お友達に
岡田あーみん作
『お父さんは心配性』
の文庫を借りました。
わたしの持っている『ルナティック雑技団』と交換です。
『お父さんは心配性』
第1話はなんと1983年5月号の少女漫画誌『りぼん』に掲載されたもの
だそうです。
ぴったし30年前!
ぎょえ~
ひ~
と擬音を発しながら、
改めて思うことは
天才だなー
ってことです。
小学生の時
中期のこのマンガを読んでいて
「こわいよ~」
と思っていた。
大人になってから改めて見ると
ギャグの連打とスピードに驚くのと
そら「こわい」のリアクションでいいわ
と思う。
だって、笑いの鉄則であるキワキワを行っているから。
エッジぎりぎりを切りこんでいて、
生ぬるいところは一切ない。
たまに
は!
と気付いたように
ちびっこ向けクイズも入れたりしているけど
それも普通じゃ終わらない。
個性をどうしたって主張してくる。
これが
何にも知らない小学生に分かってたまるか
と思う。
逆に分かっていたら怖いよ。
ただ少女漫画雑誌だったから
きっと逆風も絶対にたくさんあったはずで
それでも
この連載を5年続けたのは
たぶんどうしようもない才能に圧倒されたんだと思うよ。
岡田先生を選んだひとが。
それにしてもたったの5年。
5年でこの内容量と濃さ。
30年前のギャグですからもちろん古い。
その時代80年代の空気をまとっているのも
優秀なギャグ漫画だなあと感じる。
お父さんが娘を心配する
というベタな設定を
シュールと狂気と破天荒でバスバス斬っていく。
格好いいな。
そして人に対する嫉妬とか羨ましいという気持ちとか
ゆがんだ感情から端を発するのも
人間に対する観察眼や表現力という点からも
ものすごく優れていると思う。
格好つけてしまいがちな場面も
ギャグでオチをつけるのも
知的でクールだ。
で、
この第1話書いたのが
高校生の女の子だった
てのがまた!
ルナティック~
のほうは、90年代でギャグがグッと身近に感じられていいです。
お母さんの若い娘に対する嫉妬が
ものすごく腑に落ちて
なにもかもやりすぎで、ありえない展開やストーリーなのに
そこだけ真実を描いている気がして
心を鷲掴みされました。
では