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明王寺の追儺式 on 2015-1-4

2015年01月05日 10時00分18秒 | 神戸情報
昨日(2015-1-4)、昨年に続き明王寺の追儺式を見に行って動画と写真を撮って
きましたので紹介します。 昨年(2014-1-4)の明王寺追儺式
まず、明王寺について簡単に説明します。

明王寺の基本情報
住所:神戸市垂水区名谷町1900  TEL:078-707-0163 
山号:龍華山(りゅうげざん)
宗派:高野山真言宗 御本尊:不動明王(菩提僧正作)    
開山:大同元年(806)厳賀(ごんが)上人


明王寺は高野山真言宗の古刹で、山号は龍華山です。
以下、明王寺が転法輪寺の山内の一坊であったとの説を前提に記しています。
大同元年(806)の創建で神戸市垂水区では最古の寺です。大同寺といっていました。
城天皇が即位の後、御病気になり、806年(大同元年)に在原行平が
平癒を祈願して建てた勅願寺であると伝えられています。
本堂の扉に皇室と徳川家の御紋があります。
小生の明王寺紹介のBlogで明王寺本堂の扉の写真を紹介をしています。
平安時代の、貞応二年(1223)まで神戸市垂水区のジェ-ムス山「千本カ原」に
あり千坊ケ谷廃寺として大規模な寺院で古代寺の瓦も出土されています。
その後旧明石郡垂水郷滑(なめら)村に移設されました。


上の写真は墓地の入り口付近に新しく設置されたモニュメント
六地蔵に習い6体設置されていました。


上の写真は観音堂の前に明石西国88箇所の76番札所の石碑です。
子安観音の別名を持つ観音堂の 如意輪観音は、後伏見院の后河端女院
が難産に苦しみ祈願し、無事出産した ところから付いたといわれている。
当日、ご開帳されていたので拝顔することができました。


上の写真は明王寺本堂と観音堂を臨んだ光景で坂道には88箇所巡りの観音像があります。


上の写真は八十八箇所巡り第74番札所


上の写真は明王寺の坂道から観た遠景です、中央右遠方に栂尾山(274m)と
左遠方に横尾山(312m)が見えています。

前置きが長くなりましたがいよいよ14:30から追儺式の鬼踊りの前段で
追儺式にとっては重要な法要が始まりました。
(下の動画)この地域は昔は播磨国明石郡に属しており檀家は滑(なめり)
と西名(にしみょう)の集落でした。
法要でも滑と西名の五穀豊穣、家内安全、商売繁盛、学業成就などの
願いがこの地域の住民にもたらせるようにと祈祷されていました。




上の写真は追儺式(鬼踊り)の舞台となる本堂の内部です。

追儺式について記しておきます。
東大寺二月堂のお水とりでは追儺式の呼び名ではなく、修二会と呼ばれ有名な行事
として知られている。
修正会(しゅしょうえ)、正式には修二会(しゅにえ)の付帯行事として鬼追いが
行われます。追儺式での鬼は悪鬼ではなく、災いを取り除き、大地を清め
踏み固める鬼で悪鬼を祓い疫病を封じ、五穀豊穣、家内安全を願うものである。
追儺(ついな)とは、大晦日(12月30日 (旧暦))の宮中の年中行事であり、
平安時代の初期頃から行われている鬼払いの儀式。「鬼やらい」(鬼遣らい、
鬼儺などとも表記)、「儺(な)やらい」、鬼追い(鬼追会)、鬼踊りとも呼ばれる。
追儺はもとは中国の行事であり、宮廷の年中行事となり、現在の節分の元と
なった行事である。
したがって、節分の豆まきと同じような儀式があります。
子供の鬼が登場したあと3匹の親鬼が松明(たいまつ)と斧・槌・鉾をそれぞれ
持って踊り、それらを拝観者の頭にあてて厄払いして、最後に餅を撒きます。

鬼がつけている面は明王寺の本尊である不動明王の化身と考えられています。

  追儺式での鬼の所作と付随行動の意味は下記のとおりです。

1)松明(たいまつ)を振り反閇(へんぱい)を踏む   
    松明の呪力で災難を除く(悪魔を払う)、農耕(豊作)の予祝として大地を清め蘇らせる

2)法螺貝を吹き、太鼓をたたく   
    乱声に通じ、悪を払う
3)餅切り
    五穀豊穣の予祝

4)トンド    
    穢(けがれ)を落とし清める



14時47分頃から子鬼の1回目の踊りが始まります。


上は子鬼の鬼踊りの動画です。
深緑色の鬼衣に腕に5箇所、足には7か所藤蔦(ふじづた)で巻きつけます。

明王寺追儺式保存会のスタッフに抱きかかえられて本堂外陣に入場した
子鬼が登場します。子鬼は、シャガマと呼ばれる紙すだれを胸のあたりまで
垂らして舞います。外陣の左右両端に別れ2人1組で、棒で大地を叩く所作をします。
またカラストビ(八天跳躍)の所作もします。
東大寺二月堂で行われている修二会で、世を守護する神「八天」が跳躍する
所作と同じものだと考えられます。


上の動画は太郎鬼だけの踊り(1回目)です。走り(走り松明)と呼ばれる鬼の踊りを披露。

太郎鬼は深緑色の鬼衣に腕に5箇所、足には7か所、胴に3か所
藤蔦(ふじづた)で巻きつけます
右手に松明、左手に槌を持っています。
転法輪寺では次郎鬼が槌を持つ。

鬼の舞は8回行われ、4~6回目の踊りで餅突きを行い、7回目の踊りの時、
花撒きと餅撒きが行われます。8回目の鬼踊りは逆鬼と呼ばれるもので、
1~7回目の時とは逆方向から出てきてた親鬼が、本堂を逆回りで退場していきます。



14時55分頃、太郎鬼、次郎鬼、ババ鬼の揃い踏みで鬼踊りが披露されます。





上の2つの動画は3匹の親鬼による「鬼踊り」と餅突き及び
ハナ、餅、みかんが撒かれる儀式です。


上の動画は15時39分頃の餅まきです。

歴代の明石藩主は有事に備え要衝の地にある寺院八寺を定め
 禄米(お布施の意)を与え保護しました。
明石八寺(明石八山寺)のリストは以下のとおりです。
 天台宗(太山寺、如意寺、多聞寺、日輪寺)
 真言宗(転法輪寺、明王寺、近江寺、性海寺)


また朱印高についても列挙しておきます。

1.太山寺 35石 三身山

2.如意寺 43石 比金山

3.多聞寺 27石 吉祥山

4.日輪寺 28石 普光山

5.転法輪寺 26石 龍華山

6.明王寺 13石 龍華山

7.近江寺 24石 近江山

8.性海寺 31石 高知山

明石八山寺(明石八寺)の詳細な解説は下記の小生のBlogで紹介しています。

 http://seiyo39.exblog.jp/19145140/














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