夜な夜なシネマ

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日活ロマンポルノ体験

2005年07月17日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
SMの女王、谷ナオミの名前を挙げたので、
日活ロマンポルノの話を。

日活ロマンポルノなんて、いくら興味が湧いても
一般的に女性の観にいける雰囲気はありません。
しかし、名作ロマンポルノを作りつづけてきたことで有名な
神代辰巳監督が他界した1995年、追悼上映会に行くことができました。

神代監督といえばやはりロマンポルノなのですが、
ポルノ以外では原田美枝子や宇崎竜童、三国連太郎らが共演した、
『ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』(1980)なども。
萩原健一と水谷豊の『傷だらけの天使』の演出も手がけています。

神代監督のロマンポルノには、
蟹江敬三や宮下順子、絵沢萌子、伊佐山ひろ子、白川和子など、
今も活躍中の俳優が多く登場しています。
とは言っても、現在の彼らはもちろん脱ぐことはなく、
普通のお父さん、お母さん役を演じたり、
ドキュメンタリーでナレーションを担当したりしていますね。

私が観たのは『一条さゆり 濡れた欲情』(1972)と
『赤線玉の井 ぬけられます』(1974)でした。
前者はロウソクショーで有名な関西の伝説のストリッパー、一条さゆり本人が主演。
ポルノにストーリー性はないと思い込んでいた私は
ロマンポルノってこんなにおもしろいものなのかと驚きました。

遊郭の女性たちの会話や男性客たちとのやりとりも
昭和初期の様子が描かれていて興味を惹かれます。
冬の寒い日、仕事に入る前の女性たちが
談笑しながら火鉢をまたいで股間を温める姿には
もの凄いたくましさを感じます。

これを観たあとで、大阪・新世界へ行きました。
NHKの朝の連ドラ『ふたりっ子』が始まる前だった新世界は
まだ全然観光地化されていなくて、道端には不思議な露店がいっぱい。
長靴片方だけとか、ラジオの取扱説明書だけが売られていたりします。
需要があるのか疑問。(^^;
バティック風シャツはプリントかと思いきや、
よく探せば本当に染められたものも混じっていて、
それが500円しなかったりして。

飛田新地の辺りは遊郭だらけで、
男性はたとえ女性連れで歩いていようとも「お兄さ~ん」と呼び込まれます。
「この辺りで女性を買わないでください」という、衝撃的な看板も見かけました。

遊郭をそのまま利用した居酒屋「百番」に一度行ってみたいと思いつつ、
まだ果たせていません。
鍋料理の湯気のせいで建物の老朽化が噂されているので、
店のあるうちに行っておきたいものです。

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