大変な事態です。移植元のプリズムユニットはバルサム切れで使えないので移植先のユニットを使えばいいと簡単に考えたのですが、事はそう簡単ではありませんでした。移植にあたって周辺パーツを前もって整備おけば後の作業がスムーズに進むと思ったのに。
今日の作業開始は移植先の光学ユニットのパネル取り外しから。このまま使う予定なので分解しなくてもいいのですが、塗装のタッチアップをしたかったので。
ところがビスが固く締まっていて夕べCRCを塗っておいたのに回りません。もう一度綿棒でCRCを浸み込ませて力一杯押しながら緩めたのですがプラス溝を痛めてしまいました。それは予備があるのでいいとして。― 矢印は前にこの上のマスクを取り外したときのものです
手こずったビス
念のためプリズムの状態を確認したら、「ありゃ」顔面蒼白です。こっちは大丈夫と思ったのに。
これもバルサムが切れてる
こちらから見ると状態がよくわかります。曇っているのは表面ではなくバルサムで張り合わせた部分のようです。
内部に曇り
もしかすると今までバラした残骸の中にプリズムがあるかな。かき回したら出てきました。
去年始末しようとしたガラクタ
これがケースの中で眠っていました。左は前に似たようなことをしたとき自分でバルサムを張り替えた物。右は光学ブロック一式。 埃だらけです。
保管しておいて良かった
左が移植元の光学ブロック 右が保管していた予備品。構成は同じかな。
全体に程度は良さそう
じっくり観察。
決定的な相違点が見つかる恐怖
ブロックの型番はどれも同じでCPJ-MI-1 Canon製です。レンズマウントとパネルを外さないと細部はわからないけど、
一見同じに見えます
これを生かすしか手はありません。面倒ですがこのブロックを分解整備しましょう。
ラベルを貼って準備完了。
使えるといいけど
とりあえずコーヒーを飲んで一服。
今日は気が抜けてこれ以上進める気になりませんが、午後になれば気力が出てくるかも。
前にバルサム切れを自分で直したのは我ながらよくやったと感心します。バルサムという天然樹脂はモミの木の樹液だそうで、山へ行って枝を切って採取しようとしたのですが、顕微鏡の世界で使うバルサムがあるのを知って取り寄せて苦心惨憺。うまく張替えに成功、実際それをカメラに組み込んでなんとか使える状態にしました。その後手に入れた部品取りのジャンクから奇跡的に無事だったプリズムを取り出して交換したのでそれは予備として保管していました。これが使えれば万歳ですがあれから年月が経過して状態はあまり良くないので今回は使いません。
バルサム張替えの様子はホームページで公開しています。
http://www.yumejizo.com/studio_4.htm#ap06
気を取り直して午後の作業です。
フロントパネルを外します。このネジも固く締まっていてCRCを使いました。
ネジの頭はなるべく痛めないように
ネジを抜いたのに何かで貼り付いているような感触。ドライバーでこじりたくないので手の力だけでパネルを分離しました。
もっと優しく扱わないと
このブロックはこの箱の中だけで作業。うっかり違うものと混ざるとやっかいですから。
精密機械を整備するにはこの手が一番
張り付いていたのはこれでした。光線漏れを防ぐためでしょうか、薄いフェルトが貼ってありました。
モルトではありません
カバー側に一部剥がれたフェルト。組むときはこのままで良さそうです。こんな薄い材料は手に入らないでしょうから。
組み付ければ隙間はできないでしょう
分割したフロントパネルは塗装の剥げもなくて最高の状態です。さっきタッチアップしたパネルじゃなくこっちを使います。
肝心のプリズムですが、まあまあの状態です。というか、これをクリーニングして使うしかありません。ダメなプリズムは別途バルサムの貼りかえを、どうしようかな。
追記:プリズムをレンズクリーナーでクリーニングしてみました。驚いたことに信じられない位きれいになりました。正面に重ねてある透明のガラス(これがローパスフィルター?)の汚れが気になりますがバルサム切れは無いようです。クリーニング液はかなり古いHAKUBA製なのでイマイチですが組み立てまでには違うメーカーの液で仕上げます。
今日の作業開始は移植先の光学ユニットのパネル取り外しから。このまま使う予定なので分解しなくてもいいのですが、塗装のタッチアップをしたかったので。
ところがビスが固く締まっていて夕べCRCを塗っておいたのに回りません。もう一度綿棒でCRCを浸み込ませて力一杯押しながら緩めたのですがプラス溝を痛めてしまいました。それは予備があるのでいいとして。― 矢印は前にこの上のマスクを取り外したときのものです
手こずったビス
念のためプリズムの状態を確認したら、「ありゃ」顔面蒼白です。こっちは大丈夫と思ったのに。
これもバルサムが切れてる
こちらから見ると状態がよくわかります。曇っているのは表面ではなくバルサムで張り合わせた部分のようです。
内部に曇り
もしかすると今までバラした残骸の中にプリズムがあるかな。かき回したら出てきました。
去年始末しようとしたガラクタ
これがケースの中で眠っていました。左は前に似たようなことをしたとき自分でバルサムを張り替えた物。右は光学ブロック一式。 埃だらけです。
保管しておいて良かった
左が移植元の光学ブロック 右が保管していた予備品。構成は同じかな。
全体に程度は良さそう
じっくり観察。
決定的な相違点が見つかる恐怖
ブロックの型番はどれも同じでCPJ-MI-1 Canon製です。レンズマウントとパネルを外さないと細部はわからないけど、
一見同じに見えます
これを生かすしか手はありません。面倒ですがこのブロックを分解整備しましょう。
ラベルを貼って準備完了。
使えるといいけど
とりあえずコーヒーを飲んで一服。
今日は気が抜けてこれ以上進める気になりませんが、午後になれば気力が出てくるかも。
前にバルサム切れを自分で直したのは我ながらよくやったと感心します。バルサムという天然樹脂はモミの木の樹液だそうで、山へ行って枝を切って採取しようとしたのですが、顕微鏡の世界で使うバルサムがあるのを知って取り寄せて苦心惨憺。うまく張替えに成功、実際それをカメラに組み込んでなんとか使える状態にしました。その後手に入れた部品取りのジャンクから奇跡的に無事だったプリズムを取り出して交換したのでそれは予備として保管していました。これが使えれば万歳ですがあれから年月が経過して状態はあまり良くないので今回は使いません。
バルサム張替えの様子はホームページで公開しています。
http://www.yumejizo.com/studio_4.htm#ap06
気を取り直して午後の作業です。
フロントパネルを外します。このネジも固く締まっていてCRCを使いました。
ネジの頭はなるべく痛めないように
ネジを抜いたのに何かで貼り付いているような感触。ドライバーでこじりたくないので手の力だけでパネルを分離しました。
もっと優しく扱わないと
このブロックはこの箱の中だけで作業。うっかり違うものと混ざるとやっかいですから。
精密機械を整備するにはこの手が一番
張り付いていたのはこれでした。光線漏れを防ぐためでしょうか、薄いフェルトが貼ってありました。
モルトではありません
カバー側に一部剥がれたフェルト。組むときはこのままで良さそうです。こんな薄い材料は手に入らないでしょうから。
組み付ければ隙間はできないでしょう
分割したフロントパネルは塗装の剥げもなくて最高の状態です。さっきタッチアップしたパネルじゃなくこっちを使います。
肝心のプリズムですが、まあまあの状態です。というか、これをクリーニングして使うしかありません。ダメなプリズムは別途バルサムの貼りかえを、どうしようかな。
追記:プリズムをレンズクリーナーでクリーニングしてみました。驚いたことに信じられない位きれいになりました。正面に重ねてある透明のガラス(これがローパスフィルター?)の汚れが気になりますがバルサム切れは無いようです。クリーニング液はかなり古いHAKUBA製なのでイマイチですが組み立てまでには違うメーカーの液で仕上げます。