Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

京都の庭

2012-10-30 09:54:04 | お絵かき


CD ケースに内側からアクリル絵具.
寒そう.
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シューマンの指

2012-10-28 08:20:48 | 読書
奥泉 光「シューマンの指」講談社文庫 (2012/10)

講談社100周年 (2010年) 書き下ろしの文庫化.

帯には「純文学にして傑作ミステリ」とある.前半の,シューマンに憑かれた天才美少年ピアニスト・永嶺修人の口を借りた著者のシューマン談義は「純文学」らしい.これに感心するか,うんざりするかは読者次第.

ここの,楽譜があれば演奏は不要という主張はおもしろい.耳が聞こえないベートーベンや,指が動かないシューマンが引き合いに出されると,なんだか説得力が生まれる.
もともと話し言葉だったものがブンガクという芸術になると,紙に印刷されたもので評価される.これを思えば,音楽も楽譜さえあれば良いとなっても不思議はないのかも...というのはボク的展開.

しかし,ミステリとしては駄作.真ん中あたりでやっと殺人が出てくるが,その後の展開はありきたり.天才美少年修人(シューマン)の魅力も急激に色あせてしまった.
最後のどんでん返しを狙ったらしい 10 ページほども蛇足.

純文学っぽい鎧に身を固めたミステリというのは,読み終わって「なんだかなぁ」という気分になることが多い.中井英夫の短編にもそうした例がある.
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展覧会の絵etc より

2012-10-26 08:41:09 | お絵かき
二紀展 (10/29まで,国立新美術館) にて,描いた方も 造った方も 存じ上げない作品から.



「花嫁に乾杯」仲 圭子さん.すごく威勢が良い絵だが,画家の名前には黒リボン...ということは,ここ一年以内にご逝去されたと言うことだ.
どんなドラマがあったのだろうか.



「グラナダII」小島豊子さん.音楽の本のカバーに良い,と言ったら,シリアスな態度で描かれた画家の方には失礼に当たるのだろうか.
タイトルから察すると,中南米音楽がテーマらしい.



Bass, Bass, Bass,Bass, Bass & Bass.木裳耕二さん.地面から生えたような迫力.昨年は木彫りのサックスを出品されていたと思う.
実は,彫刻の展示はすごくごたごたしていて,これがどこにあったのか覚えていない.あとから図録を見て,しまった見逃したと思った次第.
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銀座で個展 !?

2012-10-24 08:12:34 | お絵かき
銀座の裏通りで窓からのぞいたら,小部屋に絵がびっしり.一丁目の奥野ビルは,じつは上から下まで画廊なのだった.ウェブのページから引用すると

*****かつては「銀座アパートメント」と呼ばれ、銀座界隈でも屈指の高級アパートだった。文士・歌手・ダンサーといった時代の先端を担う多彩な人々の生活の場だった。今は、居住としての利用はほとんどなく、画廊を中心としたテナントが入り、「芸術の街 銀座」を芸術発信の場として支えている。*****

とのこと.
古く薄暗く汚いのは雰囲気のうち.写真はエレベータだが,二重ドアを手動で操作しなければならないのが,パリみたい.

ギャラリーのひとつで聞いてみたら,借料は意外に安い! 来秋は二紀展に乗じて,あこがれの銀座で個展を,といいたいところだが,問題は

- J 子が二紀展に落選するかもしれないこと.
- ギャラリー借料とは別に,滞在費が必要.毎晩銀座で酒盛りでは金袋も胃袋も保たないこと.

でも,前向きに検討するつもり.
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小泉清人ギター演奏会@ホームカミングディ

2012-10-22 07:53:15 | ジャズ


二紀展に来て下さった大学時代の友人に誘われて,卒業大学のホームカミングディに.「すべての卒業生とご家族のための祭典」だそうだが,OB会クラス会の類いもこの日にやることが多いらしい.
お目当ては WV・OB 会.WV というのはワンダーフォーゲルで,無銭旅行の会かと思って行ってみたら体育会系のハードな山の会だった.この前,周囲の学生に話したら「嘘みたい」と言われたが,自分でもあの頃のことは嘘みたいに思える.

この OB 会でプロのジャズ・ギタリスト,小泉清人氏の演奏会があった.なぜここで小泉さんかというと,氏も OB のひとりだから,卒業後,一流会社から脱サラしてジャズに転向されたのだそうだ.数年前に氏がホテルで演奏されたおりに,お話ししたことがある.

今回は「里の秋 - ニューヨークの秋」のメドレーから始まり,スタンダードとボサノバの名曲たちをソロで 90 分.いつの間にか,Misty, Here's that rainy day ほか,風・太陽など自然をテーマにした曲が連続することになり,最後は Wave と自作曲「満天の星空」.小泉さんはウェス・モンゴメリの研究家とのことだが,ソロ演奏はウェスとは全く別な世界.むしろ武満編曲のビートルズものを連想した.

MC を担当した同期氏によれば,彼の演奏を聴くには,顔は見ないで,目を瞑って過去の山行等に思いを馳せるに限るのだそうだ.

この YouTube 映像はグラスハープ (ハーモニカ) とのデュオ.この編成の CD を2枚出しておられる.これは沼袋 OrganJazz 倶楽部でのライブらしい.曲は Do you know what it means to Miss New Orleans.この場合もやはり映像は見ないで,かってな妄想にふけるほうが良いかも.

ギターが終わってすぐに空港に向かい広島に帰ってきたので,肝心の OB 諸氏との交流はほとんどなしに終わってしまった,
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川の光 外伝

2012-10-20 07:53:38 | 読書
松浦 寿輝 著.中央公論新社 (2012/6)

著者はフランス文学者にして,芥川賞受賞作家.定年まで数年を残して東大教授を退職して話題になった.

「川の光」は読売新聞に連載された,開発で棲家を追われたネズミ一家の移住物語で,アニメ化もされた.現在,その続き「タミーを救え」が連載中だが,もう終わったも同然.

外伝は,最初の連載終了後,群像(1編)と中央公論に不定期に掲載された6つの短編を集めたもの.本のタイトルの文字も挿画も新聞連載時と統一されている.本伝?の読者にとってはおおなじみの動物たちが登場するほか,初登場もいる.
新聞連載のほうは一家そろって読むのが前提だったが,こちらは登場する動物たちの哲学的言動から察すると,大人の読者が対象らしい.しかし,ませたお子さんには十分楽しめそう.ファンタジーの範疇に入りそうなものが多い.小惑星探査機「はやぶさ」がタイムリーに登場する短編「孤独な炎」もあった.

もっとも性だの愛だのを意識的に避けているところが物足りない.また,動物たちは人間との共存を是認しているという設定も物語に奥行きをなくしている.その反面,安心して読めるのも確か.Animal Farm みたいに,読んでいやな気分になることは絶対ない.

この本のあとがきは,登場人物ではなく犬物,ゴールデンリトリバーのタミーが書いたことになっている.あとがき最後に著者が描いたタミー像があるが,「緋色の塔の恐怖」という異色編のときのタミリウス師の衣装らしい.というわけで,著者も楽しんで書いた一冊らしい.
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プリンタ まだら惚け

2012-10-18 08:28:49 | エトセト等
シャープのプリンタ・ファックス複合機「見楽る」がまだら惚け.

1 残量検知がおかしくなり,インクがあるのにインクがありませんと言ってストライキ.蓋を開け閉めしてインクをかえた振りをするとそのときは動くが,しばらくするともとの木阿弥.

2 ファックス受信は通知するが,いざプリントしようとすると受信内容が蒸発している.

使い始めて6 年.近頃の家電製品はこんなもの,と割り切って買い替えることにした.しかし,なまじ複合機だったので,同等品を選ばざるを得ない.ファックスなんか要らない,と言いたいのだが,年寄り社会ではまだまだファックスが幅を利かせている.「複合機」を標榜していても,受話器がないものは対象外.

というわけで,J 子はミシンの会社なんて...と言ったが,写真のブラザー mymio MFC-J705D を12,000 円強で購入.
シャープは Mac をサポートしていなかったので,裏の手を探すのがたいへんだったが,この兄弟は何もしなくても Mac と繋がってくれた.4 色インクの仕上がりは,良くもならず悪くもならずの,前機種並み.
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野口久光 シネマ・グラフィックス @ 尾道市立美術館

2012-10-16 08:01:46 | お絵かき


野口久光さんの守備範囲は,洋画,ジャズ,ミステリと言ったところ.あちら様から見れば,勉強しない大学生は飯の種だったことだろう.植草甚一が,どこかちゃらんぽらんだったのに比べ,野口さんはずっと律儀な印象.宜なるかな.この展示での小さな字でびっしり書いたメモにはびっくり.

この展覧会では 1930 年代から1990 年代までの映画ポスターがずらり.
映画が廃れて,こういう文化もなくなってしまった.現在では,白黒映画のためにカラーのポスターをつくるということさえ,想像外だろう.
絵も字もほとんど手描き.この「禁じられた遊び」は,タイトルの文字色がやや退色気味.青空の雲をバックに,「ルネ・クレマン...」の文字が,俳優名の紫に比べると目立たないけれど大きい.
いまごろになって,一部で手描きフォントが見直されているようだ.

大林監督作品のポスターもあって,その縁で尾道で開催されたのかもしれないが,こうしたある意味でマイナーな展覧会が巡回して来るのは幸せだ.おまけに老人は入場料免除だった.しかし「入場券で栞を作りましょう」というコーナーがあったが,こちらは券をもらえなかったので材料なし.

ビストロ・タカガキで 1000 円ランチ.天然酵母らしきパン旨し.
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廃墟建築士

2012-10-14 08:25:15 | 読書
三崎亜記著 集英社文庫(2012/09)

市内のあらゆる建物から七階だけを排除しようとする役所とそれに反対する「七階闘争」.
新築の廃墟を建築する「廃墟建築士」.
深夜になると棚の本が集団的に飛翔する「図書館」.
破壊されることが運命付けられている蔵と,それを守る蔵守を描く「蔵守」.

どれもあり得ない設定を前提としたストーリーだが,その「設定」の説明は一切ない.
脈絡なく思い出したのは,島尾敏雄「死の棘」.一冊丸ごと,妻にやられ続ける夫の話だが,なぜそうなったかという説明が一切ないので.

「七階闘争」は「となり町戦争」を読んだためか,既読感が拭えなかった.
真夜中になると,おもちゃ達が動きまわるという童謡を連想させる「図書館」が,いちばん常識的な小説らしい.
「蔵」はどことなく放射性廃棄物貯蔵庫を思わせ,ぼく的にはベスト.
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二紀展2012@国立新美術館

2012-10-12 07:45:10 | お絵かき


J 子の作品.



便乗して17(水)-20(土) と上京することにした.
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reading

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