毎日新聞より転載
<東日本大震災>福島第1原発事故 指定廃棄物処分計画浮上 千葉市議会、情報不足にいら立ち 環境省対応、市に要請 /千葉
毎日新聞2015年4月21日(火)11:36
東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質で汚染された焼却灰などの指定廃棄物のうち、千葉県分の処分場を千葉市中央区の東電千葉火力発電所内に建設する方向で環境省が同市と調整していることを受け、千葉市議会は20日、主要5会派の幹事長会議を開いた。環境省から早急に説明を受けるよう市執行部に求めることで同意し宇留間又衛門議長は熊谷俊人市長に同趣旨の申し入れを行った。【荻野公一、円谷美晶】
同日午後1時半から約30分間行われた同会議の終了後、宇留間議長が報道陣に「執行部が早急に環境省から説明を受けるよう求めたい。議会に対しても直接説明する機会を設けてほしいと、市長に強く申し入れる」と述べた。会議では、候補地選定の経緯や安全性などに関する説明を求める声が上がったという。宇留間議長の申し入れに対し、熊谷市長は「分かりました」と応じたという。
だが、市議選投開票(12日)から1週間もたっていない時期に、噴き出した処分場問題に、各会派は当惑を隠せない。
会議に出席した最大会派の自民党の川村博章幹事長は「まず国から正確な情報をもらわないと、(賛成、反対は)何とも言いようがない」。公明党の近藤千鶴子幹事長も「市長も環境省から説明を受けていないと言うし、情報がないので答えようがない」と態度を明確にしなかった。
民主党の段木和彦幹事長も「市からの説明がなく、会派の対応を決められない」と述べるにとどめた。
共産党は、国と市の調整内容を現時点で撤回するよう求める声明を公表。中村公江副幹事長は「(候補地は)商業施設も近くにあるのに、住民の不安を払拭(ふっしょく)するための説明責任が果たされていない」と批判した。
無所属議員でつくる「未来創造ちば」の佐々木久昭幹事長は「国からの説明が前提」と前置きした上で、「(指定廃棄物は)どこかが引き受けなければならない問題。『自分の所は駄目』と言うばかりでは解決できない」と含みをもたせた。
環境省と県内の自治体は昨年4月、処分場を1カ所に集約する方針で合意。千葉市関係者などによると、環境省は住宅地や水源からの距離などを総合的に評価した結果、東電火力発電所内の敷地が最も高い評価だったという。同省は週内にも市側に正式に打診するとみられる。
<東日本大震災>福島第1原発事故 指定廃棄物処分計画浮上 千葉市議会、情報不足にいら立ち 環境省対応、市に要請 /千葉
毎日新聞2015年4月21日(火)11:36
東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質で汚染された焼却灰などの指定廃棄物のうち、千葉県分の処分場を千葉市中央区の東電千葉火力発電所内に建設する方向で環境省が同市と調整していることを受け、千葉市議会は20日、主要5会派の幹事長会議を開いた。環境省から早急に説明を受けるよう市執行部に求めることで同意し宇留間又衛門議長は熊谷俊人市長に同趣旨の申し入れを行った。【荻野公一、円谷美晶】
同日午後1時半から約30分間行われた同会議の終了後、宇留間議長が報道陣に「執行部が早急に環境省から説明を受けるよう求めたい。議会に対しても直接説明する機会を設けてほしいと、市長に強く申し入れる」と述べた。会議では、候補地選定の経緯や安全性などに関する説明を求める声が上がったという。宇留間議長の申し入れに対し、熊谷市長は「分かりました」と応じたという。
だが、市議選投開票(12日)から1週間もたっていない時期に、噴き出した処分場問題に、各会派は当惑を隠せない。
会議に出席した最大会派の自民党の川村博章幹事長は「まず国から正確な情報をもらわないと、(賛成、反対は)何とも言いようがない」。公明党の近藤千鶴子幹事長も「市長も環境省から説明を受けていないと言うし、情報がないので答えようがない」と態度を明確にしなかった。
民主党の段木和彦幹事長も「市からの説明がなく、会派の対応を決められない」と述べるにとどめた。
共産党は、国と市の調整内容を現時点で撤回するよう求める声明を公表。中村公江副幹事長は「(候補地は)商業施設も近くにあるのに、住民の不安を払拭(ふっしょく)するための説明責任が果たされていない」と批判した。
無所属議員でつくる「未来創造ちば」の佐々木久昭幹事長は「国からの説明が前提」と前置きした上で、「(指定廃棄物は)どこかが引き受けなければならない問題。『自分の所は駄目』と言うばかりでは解決できない」と含みをもたせた。
環境省と県内の自治体は昨年4月、処分場を1カ所に集約する方針で合意。千葉市関係者などによると、環境省は住宅地や水源からの距離などを総合的に評価した結果、東電火力発電所内の敷地が最も高い評価だったという。同省は週内にも市側に正式に打診するとみられる。