チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

白鳥の湖・全曲日本初演(東京バレエ団、1948年)

2016-08-05 17:59:48 | バレエ

(2015年5月16日の記事に島田廣・服部智恵子ファミリーの画像を追加しました)

 

「白鳥の湖」全幕は1946年に東京バレエ団により日本で初演されましたが、2年後の1948年には同じく東京バレエ団により、今度は「全曲」が日本初演されました。

↑正直、全幕と全曲の違いがわかりませんが、1946年の初演のときは一部省略されていたってこと?(調査中)



東京バレエ団というのは、小牧正英バレエ団、貝谷八百子バレエ団服部島田バレエ団東京バレエ研究会の合同ということらしいです。

解説によると「このバレエ公演に貝谷八百子、島田廣、谷桃子の諸氏が加わっていることを見のがせない。このひとたちは、言わば完全に一本立ちでやっている舞踊家だ。それが『白鳥の湖』という一つの芸術品のまえには、つつましい奉仕者となってあわられているのである。私たちは、ずいぶん永い間、舞踊家のこういう協力をまちのぞんでいたのである。日本では、一人一人が孤立していたら、いつまで立っても、こういう作品を上演するチャンスはないかもしれないのに....。」ということで、当時のオールスター勢揃いの公演だったようです。

以下、主なメンバーの紹介です。

【小牧正英バレエ団】

小牧正英(こまきまさひで 1911-2006)


《小牧正英氏の振付をみていて、こんなに悪口を言いながら猛稽古をやるのに、よく皆がだまってついてくるものだと思った。ところが小牧氏にきいてみると「今度の公演は、私の意志というよりも、生徒たちの熱意に動かされてやったようなものです。私は上海から帰ってきて以来、夢中で仕事をしましたが、日本というところは、つくづく芸術家を育てない国だという気がして、少々くさっていたのです。しかし生徒の熱意は私をふるい立たせました。」というような訳で、なるほどと思った。どうせやる以上は、できうる限りオリジナルなものに仕上げたいと思い、こんどは前回の公演のときにくらべると、80パーセントは振付を変えてみた、と小牧氏はだんだん熱してきた。このひとは、どうみてもバレエに関しては気狂いのような熱血漢である。》


関直人(せきなおと)



《こんど、王子に抜擢された関直人君は、きいてみると、まだことし二十歳の青年である。いったい、どうしてバレエに志す気になったのかときくと、「丁度二年まえでした。ぼくの田舎(白河)から出てきて、はじめてバレエ『白鳥の湖』をみたのですが、矢も楯もたまらなくなって、小牧先生に弟子入りしたのです。本名は関根直治って言うんですけれど、先生が関直人という芸名にしてくれたんです。」と至極明快にこたえた。》


野邊(涌井)武子

 


廣瀬佐紀子

 


横山はるひ、笹本公江、太刀川瑠璃子、岸清子、日高淳

 

↓参考(小牧バレー団の白鳥の湖。1950年8月25日東京有楽座。大束元氏撮影。朝日新聞報道写真傑作集より)




【貝谷八百子バレエ団】

貝谷八百子(かいたにやおこ 1921-1991)



《貝谷八百子さんだが、街であっても、このひとは絶えずたくましいバレエ魂といったようなものを発散している。何か人を押し倒しそうな気力である。「とうとう結婚期もすぎちゃったァ」平気でそんなことを言う人だが、こんな何でもない言葉のなかに、じつは貝谷八百子の不屈な魂が窺われるのだ。18歳でパヴロヴァ門下から独立して今日まで、彼女の恋人はトゥ・シューズ以外のなにものでもなかった。「今にアメリカへ行って勉強してくるわよ。」......彼女は今もなお真剣である。》

 


町田旬子、佐藤けい子、長谷川千鶴子




【服部島田バレエ団】

島田廣(しまだひろし 1919-2013)



《島田廣氏は、いうまでもなく「島田服部バレエ団」の主宰者で、亡くなったエリアナ・パヴロヴァ女史の門下生だ。おそらく外国の雰囲気のなかで育ったのでもないのに、彼くらいに雰囲気を身につけたというのは、非常に稀なのではないだろうか。》


服部智恵子(はっとりちえこ 1908-1984)

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(追記)島田廣さんと服部智恵子さんはご夫婦。そのファミリー写真がアサヒグラフ別冊「映画と演芸」1954年9月号にありました。

左から笹田雄二(次男)、お弟子さん3人、笹田慎一(長男)、島田廣、服部智恵子、昇(廣の弟)、エリ子(繁子の長女)、笹田繁子(長女)。

笹田繁子さん、綺麗ですね。やはりバレリーナで、ワトソン・繁子というお名前で有名なかたらしいです。

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松岡みどり、古藤かほる、早野和子、浅井郁子 (この中に上の写真に写ってる方がいらっしゃるかも?)




【東京バレエ研究会】

谷桃子(たにももこ 1921-2015) 4月26日にお亡くなりになりました。



《谷桃子さんは、古くは石井小浪に師事し、のち日劇ダンシング・チームに入っていたが、小牧氏の帰国と同時にバレエ団に加入した。小牧氏と一時結婚していたのは周知のとおりだが、こんどの稽古を見ていると、『桃ちゃん、そんなポーズじゃダメだよ!』という小牧氏の言葉に従順で、凡俗な私的感情などというものは覗いてみることもできなかった。まことに不思議な世界である。》

 


長谷川訓子、内田道生

 


藤田繁(歌手の尾崎紀世彦さんのお父さんだそうです。ご隠居さま、情報ありがとうございました。)

 

↓ キャストです。この時は東勇作さんはいなかったんですね。上の方々以外に有名な人いますか~?(河内昭和氏も出演されています)

 

以上、有楽座のプログラムより↓