マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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西井戸堂町妙観寺の七月十七はん

2010年08月27日 07時50分15秒 | 天理市へ
観音さんの日だというて、毎月17日に営みをされている西井戸堂町の観音講の人たち。

6月、7月、8月は夏祭りの十七夜。

金魚すくいなどのお店も出て、もっとも賑わうのが7月だという。

講の人たち8人は朝から清掃。

お供えや花立てをして、夕方に五條市からお寺(講御堂寺の住職)さんを迎えて祈願成就の護摩焚き法要をされる。



ローソク或いは護摩木を買って参拝される地域の人。

護摩木は年末の十七日に焚かれるそうだ。

受付は西井戸堂、東井戸堂に八軒屋ごとだ。

それぞれの区長も参列される。

堂内は焼納の煙が充満する。

講の会長から妙観寺観音堂の裏も拝見してくださいとお願いされた。



するとそこには本尊の重文十一面観世音菩薩立像が神々しく後ろ姿を見せていた。

背面から拝観するありがたいお姿に思わず手を合わせる。

裏扉を開帳されるのは極めて珍しいものと思われる。

雨が多かったからご本尊さんの虫干しだと話す観音講の人たち。

十七夜は親しみを込めて「十七(じゅうひち)はん」と呼ばれている。

観世音さんの年中行事を営んでいるのは観音講の世話方衆。

正月は注連縄飾り、5日は講文、2月は節分で3月は桃の節句に彼岸会。

4月3日は神武さんで5月5日は端午の節句。

7月24日は盆地部では珍しい風の祈祷。

44本の祈祷札を村の田んぼ44カ所に挿していく。

寺講中が担っているのも珍しい。

(H22. 7.17 EOS40D撮影)