Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

目黒のさんま

2007-09-30 14:10:32 | エトセト等
落語を聴くのはもっぱら機内になってしまった.九月の全日空では時そばではなく時うどんというのを初めて聴いた.最初は二人連れでやり,翌晩はそのうちのぼけた方がやって失敗するというストーリーだったが,関西ではああするんだろうか.
そういえば,「時そばの客は理系だった」とかいう本をみかけたが,なにが書いてあるんだろう.

目黒のさんまは金原亭馬生.池波志乃のお父さん.ゆっくりと,おしつけがましくなくしゃぺるところが良い.
司会の神田紅が,こういうふうに噺を組み立てたのは馬生師匠であると言うようなことを言っていたが,ちょっと疑問.子供の頃金歯ではなく金馬が演るのをラジオで聴いたと思うが,馬生のとどこが違うか,分からない.分かるはずもないか.
当時目黒の学校に通っていたので,この落語をネタに渋谷に住んでいた従兄弟にからかわれた覚えがある.でも,江戸時代には渋谷も目黒も田舎にかわりはなかっただろう.

ことしはさんまが豊漁らしい.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブロッケン現象

2007-09-28 08:39:57 | お絵かき
ブロッケンの妖怪と言ったほうがロマンチックかな.

「空の色と光の図鑑」を見ていて,学生時代に見たのを思いだした.もう見ることもあるまいと思ったら,絵に描きたくなった.
丹沢か奥多摩か,あまり高くないところで見たように思う. 
ブロッケン山はドイツにあって,やはり1000mちょっとの標高しかないらしい.
この本によれば,そこに何人いても,虹リングの中に見えるのは自分ひとりののイメージと言うことだが,ぼくが見たときはグループ全員が輪の中にいたように思う.

例によって CD ケースに描いたら,やけにクリアになってしまったが,実際はもっともわっとした雰囲気のなかで見えた.
虹のあたりは絵の具を水っぽく薄めて,乾くのを待って重ねるのを繰り返してみた.
この絵は OD 先生がお持ちになりました.
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

老人ホームをテストする

2007-09-26 08:04:57 | 読書
子供がなければ,いつか足腰が立たなくなったら老人ホームのお世話になるしかない,というわけで

岡田 耕一郎 , 岡田 浩子「老人ホームをテストする」暮らしの手帖社 (2007/05)

若いときには自分が老人になるなんて,考えてもみなかった.この本を読んで,自分はまだまだ,歳をとって老人ホームにはいるというのがどういうことか,実感していないことがわかった.両親とも50代60代で亡くなったので,本当の老人を身近で見たこともないのだ.でも,老眼鏡から入れ歯まではあっという間で,入れ歯から杖までもあっという間,杖からおむつまでもあっという間らしい.

冒頭に「この本は、大学の、社会福祉ではなく経営学の分野の教員と、実際に特別養護老人ホームで介護職員として働いたことがあり、老人ホームの介護業務の改革に手腕を振るってきた介護のプロ(社会福祉士・介護福祉士)の、二人の共同作業でできたものです。」とある.

さて,雑誌「暮らしの手帖」の商品テストは具体的にA社B社C社...の類似品をならべてテストしている.この本にそれを期待してもだめ. テストを実施すると想定されているのは入居希望者ないしその家族で,この本の後半にはテストのためのチェック項目が挙げられ,説明されている.こうした記述をとおして,読者に介護の現状を認識させるという仕組み.ただし最後に具体的な老人ホームにテストを適用した例はある.これはそれなりに有益だが,テストを受け入れたホームのテスト結果が悪い訳はない.

すぐにでも老人ホームに,という切迫した事情にないと,この本は,学生の卒論みたいに,おなじことが何度も書いてあったりして読みづらくまだるっこしい.
私なりのこの本に対する理解では,スタッフ数対利用者数の比率が大きいホームが良いホームということになる.一章を割いて「ユニットケア施設」の問題点を指摘しているが,これも煎じ詰めれば比率の問題と思う.当然の結論だ.地獄の沙汰も金次第,そういうホームは高くつくだろう.どの程度を望めばいくらかかるか,と言う経営学の問題はしかしこの本の対象外.

最後にスウェーデンのホームの個人主義と日本のホームの家族主義が対比されている.いまの自分にはスウェーデン的個人主義のほうがぴったりするように思える.自分が老人ホームに入る頃には自分が変化するのか,それとも時代が家族主義から個人主義へと変化しているのだろうか.

3K (きつい・汚い・給料が低い) 3S (専門性が低い・ストレスがたまる・すぐやめる) の介護という職業だが,この職業が好きで,これを天職と考える方々がおられるらしいことを知ったのが救いだった.
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北海道大学

2007-09-24 08:48:21 | エトセト等
北大で学会.

この大学は建物密度が少ない.上の写真はメインストリートだが,建物が引っ込んで見えない.
筑波大,広島大など,大学の敷地面積は大きいのに,建物が一部に密集し,コンクリートジャングル風なのと対照的.
一本一本の木も大きい.T 島さんいわく,ニューイングランドみたい.
大学の門を入ってからいくら歩いても学会会場につかないのが不安であった.

大学自体が札幌観光のめだま.
下左の写真はかっての札幌農学校の建物.
右は博物館の階段室.かっては理学部の建物で,ここはアインシュタイン・ホールと言うのだそうだ.上がった最上階では現在は湯川・朝永両大先生の展示.階段の手すりがやけに低いのがご愛敬.ミュージアム・ショップまであった.

台風で倒れたポプラからチェンバロを作ったとのこと.学会2日目の夜この博物館で,そのチェンバロによるコンサートがあった.あいにくインフォーマル・ミーティングというのがあったので,コンサートは聴けず.でも会場を偵察して北大産ワインだけはばっちりいただいた.

帰りの空港でジャズ研 S 氏と遭遇.Small World
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっと出版

2007-09-21 05:57:28 | 新音律
このたび,講談社ブルーバックスより
「音律と音階の科学」
と題する本を出版致しました.なぜいまあいつが音楽の本を? とお思いでしょうが,ここ数年はけっこうこのテーマに入れ込んでおります.とはいうもののわたしの興味の中心は,全8章のうちの第4,5,8章,周波数解析がからんだあたりで,この部分はおもしろいかと思います.

この本を読んでも音楽は上手になりません.ウンチクは増えます.

カバーイラストは,あしたのんきサン
http://www.k2.dion.ne.jp/~a_nonki/
にお願いしたものです.

一冊進呈したいのは山々ですが,頼りない年金に頼る現在ですので,ご興味をお持ちでしたら一冊お買いあげ下さい.
税込み903円で,Amazonなどでお取り寄せも可能です.
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

遅ればせながら 図書館戦争

2007-09-19 17:33:11 | 読書
去年の話題の本.
有川浩「図書館戦争」メディアワークス (2006/02)

文庫になったら...と思っていたが,図書館にあったので.

内容(「BOOK」データベースより)
正義の味方、図書館を駆ける! ― 公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。

ブラッドベリの「華氏451度」みたいな格調を期待したら見事に裏切られた.設定は奇抜でおもしろいが,内容は古いタイプの根性サラリーガールのラブコメディみたいなもの.時間つぶしにはなったけど.


以下はこの本と関係ないことを,とりとめなく...

図書・書籍という存在があやふやだ.『メディア良化法』があるとすれば,それが対象とするのはネット上の情報だろう.それらしい法律はもうあるのかもしれない.
レベルが低い (というのが妥当かどうかは疑問だが) 情報は,ウェブにあったと思って探すと,たいていもう消えている.こういう雑多な情報をたばねるバーチャル図書館が,メディア良化法から独立して存在すべき.
日本に,いや世界にひとつあればよさそうだが.

それはそうと,学術雑誌を手にとってぱらぱらと言うことはなくなってしまった.
学術書はTeXで作ってpdf化してウェブにのせればよい. というわけで,かく言う私も「レーザー・ビーム・プラズマの相互作用」というのをアップしたのだが
http://home.hiroshima-u.ac.jp/beam/ogata/LP.pdf
図書館になくて不便だ という学生さんが多い.ふーん.

毎朝ウェブをのぞけばいい.新聞配達なんか要らない.新聞も要らない...と思うのだが,あいかわらず新聞も取っている.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スチールパン

2007-09-17 09:01:43 | 新音律
スチールパン(スチールドラムともいう)は最後のアコースティック楽器だそうだ.
パンはフライパンのパンで.鍋のこと.もともとはトリニダート・トバコの貧乏音楽愛好家が,ドラム缶を輪切りにして,底の部分を叩き伸ばしていくつもの区画に区分けして,特定の区画をたたくと特定の高さの音が出るようにしたもの.図のように,複数台を併用することもある.2-4本のスティックで叩いて演奏する.

ドラム缶を叩くガンガンという音を予想すると見事に裏切られる.うっとりするような音色である.原田芳宏さんのホームページ
http://home.att.ne.jp/theta/y-h/
をスクロールしていくと途中にサウンドのサンプルがある.
日本でも製造されており,この楽器だけでオーケストラができるくらい愛好家も多い.

スチールパンを叩く面は図右下のように区分けされることが多い.よく見ると五度円 (五度圏) とおなじ順序に割付てある.つまり,CGD...というのはハ長調・ト長調・ニ長調とシャープが増える順番だし,反対方向はCFBbでこれはハ長調・へ長調・変ロ長調とフラットが増える順番だ.演奏するときにやりやすいのだろうか.

こうすると3倍波が出やすいのかと思ったが,スペクトルを見るとかなり小さい.スペクトル的にはビブラフォンと似ているが,かなり違った音という印象.
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「は」と「が」,a と the

2007-09-15 08:09:56 | エトセト等
テレビで金田一秀穂センセーが

「むかしむかし おじいさんとおばあさんがいました.
おじいさんは山にしばかりにいきました.」

というとき,1行目の「が」は主語が重要と言うことを示し,2行目の「は」は述語が重要と言うことを示しているのだとおっしゃっていた.2度目におじいさんが登場するときには,主語はもはや重要ではないから,2行目のように,「おじいさんが」ではなく「おじいさんは」で良い,というより「おじいさんが」ではおかしい.

最初とか2度目とか言われると,最初は a 2度目からは the といわれたのを思い出す.
日本語のできるガイジンさんに英語の添削をしてもらったとき,「英語には a とか the とか便利なものかある.日本語には冠詞がないから,細かいニュアンスが伝えられない」と,一席ぶたれたことがある.
でもわれわれが日常何気なく使っている「は」とか「が」とかは,冠詞の役目も果たしているんですね.おじいさんが,は an ojiisan,おじいさんは,なら the ojiisan と(いつもこう機械的にはいくまいが),こういう感じだろうか.

そういえば,かれは「は」と「が」の使い分けがおかしく,なるべく助詞は省略する傾向があったような.
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

負われて見たのは

2007-09-13 16:35:06 | エトセト等
あかとんぼの一人称で
「追われてみたのは」
だと思っていた.のろまなこどもをちょっとおちょくってみたのですね.

ふるさと,では
「うさぎ美味し」
だと思っていた.ついでに,「かのやま」という山があるのだと思っていた.

「わかくさもえるおかのみち」
では,草に火がついてぼーぼー燃えるのを想像していた.

おたいくつさまでした.
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミルトとジョン

2007-09-11 07:59:28 | ジャズ
CDケースは表も裏も透明だから,表にも裏にも絵を描いてみた.
この絵,見る角度によって,ふたりの位置関係が変わるのがみそ.

もとの写真は Frank Driggs のコレクション.生真面目なピアニストに,あさってのほうを向いたヴァイビスト.MJQ (Modern Jazz Quartet) の雰囲気がよく出ている.寡黙なピアノと饒舌なヴァイブ (ついでに言えば重いベースと軽いドラムス) の対比がこのコンボを何十年も持たせた.レイ・ブラウンを含むピーターソン・トリオにミルトが入ったのが最高というひともいるが,あれはたまにやるから良かったんでしょう.

ピアノの裏蓋にジョンが写っているんだけど,違和感ないですか?
左右反転して描くべきだったか.

もうひとつの反省点は,やはり古いCDケースは,きずが多くて汚らしいこと.
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg