すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

いよいよMørketid!-お日様が姿を消す前にー

2017-11-26 | ノルウェーの自然

●Mørketidとは?

いよいよ今週、Mørketid(モルケティド)に入りました。

ノルウェー語で“mørke”は「暗い」、“tid”は「時間・期間」。
日本語では、「極夜」と言われる「太陽が地平線の上に出ない時期」です。

お日様のぬくもりに癒され
お日様の眩しさに目を閉じ、
昇るお日様に勇気をもらい、
沈むお日様に今日の日を感謝する。

それを当たり前として生きてきた私。

そのお日様が姿を消すのかと思うと、
ここならではのお日様のなせる業を心に留めたいと思えてきます。

●お日様のなせる業<その1>「水の粒子とのコラボ」

地面を這うように現れる雲を“skodde(スコッデ)”、
同様に海面を這うように現れる雲を“havskodde(ハヴスコッデ)”。
ここでは、総称“skodde(スコッデ)”と呼ばれています。

8月の末以降、毎日のようにskoddeが現れていました。

9月末のこと、
急に寒くなり、濃いskoddeが海から私の家の方まで動いてきました。
ところが、その直後
また急にお日様が現れ明るくなったので、私はソラの散歩に出かけました。

ふと見ると
枯れた草むらの一部が浮き上がるように白く光っています。

あれは・・・何?

近づいてみて、私は息をのみました。

小さな水の粒子が枯草に付着し、凍り、太陽の光を受けて虹色に輝いていたのです!

   2017.9.28.17:00

●お日様のなせる業<その2>「山とのコラボ」

ここの地形の特徴は、フィヨルド。
フィヨルドに面した諸々の山々は入り組んでおり、
太陽の光を遮ったり、わずかな隙間から太陽の光を通したりします。
そのため隣接していても
太陽の光を受ける山、受けない山が出てくるのです。

太陽が低い位置にある時、
陰影のコントラストがなんとも美しい色合いを生み出します。

 

   2017.11.12.12:52 

●明日から本当に見えなくなるの?

「月曜日からから太陽が見えなくなるよ」。

その日曜日は運よく快晴。
お日様が見えるところまで車で連れて行ってもらいました。

あんなにお日様が見えているのに、
本当に明日は見えないの?

     2017.11.19.11:30 in Tromsø

            振り返ると、お日様に映える山・街並み

次の日から、お日様は姿を現していません。

2か月のMørketidに確実に入ったのです。

今は真っ暗ではありませんが、
徐々にもっと暗くなっていくのでしょうね。

お日様が見えないからこそ、見えることがあるんじゃないか? 

そう思っているのですが、どうなるでしょう????

    

    2017.11.19.11:53

 

 

 

 

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変化の速さに戸惑いつつ、初冬支度

2017-11-08 | ノルウェーの生活

11月9日朝8時 曇天の中朝日がほのかに照る

早いもので、もう11月。

実はこの11月は、私にとって関門なのです。

と言うのは、11月20日頃には

太陽が地上に出ない「極夜」になります。

人によっては落ち込むとか、2年目が辛いんだとか、

いろいろ耳にする時季なのです。

私にとって初めてのこの時季、

私は一体どうなるんだろ・・・? 

 ●日に日に暗くなっていく

日に日に暗くなる速さは、私が想像していた以上でした。

今日は曇り?  

時間をセットし間違えたかな?

毎朝目覚めては、そう思っていました。

それくらい前日と次の日が違うのです。

日が長くなる時は、その勢いを歓迎していたのに、

日が短くなる時は、

「ちょっと待って~!早すぎるんちゃう…?」

と、なかなかその速さが受け入れられないのでした。

●カーテンを夏用から冬用に

しかし、冬支度は自ずと進みます。

9月末にもなると、

夏にかけていたカーテンでは寒々としてきました。

ここでは冬と夏とで、カーテンを変えます。

どの家庭でもするのかどうかはわかりませんが、

わが家には、お義母さんがあつらえた2種類のカーテンがあります。

変えてみると、

外の景色と中の明かりがしっくり馴染み、ぬくもりを感じます。

 ●ここの雨が、すぐそこの山では雪だった!?

10月に入ってから、オーロラが現れる回数は一気に減りました。

これは、曇天・雨天が増えたからです。

「久しぶりによく雨が降ったなあ」と思った翌朝のこと、

海の向こうの山頂が、白く輝いているではありませんか!

いきなりです。

もちろん、町では雪は降っていません。

「夕べそんなに寒かったかなあ?」

どうも私の「寒い感」はここでは当てにならなくなっています。

 ●霜景色でタイヤも冬仕様に

ある日、

仕事から帰ってきた相方さんが、タイヤを冬用に交換しています。

確かにこの頃、霜が降りるようになっていました。

その翌日、道路は凍りました。

さすが地元人!

  一日中解けない霜。微妙な色具合が美しい。

●薪ストーブも手入れして

冬支度には、ストーブ。

相方さんが、暖炉を掃除して試し炊きをしています。

ほのかに薪の燃える香りがして、部屋の中がほっこり。

さあ、いつでも来い!(一体、何に構えてんだか・・・)

  秋を惜しむように枯れ木立に残るRognebærの実

●ポールと共にきた!初雪!

でも、まだすることはありました。

庭にポールを立てること。

そう言えばこのポール、

いつの間にか道路にも立ってました。

このポールは道路の端を示すもの。

これがなかったら、

雪埋没者・脱輪車が続出するでしょう。

 

相方さんがポールを立てた翌日、

トロムソの街には初雪、早速30~40㎝程積もりました。

またまた地元人の勘、的中!

 

 ●雪より氷の時期

これで冬に突入し雪が続くのかと思ったら、

これが、そうはいかないのです。

雪が解けては、凍る。

雨が降っては、凍る。

この状態の道を歩くのは非常に危ない。

ちなみに、ソラはつるつる滑ってます。


ここで便利なのが、ブロッデル(Brodder)

雪用のブーツの上からさらに着装しても、かなり違います。

それから、もう一つ、蛍光ヤッケ(笑)

特にこの時期、

運転者から歩行者は見えにくいのです。

(私も運転するようになって、実感しています)

でも、これを着ていると、

車が早くからよけてくれるんです!

 

これらに守られ、

真剣に、ペンギン歩きで、

ソラと散歩をしている私です(^^)

 

無事、できれば楽しく

この時期を過ごせますように。

 皆さんもどうぞ良き日をお過ごしください。

        

    

 

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