArri専用にしちゃえばいいじゃないか、電圧は公称7.2VとArri指定の8Vには足りないけど容量は4050mAHで十分です。
思いついたら速実行。真鍮の釘を切ってコードを半田付け、先端をつぶしてNP-F930の端子に挿入。

NPシリーズはSony製品で定番のリチウムイオンバッテリーです。
使い込んでテープで補修してあったりして外観はボロですが元気です。

NP-F930

どうやって電極に接続するか、しばし考えましたが真鍮の釘に目がとまりました。
これはあくまでテスト用で仮です。

真鍮の釘で仮接続

シャッターを押したらうんともすんともいわず焦りましたがモーターを外しておいたのを忘れていました。動くわけないですよね。モーターを挿入してロック。シャッターオン。

駆動中

快調な音で回ります。この音、いいですねえ。いかにもカメラが「回っている」感触です。
昔、テレビドラマがフィルムの時代に同時録音の台詞にこの音がかすかに聞こえていたことがありました。

24FPS

回した状態で電圧を見ていると徐々に下がっていきますが設定した24コマを維持します。
いったん止めると電圧はすぐに回復します。16ミリの撮影は基本的にワンカット数秒ですのでこれで大丈夫です。
100ft一巻連続で撮影しても2分40秒ですから。

駆動中の電圧

ニッカドのBP-90(12V)を8.4Vに降圧したユニットと可変抵抗器の設定はほとんど変わりません。
Arriflexはこれが駆動モーター(バリアブルモーター)で、目盛りのついたこの部分の内部が可変抵抗器になっていて回すと回転数が変化します。間違って12Vで回すとこれが焼けてしまいます。
モーター後部の小さなツマミは軸と直結のコマ送りです。駆動中はこれが高速回転するので手を触れると「おっと」。Arriは駆動/停止は単にモーターを回すか止めるかで、状態によってミラーシャッターの位置の関係でファインダーが真っ暗なのでこれを手で回して見えるようにします。大きなツマミは正転、逆転の切り替えスイッチです。

目盛りは"3"強

ということで、テストの結果は上々。このバッテリーを適当なケースに入れてXLR4Pコネクタを付けましょう。
また仕事が増えました。
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猛暑に収録の下見

2018-07-24 15:54:56 | Weblog
言いたかないけど暑い!
そんな中、昨日愛車レガシィB4を走らせました。
収録を開始した新潟の棚田ですが、広大な東頚城丘陵の全景を撮るのにうってつけのポイントをGoogle Earthで見つけたんです。
場所は上越市南葉(なんば)高原キャンプ場。ここは標高500メートル、南葉山の中腹です。
予想通り素晴らしい眺めでした。北に日本海、東に高田平野、その先に雄大な東頚城丘陵が一望できます。

下見なのでスケッチ程度にEOS20Dで写真を撮ってきました。
EOSの18mmでも全体は捉えきれません。ビデオならゆっくりパンすればいいんですが。

東頚城丘陵 北側


南側

上のキャンプ場からも。ここはバンガローが邪魔ですねえ。でも日本海はよく見えます。
後ろのベンチで老夫婦が早い昼食中でした。お二人も初めて来たそうです。
眼下に直江津港、その先に貨物船が見えました。

左手奥に日本海





今回は下見のはずがとにかく暑くて散策してビデオの撮影ポイントを探す気になれませんでした。高原といっても私の家はここより標高が高いんです。
信州人には新潟の暑さはこたえます。本来私は夏男ですが。


帰ってから東頚城丘陵って、どのくらい広いんだろうとGoogle Earthで調べてみました。私が見つけたポイントの範囲だけでも長辺が50Km、短辺が17Km。面積は850平方キロメートル。琵琶湖より遥かに広いんです。南葉高原から見える範囲は短辺に過ぎません。素晴らしい風景が見られる松代(まつだい)や津南は遥か彼方。四季折々に撮ることを考えると、これは1年や2年で取り組めるものではありません。大変なことを思いついてしまったものです。
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ウォーキング

2018-07-14 11:11:57 | Weblog
周一のペースでウォーキングを始めて4回目。すっかりはまりました。
コースは長野市の新幹線車両センターの周回路。一周で4.2㌔、ちょうどいい距離です。

近くのコンビニで500ccのポカリスエットを買って一気飲みしてここからスタート。
夏場の水分補給は気を使っていて、この十数年塩をひとつまみ入れた麦茶を毎日2リットル飲んでいます。

跨線橋の下に車を置いていざ出発

カメラは邪魔なので持っていきません。止まって写真を撮ったら休憩になってしまいますからね。
時計は8時52分。今日は猛暑になるとのことで、午前中でないと古希間近の身にもしものことがあったら大変です。

お気に入りの腕時計

車両センターの西側はりんごをはじめとした果樹園が広がっていますが、今年はりんごの生育が早い感じがします。農作業のトラクターが走っていましたがここは交通量が少ないので安心です。
ひたすら歩いて東側に出ると田圃が広がっています。稲の育ちも良さそうです。
平坦なコースなので息が上がることもなく坦々と歩き続けます。散歩ではないのでできるだけ早足で。かかとから接地しないよう、足裏が後ろから見えるよう、背筋を伸ばして腕を振って元気良く。
運動はウォーキングの他に週3回8キロの鉄アレイで筋トレと腕立て伏せ100回(休み休みですが)を続けています。特に腕立て伏せは確実に筋肉がついてくるのが実感できて面白くなってきました。そのうち身長が私と同じプロレスラーの 田中稔 みたいな体になるかも。
ウォーキングを始めたのは筋トレで筋肉は付いても持久力が落ちているのを実感した出来事があったからで、これは有効でしょう。

ゴールインです。いい汗をかいています。
運動で汗をかく快感なんて、今まで知りませんでした。血流の関係でしょうか頭もすっきりします。

タオルと着替えは必須

時計のストップウォッチは37分23秒。歩く度にタイムアップしています。一回目は39分28秒でした。
この時計はちょっと変わっていて秒針に見えるのがストップウォッチで一回転で60秒、上の小さな文字盤が一回転60分です。秒針は下の小さな文字盤。知らないと秒針が動いてないので故障品と思ってしまいます。

ちょっと変わった腕時計

車を置いた跨線橋の下は日陰で快適です。
汗を拭いて着替えて一服。そうなんです、私は喫煙者。運動してタバコを吸うなんて、いけませんねえ。(禁煙は何度も経験しています)

歩いてきたコース

近くのホームセンターに寄って涼んでから帰宅、シャワーを浴びてすっきり。
近くの電線でホオジロが「一筆啓上仕候」きれいな声です。

暑くてバテた虎次郎

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SEKONIC露出計 その2

2018-07-13 15:25:50 | Weblog
先日アルカリボタン電池を入れて一部改造したSEKONIC MICRO-LEADER の第二弾です。
先日はLR44を使いましたが、今度は酸化銀電池SR44に変更しました。電圧が1.5Vから1.55Vになりショットキダイオード(多分)で0.2V下がるので正規の水銀電池の1.35Vと同じになるという浅はかな考えです。ま、電池の電圧なんて「公称」であって乾電池が1.5Vといっても新品は1.55V位あるし1.5Vになったら寿命です。業務/放送用の12Vバッテリーなんてフルチャージすると13.6Vに達します。厳密に考える必要はありません。

LR44とSR44は同じ寸法ですから灯油ポンプのホースを輪切りしたスペーサーでうまく収まります。
前回入れた460Ωの抵抗は不要なので外してオリジナル回路にしました。抵抗を入れた意味って、あったのかな?

元々の1.4KΩ

猛暑の中、EOS 20Dと三脚とこの露出計を持って庭に出てテストしました。
以下、その結果です。左がAVモードで撮った写真、右がマニュアルモードで露出計の値で設定して撮った写真です。
ASA設定は100 f:18mmは共通です。










めんどくさいのでデータは載せませんがまあまあ問題ないレベルで撮れました。
もちろんカメラ自身のデータと露出計の指示は完全に一致はしませんが私の感覚では露出計で決めた写真のほうが好みの調子です。露出とシャッター速度が数値で出るデジタルより古い露出計の曖昧なアナログのほうが使う側としては余裕があります。これは私の持論ですが、デジタルよりアナログの方が優れています。究極のデジタルはアナログに行き着きます。この露出計はむずかしいけどあとは枚数を撮って経験を積むしかないでしょう。
次はNIKON FEにネガフィルムを入れて試してみようと考え中です。それでしっかり感覚をつかんだらARRIFLEX 16STの出番です。ちなみにARRIはシャッター開角度180°のミラーシャッターなので24コマ撮影のシャッター速度は1/48Secです。

今日のテストで面白いことを発見しました。EOSをAV(露出優先)モードで撮って、そのときの値でマニュアルで撮った結果が同じではないんです。ヒストグラムの形が明らかに違います。どちらも一見きれいに写っていて問題はないですが、そんなものなんですね。
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Primoのマイクロフォンの電池

2018-07-08 11:05:09 | Weblog
先日整備を始めたPrimo EMU-4520ですが、いろいろ調べると初期型は電池が9.45Vの水銀電池で後期型は6Vのアルカリ電池4LR442本の仕様です。
私の個体は電池収納部の寸法から初期型と思われます。もちろん水銀電池は廃盤で入手は不可能ですから4LR44を手に入れようと思ったら田舎では入手困難。どうしようかと考えてホームセンターの電池売り場を探したら単5と似たサイズの12Vっていうのがありました。これでいきましょう。


Panasonic LRV08

マイクの電池収納部は内径φ19 LRV08はφ10 なのでカラーを作ります。以前似たようなことをした経験で、色画用紙を使います。普通の白い画用紙でもかまわないんですが私のこだわりです。

Seriaの色画用紙

φ10のピンに色画用紙を巻きます。糊は最初と最後だけ使います。全面糊を塗ると巻くとき収拾がつかなくなります。

外径φ19弱に調整

色画用紙を巻いたらカッターで輪切りして端面に接着剤を塗って固めて紙やすりで平らにします。ついでに余っていた黒の水性塗料で塗装。

ジャンクボックスにあったφ10のアルミ棒を切って長手方向のスペーサー製作

全長がやや長かったもののうまく収まりました。さっそくオーディオアンプの入力に急遽ハードオフへ飛んで\108で買ったマイクコードをつないでテストしたらOK。ボリウムを上げたら強烈なハウリング。
安心してIkegami HL-57に装着してのテストも問題なし。ビデオ収録の際その場の環境音を収めるには十分です。

Ikegami HL-57/Sony BVV-5

反省点:正規の9.45Vに対して12Vでどうなのかという疑問がありますがこれでマイクが過熱するなんてことはないし逆に感度がアップするくらいで問題ないと勝手に考えています。暇があればダイオードを4本直列に入れてもいいけど。
スペーサーは真鍮の丸棒があれば理想ですがわざわざ手に入れるまでもないのでアルミにしましたが、表面処理してあってそのままでは電気が導通しませんでした。紙やすりで削って解決しましたが要注意ですね。
後で調べたら4LR44を2本入れようとしても長すぎて入らない感じです。LRV08で正解。やはりこの個体は初期の水銀電池仕様です。
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Primoのマイクロフォン

2018-07-05 14:23:59 | Weblog
いつだったか、Ikegamiの業務用カメラに付けていたマイクが壊れてあわててハードオフのジャンクで見たマイクを思い出して格安で買ってきたことがあります。Primo EMU-4520という型番です。
途中経過は省略しますが、ベーカムにセットしておいたこれを動作確認したら目茶目茶感度が低くて使い物になりません。ネットで調べたらこのマイクは4LR44という6Vの電池を2本使うんです。知らずに単3を入れていました。どおりで内径が単3用にしては大きくて収まりが悪いわけです。ということで今日は電池を買いに行ったのですが行きつけのホームセンター2軒には置いてありませんでした。気をとり直してネットでじっくりデータを探すことにしました。

店のジャンクの箱に無造作に詰め込んであったのでどうせ安物だろうと思っていましたが調べてみたらどうしてどうしてこれは本物、超お買い得でした。今でも市場にそれなりの値段で出回っているらしいです。

Primo EMU-4520

作りがとてもしっかりしていて好感が持てます。

インピーダンスは標準的な600Ω

頭の部分を回すとマイクユニットが外れます。コンデンサーマイクって、本体はこんなちゃち、じゃなくてコンパクトです。

マイクユニット

データを見るとMUSICはフラットな特性、VOICEは低域を落としてあります。

スイッチ

このマイクはマイクユニットの相手側のスイッチで感度0dB/-10dBの切り替えができます。老眼鏡で確認したら0に設定してありました。摺動部を右に回すと-10dBになります。ネットで調べないとこんなスイッチは気が付きません。減衰パッドっていうんだそうです。

感度切り替えスイッチ

出力は平衡型、コネクタは当然XLR3Pとなっています。

コネクタ

いやいや、こりゃあ買っておいて良かった!念のため導通を調べたら使えそうです。(平衡型マイクはトランスを抱いているのでHot/Cold間は数百Ωの抵抗値があります)テストが楽しみです。使えたらIkegamiの放送用カメラにセットして使いましょう。
明日はあっちこっち回って電池を手に入れないと。
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