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元代表ら3被告否認 岩手・山田NPO横領初公判

2014-05-01 07:54:13 | 震災
河北新報より転載
元代表ら3被告否認 岩手・山田NPO横領初公判


岡田栄悟被告


橋川大輔被告
 東日本大震災の緊急雇用創出事業を岩手県山田町から受託したNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市、破産手続き中)の業務上横領事件で、同罪で起訴された元代表理事の無職岡田栄悟(35)=旭川市=と妻の無職光世(32)=同=、岡田被告の側近の無職橋川大輔(35)=千葉県市川市=ら3被告の初公判が30日、盛岡地裁であり、3人は横領の犯意を否認した。

 起訴状によると、岡田、橋川両被告は共謀し、2012年度の事業費3000万円を私的流用するため、岡田被告の義弟が経営するリース会社「タレスシステムアンドファシリティーズ」(旭川市)に送金したとされる。岡田、光世両被告は流用目的で、大雪の口座から事業費300万円を払い戻したとされる。
 検察側は、金が岡田被告の母が住むマンションと岡田被告の自宅建設用の土地購入に充てられていたと指摘。岡田被告が事業開始半年後の11年12月ごろ、業者に土地購入の仲介を依頼していたことを明らかにした。
 大雪が直接購入せず、マンション契約の約1カ月半後にタレス社を設立した点については「いったん同社に入金し、委託事業に用いたかのような外形を装った」と指摘。リースに見せ掛けるため、岡田被告が橋川被告に虚偽の契約書の作成を指示したことも示した。
 3人は不動産購入などの事実を認めたが、犯意は否認した。岡田被告の代理人弁護士は記者会見で、不動産は事業に必要なリース品に当てる融資を受けるための担保で「業務上横領罪には当たらない」と従来の主張を繰り返し、無罪を求める考えを示した。
 検察側はことし6月下旬までに、岡田被告を別の業務上横領罪で追起訴する方針も示した。

◎強気に受け答え/岡田被告

 盛岡地裁で30日あったNPO法人「大雪りばぁねっと。」の業務上横領事件の初公判で、元代表理事岡田栄悟被告(35)は逮捕以来、約3カ月ぶりに公の場に姿を見せた。青の上下ジャージー姿。髪は伸び、やや痩せたように見えるが、質問の受け答えには強気な姿勢がうかがえた。
 入廷した岡田被告は裁判官の方を一目見た後、ゆっくりと被告席へ。深く座り握った両手を膝の上に置くと、他の2被告が入る間、自信ありげな表情で前を見詰めた。
 3被告が裁判官の前に並んで立ち、検察官が起訴状を読み上げている間、岡田被告は時折、手を握るしぐさを見せた。
 裁判長に認否を問われると岡田被告は落ち着いた低い声で「マンションを購入した行為については認めるが、横領を意図してやったものではない」と明確に否認した。
 3000万円を送金した目的については「リース代を払うため」と不動産を担保とする融資計画を示唆。裁判長に「正規の事業に使うためか」と問われると、はっきり「はい」と答えた。300万円は「立て替え金」として、具体的な使途は語らなかった。


2014年05月01日木曜日

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