48歳の中年オヤジ 柔道を始める

48歳の中年が柔道に挑戦!怪我をして一時期柔道をやめようと思いましたが、やはり続けることにしました。いつまで続くかな?

「七帝柔道記」は青春小説の傑作である

2013年09月18日 07時55分11秒 | 柔道の練習日記
最近気になってる本を読みました。日本ブログ村のランキングでも上位におられる、作家増田俊也先生の最新作である。
今日は読書という自己満足行為のブログである。でも「良いものは良い」のだ。

「七帝柔道記」
七帝柔道の歴史や独特のルールとかは、初心者の私はごく大雑把しか知りません。そこらへんを詳しく書いても仕方がありませんので省略しますが。が、この小説は傑作です。
柔道ではなく、作者の青春物語がテーマであり、私との同時代性に共感できたからというのが大きな理由。
「柔道ではなく・・」と書いたのは、もし作者がラグビー部で「ラグビー記」というのを書かれても、その筆力から傑作になった事は間違いないと思うからです。
だから柔道はサブテーマであって、メインのテーマは「作者の青春期」そのものだと。
あちこちの書評を見て、「七帝の部分が少ない」というのを拝見した事がありましたが、少なくていいと思います。何故ならこの小説は、七帝柔道の「説明書」ではなく大学生増田青年の「青春期」だから。

一番良かった所は、主人公増田が入院している所に、一つ上の先輩の二人がお見舞いに来るシーン。会話らしい会話が無いのですが、主人公増田の心の中での独白シーンがいい。
「口に出したら傷つけるだけだ。でも、今日は心の中だけでもいいからどうしても言っておきたかった。自分がテツさんの体格だったら部を辞めずに続けられただろうか・・・・自分にテツさんのパワーしかなかったら部を続けられただろうか・・・・毎日の練習を耐えられるであろうか・・・先輩だけではなく後輩にまでめちゃくちゃにやられる練習にたえられるであろうか・・・中略・・・だからテツさん。お願いですから顔を上げてください・・・」
ここの所の地味なシーンが良いです。作者=主人公ではない所もあると思うが、濃密な青春時代を過ごした主人公=作者が羨ましい。

「私との同時代性に共感」というのは、この小説が80年代を舞台に描かれている所を評価しているからです。バブル期以前の80年代の青春小説なんて、成功しているのは殆んどありません。この小説ぐらいでしょうか?
「ケータイの無い豊かな時代の地味な青春小説」私なら帯にそう銘打ちます(笑)。

活字中毒者の私にとって、歴代の青春小説というジャンルでは、
「青が散る」宮本輝 文春文庫
「源にふれろ」ケム・ナン 早川文庫
が断トツの二大小説でしたが、今後は「七帝柔道記」を加えて、ベスト3にしたいと思う。

さて本日は怠惰な日々である。読書に続いてDVDの鑑賞という、家を出なくても良い時間潰しだ。NHKが作成した番組「ウルトラトレイル マウント富士」のDVDを見ました。
トレイルランとは山を走る大会なのだが、「ウルトラトレイル Mt.富士」は、100マイル(160km)レースとしては日本で初・アジアで初の大会である。それの取材DVD。
48時間寝ずに、山を走り抜ける800人の猛者。凄い!
もとよりオヤジと嫁は、このようなとんでもない世界には、到底足を踏み入れる事なんかできないでのですが、心の奥底で憧れがあります。
しかしこの大会に出ている市民ランナーの皆さんは、凄いですねー。66歳のランナーが、48時間以内に完走した光景を見て、
「あんたもこれぐらい頑張らんとイカンよ」と嫁。
「お前もだろうが」と私。
「痩せなさい」と嫁。
「人の事言えるかー!」と私。
とにかく人のやる気を燃え上がらせるDVDである。メラメラ(←燃える音)。
アバラ1本ごときでイタイイタイと言ってるオヤジは情けない。骨1本でぎゃあぎゃあ喚くなー!牛乳飲んだら治るわー!治るまで柔道は出来んでも、走れるわあ!
「よおおおし!明日は早起きして2時間走だあ!死ぬほど走ってやる!嫁よ覚悟しておけ!」
と宣言して寝たら、翌日月曜は台風で暴風雨だった。明日火曜に延期しよう。

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コメント (8)
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