すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

やっと「旅行者」から「住民」になれました!

2017-03-21 | 日本とノルウェー

結婚しても「旅行者」なの?

 えっ、旅行者? 結婚したのに?

 日本でよく驚かれましたが、そうなんです。

私はずっと「旅行者」だったんです。

 

それが、やっと先日「住民」になれました。

 

当事者である私にもよくわからなかったので、
少しお話しておこうと思います。

 


ヨーロッパに「旅行者」として出入りするには、
「シェンゲン協定」というものがあります。

 

滞在できるのは、
「あらゆる180日の期間内で最大90日」。(わかりにくーい!)

 

この規定の中で、私は「旅行者」としてトロムソに滞在していたのです。

 

「旅行者」でなくなるには?

 

「UDI」は、外国人のお世話をしてくれるノルウエーの機関。
「旅行者」が「住民」になる、つまりノルウェーで暮らすためには、
「UDI」に問いあわせるのが不可欠。

 

そして、
「Residence card(在留カード)」「Social Security number(社会保障番号)」
を取得する必要があります。

 

この取得の方法は、人によって、国によって様々です。
ですから、あくまでも「私のケース」ということでお話ししますね。

 

「結婚をしたから、ノルウエーに住んで働けるようにしてほしい」。
私たちはそういう申請をして取得しました。

 

私たちが結婚したのが、2016年7月11日。
その後日、すぐに私たちがしたのは、

 

UDIへ「Family immigration」の申請。

 「家族がノルウェーに移り住む許可」をもらうためです。

 

そのためには、質問に答えたり、いろいろな書類を揃えなければなりません。

 

書類と共に二人が警察で面接を受けたのが9月、
協議の結果、許可が出たのが10月。
(4か月後と聞いていたので、早かった!)

 

本来なら、その時点で、「residence card」がもらえます。
しかし、私たちは日本にいたので、
トロムソに戻ってすぐ、「residence card」をもらえるよう警察にアポを取りました。

 

「residence card」は、
「この人はトロムソに在留することを許可され、旅行者ではありません。」という証明。

 

こうして、今年の2月20日、やっと私は「旅行者」でなくなったわけです。

 

「residence card」をもらえると、

 

図書館で図書カードを作ることができる。
シェンゲン諸国を自由に行き来できる。
そして、
ノルウェー語学校の申し込みができる。

 

仕事ができるには? 
 
そして、もう一つ大事なことがあります。

 

この時点で、
「social security number」の申請をすることができるようになるのです。

 これがなくては、仕事をすることもできません。

 

私たちは、「residence card」をもらった足で、税務署に申請に行きました。

 


そして、2017年3月16日。
待ちに待った「social security number」が届きました!

 

これによってできることは・・・。

 

銀行で口座を持つこと。
クレジットカードを持つこと。(ここでは、ほとんどがカード払い)
医療など社会サービスを受けること。
働くこと・・・などなど。

 

これで、やっと「住民」になれたというわけです。


 

「一人前でない感」から脱却! 


結婚手続きにも手間と時間がかかったしなあ。
考えてみたら、トロムソ滞在を始めてから、1年10か月・・・!!

 

仕事はできない、
自分でお金をおろせない、
いつも現金払い(ここではカード払いが普通)
おちおち風邪もひけない・・・

 長い間「旅行者」のままでいる、というのは結構中途半端で、

「一人前でない心境」が募ってくるのです。

 

ですから、「やっと、や~っと!」です。

 

なんか世界がひらけそうー!!

 


で、晴子さんは、何の仕事をするの?

 

それですよね。

 

そのお話は、また今度(^_-)-☆

 


木の上に命が宿ってる? 朝の散歩から

2017-03-08 | 日本とノルウェー

どうやらソラの散歩の日課も決まってきました。

1日3回 朝、夕、晩。

ソラのお蔭で、私も雪道を歩くのにも慣れてきました。

We seem to have found a good schedule for walking with Sora.
Three times a day: in the morning, late afternoon, and evening.
I’m also getting accustomed to walk on the snow, thanks to Sora.

ここ2週間、日中はいいお天気が続いています。
朝ご飯の前にいそいそと散歩の準備。

ソラが待っている、
朝の景色が私を呼んでいる!

日に日に太陽が昇る時間が早くなってくるので、
この景色を見れるのも今のうちです。

These two weeks the weather has been very nice in day.
I prepare for walking with a light heart, before breakfast.

Sora is waiting for me,
and the morning scenery is calling me!

The sunrise comes earlier day by day, it’s faster here than in Japan.
So it’s only now that I can see such a scenery.

さあ、行くよ、ソラ!
Now let’s go, Sora!

気に何やら生き物がいっぱいいるような気がしませんか?

何だか、賑やかなんです(^^)

Do you think the trees are full of life?
There is a lively atmosphere there.

お喋りの声が聞こえるんじゃないかと耳を澄ましてみる・・・
何か素敵なメロディーが浮かぶんじゃないかとスイッチも入れてみる・・・
(悲しいかな、私には何も浮かばないんですけど・・・)

I try to listen carefully for their voices.
I try to turn on the switch to catch some wonderful melody.
(Although I’m sorry I can’t catch anything)

最近は、鳥のさえずりが返ってくるようになりました。
暖を求め遠く渡っていた鳥たちが戻ってきているんですねえ。

Recently bird song can be heard sometimes.
The birds which have been far away in warmer places seem to return.

そして、あの音は・・・?

And what is that sound?

わあ、いつの間にか、冬の間凍っていたベックも溶けてきています!

 Oh, the bekk (brook) which had been frozen during winter has been melting before I knew!

 

庭では、雪に埋もれたレッドリップスの芽も膨らんでいるではないですか!

I found the buds of red rips swelling in the snow in the garden!

確かに気温は、零下。
でも、ここトロムソにも春は来ているんです。

Truly, it’s under 0℃ here.
But spring is coming even here, in Tromso.

 

さあ、気持ちを 新たに 晴れやかにまいりましょう。

Now,I will go forward with a refreshed and cheerful mind.

       


雛祭りに思うこと

2017-03-03 | 日本とノルウェー

ノルウェーに滞在するようになってから、

日本の行事を英語で説明すると・・・?と考えるようになりました。
すると、必ずぶち当たるのです。

あれ、本来の意味って何だったっけ?と。

その一つが、「雛祭り」

女の子の成長を願う節句、とされているけど、
どうして、カップルなんだろう?
とか・・・。

雛人形は戦国・江戸時代に、
嫁入り道具としてだんだん煌びやかになっていたらしい。

「内助の功」として、嫁の役割を果たす願いも込められていたからだろうか?
などと考えると、
今の時代に合わないのではないだろうか?
とも思えてきたりする。

私の場合、

離婚して女一人で生きてみて、思うようになったことがある。

この世には、男と女がいる。
この世に女として生まれたのであれば、
一緒に生きようとお互いに思える相手と共に、
女として、そして一人の人間として、自分の人生を全うしたい。

「男」と対になったとき、「女」の力がますます発揮される。

そう願うならば、
「カップル」に違和感を抱くことはなくなった。

 

いずれにせよ、雛人形というのは、何やら風情があり、

慣れ親しんできたせいか、この 季節に飾らないと寂しい。

というわけで、ノルウェーにいても、飾りたくなるのです。

今年は、お友だちに頂いたシャドウボックスの雛人形と
こちらに来る寸前に教えてもらった折り紙の雛人形で。

花を添え明かりを灯すと、なにやら優しい気持ちになってきます。

不思議なものですね。

これを外国人に伝えるのは、難しいなあ、今の私には。