すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

トロムソでhatao & nami のコンサート(その2)

2019-11-10 | ノルウェーのイベント

※日本語は、すぐ下にあります。

På dagen for konserten.

Overraskende, 35 mennesker var på konserten.
Nami fant et piano dagen før konserten, og hun la til noen låter med piano,
og hun spilte også en låt med piano og harpe samtidig.

Publikum syntes også at det var veldig interressant at Hatao forklarte om forskjellige fløyter på engelsk.

Jeg håpet at publikum ville få kontakt med hverandre og med Hatao og Nami. Det gikk bra med fin musikk og kaker.

Publikum så fornøyd ut, så vi ble kjempeglade. 

Tusen takk til allesammen og for all hjelpen vi fikk!!

さて、いよいよコンサート当日です。

寸前まで手を抜かない準備

ミュージシャンによっても違うでしょうが、
彼らは、寸前まで構成を検討し、
コンサートの準備に惜しみがありません。

Hataoさんが、夏から始めた篠笛の曲を
会場に向かう車の中でもずっと聞いていらしたのは、印象的でした。

なんと、受付でチケットを買う人が、続出!

会場の準備ができた~、と振り向くと、
既に3人座っていらっしゃるではないですか!

 一人、また二人・・・

なんと、35名の方が来てくださいました。

トロムソで初めての企画で、人気コンサートのある日、
これだけ来ていただけたら上等です!

英語の解説が好評!

Namiさんが英語で和やかに話す。
さらにHatao さんが、曲について、また、その度変わる笛の解説をする。
客席から、補足あり、質問ありと
皆さんが興味深く楽しんでいらっしゃるのがよくわかります。

やはり、
海外では、英語力が、演奏をさらに引き立てますねえ。
(ちなみにノルウエーでは、英語はほとんどの人に通じます)

予定外のピアノが加わり、さらにグレードアップ!

前日のリハーサルで、会場にピアノがあることがわかり、
急きょピアノの曲も増えました。

またNamiさんが通常弾いているハープは34弦ですが、
今回は私のハープ・Dusty Strings 26弦を弾いていただきました。
事前に26弦用にアレンジして下さっていましたが、
さらにハープにない低音をピアノで補い、
ハープとピアノを同時に弾くというシーンも。

この臨機応変さが、素晴らしい!

お客さんにも意表を突く展開で、ますます好評でした。

ノルウエー人でも聞く機会がない「柳の笛」

以前ノルウェーを訪ねた時にHataoさんが仕入れた「柳の笛」。
穴がなく、息と指で空気を調節して高さの違う音を出します。

柳の笛を吹いたことがある方がいて、
音を自在に出す彼の巧みな演奏には、心底驚いたそうです。

Seljefløytespilling som til og med nordmenn ikke har hørt.

日本の曲をハープと篠笛で

彼らは、通常日本では日本の曲を演奏しません。
でも、今回は海外の人に向けて、
日本の曲もアレンジして、演奏してくださいました。

笛は、篠笛。
「佐渡おけさ」
「月ぬ美しゃ(つきぬかいしゃ)」

来てくださった日本人は、そろって言われました。

「篠笛の音色に胸がじーんとなった」。

これは、どういうことでしょう?
自分でも改めて不思議に思いました。

素敵な音楽とカフェタイムで、ほっと一息

前半と後半の間には、カフェタイム。
Chisatoさん、Nobukazuさん、Inekeさん、私、
そしてNamiさんも手伝ってくださって、
ケーキが勢ぞろいです!

ノルウエー人はケーキが好き。
それも手作りケーキが最高なんです。
皆さん、ケーキを取りながら食べながら、楽しそうにお喋りしてみえます。

終わってから、Hataoさん、Namiさんを囲んで

自分の故郷の曲をピアノで弾く人までいました。

Hataoさん、Namiさんと参加者、参加者同士の距離が近い。

コンサートだけで終わらず、くつろげるコンサート。
私、こういうのがしたかったんですよねえ。

・「仕事で遅れたし、ヘロヘロだったけど、音楽が心にしみて癒された」  ー 若者。
・「子どもは演奏中に眠ってくれたし、素敵な音楽に美味しいケーキ、お喋りもできて、幸せ」 ― ママさん。

・「北欧にバグパイプがあったんですね!民族音楽もいいですねえ!」―  トロムソ在住日本人
・「Harukoがやるから来たんだけど、あんまり素敵で驚いたわよ!」
・「hatao & nami にまた来てもらいたい。友人に声かけるから」  ― アーティスト。

・「今日ここに来なかった人は、惜しいことをしたね」ー 民族音楽のバイオリン奏者。

初めての企画で、
カメラマンを頼んでいなかったり、不備はありましたが、
私たちは大満足。

最後に一曲、ノルウエーの結婚行進曲を一緒に弾かせていただきました。

Vi deltok på avslutningsnummeret.

Hataoさん、Namiさん、

私たちを信頼して、この遠いトロムソまで遥々来てくださり、
誠心誠意の演奏をしてくださり、
本当にありがとうございました。

トロムソに引っ越して2年半。
日本で、「人のつながりは、宝物」と思って生きてきましたが、
ここでも宝物ができている。
この事実に励まされています。
様々なご縁に、あらためて感謝するばかりです。

おお、決まってるう!

コンサート翌朝、

Hataoさん、Namiさんは、フランスに発たれました。
フランスでは、Hataoさんが尊敬する巨匠Jean-Michel Veillonが
彼らのコンサートを企画してくださるのだそうです。
(すでに大成功で終わったそうです)

またhatao & namiのブログも見てください。
写真ももっと載っています。

https://www.facebook.com/405492136138021/posts/2793902390630305?d=n&sfns=mo

Namiさん、Hataoさん、ますますのご研鑽、応援しております。

私もハープ、がんばろ‼ ぼちぼちですが(>_<)
相方さんもお休みしていたホイッスルを吹き始めました(^_-)-☆
友人は、柳の笛を注文したそうです(^^♪

刺激受けて、私も・・・雪国のハーパー! しっかし、雪深すぎ(>_<)


トロムソでhatao & nami(日本から)のコンサート(その1)

2019-11-05 | ノルウェーのイベント

 NHM(Nordic Harp Meeting), som Nami hadde ønsket å være på tidligere, var på Gjøvik i år. Møtet arrengeres i forskjellige land hvert år. 

Nami og Hatao ønsket å reise til Tromsø også etter NHM, så vi planla en konsert der. Dette var en unik mulighet.

Fikk dere sett denne fine prakaten?

Den er tegnet av Mai som bor i Tromsø.

大阪アイリッシュフェスティバル 2016の出逢い

私たちとhatao & namiとの出逢いは、
3年前の大阪アイリッシュフェスティバル...

晴子:相方さんがノルウェー人だけど、
   私はノルウェーの曲を知らないんです。
Nami: 私はノルウェーの曲が大好きなんです。

そして、その場でノルウェーの曲を弾いてくださったのです。
そのメロディーが、私たちの心にぐっと来たんですねえ。

それ以来、
奈未さんはコツコツと自分で見つけているノルウェー情報や、
自分でアレンジしたノルウエーの曲を送ってくださったり、
奈未さんの質問に私と相方さんが調べてお伝えする、
というやり取りが続きました。

私は思いがけず、トロムソに住むことになったものの、
トロムソにハープ奏者はいないし、
伝統音楽に関する情報も入ってこない。

それが、Namiさんのお蔭で、
私はノルウェーの民族音楽の旋律の面白さに
興味を持つようになりました。

そこで、私はノルウェー民族ダンスクラブに入り生演奏を聞き、
コンサートでは、いろいろな演奏者の民族音楽、オリジナルも聞くようになりました。

しかし、私にとって、
hatao & namiのCDに聞く音楽は、それらとは違うものでした。

二人が織りなす音色の魅力

★ハープと笛のアンサンブル

ノルウェーの民族楽器と言えば、バイオリンが主流。
(特にハーディングフェーレというバイオリンは、通常の4本弦の下にさらに4,5本の弦があり、二重の響きが特徴)バイオリンにアコーディオンが加わることが多い。

ノルウェーの古楽器には、

ランゲレイクという小さなハープや
全て木製のノルウエーハープがあるけど、
残念ながら、普及していない。

そんな背景を持つノルウエーの曲をhatao & namiは、
笛とハープ、オルガンで演奏する。

★多種の笛による演出

Hataoさんは、日本で初めてのアイリッシュホイッスルの教本を出版。
海外を旅しながら、多種の笛と奏法を習得している。
アルバム「森の時間」1枚だけでも、
笛の数は、17種類。
だから、音量も音程も音域も音の響きも曲によって違う。

★ハープ、オルガンとピアノで独自のアレンジ

Namiさんはハープだけでなく、
ピアノ歴が長く、歌手の伴奏でヨーロッパを回っていた経験もある。
作曲、アレンジは、ほぼNamiさん。
これも彼らの独自性の大きな要因。

hatao & namiが、

アイリッシュ、北欧のトラッドを主流にしつつ、
独自性、日本的音楽性も大事にしているからでしょうか。

トロムソに馴染もうとする、
しかし、疲れると日本が恋しくてたまらない。

そんな私のバランスを取り戻してくれるような心地よさを
彼らのCDに感じるようになっていました。

今年のNHM(Nordic Harp Meeting)は、ノルウェーで開催!

私が昨年参加したNHM(Nordic Harp Meeting)
今年の会場が、ノルウェーのGjøvik(ヨウィック)、
しかもGjøvikのハープ博物館

              Gjøvikのハープ博物館/Mjøsmuseet i Gjøvik

NHMもGjøvikのハープ博物館もすでに奈未さんからの情報にあり、
Namiさんの念願だったのです。

念願のノルウエーハープを弾くNamiさん/Nami elsker norskharpe.

家庭の協力も得られ、Namiさんは参加を決め、

さらにトロムソにも行きたいと。
しかも、トロムソにはhataoさんも来て
コンサートができないだろうか、と。

なんと有難いことでしょう!

トロムソにハープが広がってほしい。

また、日本とトロムソの間で学び合えることがしたい。

そんなことを望む私たちには、願ったり叶ったりの申し出でした。

何より、念願のhatao & nami のコンサートが聞ける!

日本人による異色の北欧音楽の演奏は、

トロムソでどんな反響を呼ぶでしょう?

コンサート企画に初挑戦!

日本では、自分の教室でコンサート企画の経験はありましたが、
トロムソでとなると、全く事情が違います。

★ポスター作り。

有難いことに、トロムソ在住のまいさんが、
二人の音楽から、CDジャケットのデザインも気に入り、
イラストを引き受けてくれました。

出来上がったイラストは想像以上で、
このまま絵本にしたいくらい可愛いくて素敵!

プロフィールなどノルウェー語訳は、私と相方さん。
(日本語訳もノルウェー語訳も、いつも二人で一人分)

さらに、ノルウェーでは、ネットでチケットを買うのが通常なので、
相方さんがそのシステムを作りました。

★広報活動

実は、コンサートの日10月30日には、
「オペラ・カルメン」や
「re-unionkonsert」という人気のコンサートが重なっており、
どちらにも行かない人に届きますように、と願うばかり。

メール配信の他、カフェ、図書館、新聞はもちろん、
ギャラリー、病院、小さなお店に当たってみました。

とにかく話して、手渡しする。
だって、「hatao & nami」も私も、知名度ゼロですから。

でも、意外にも、「あら素敵!置いとくわよ」と
快く対応してもらえたんですねえ。ありがたや~!

また、この度、
BULという民族音楽の団体(私が所属するダンスクラブもその一つ)が
協力してくれることになり、
会場を無料で貸してくれ、
コンサート情報もメールで配信してくれました。

これまた、ありがたや~!

売れているチケットが、3枚・・・

しかし、チケット購入システムがあるにも関わらず、
事前に売れたのが3枚。

「当日でも買える?」と聞いてくる人はあったのですが、
一体、何人来てもらえるのか・・・。

しかし、hatao & nami は、にっこりと言われます。

「たとえお客さんが一人でも、ぼくたち、一生懸命演奏しますから」。

我が家の居間で練習するhatao & nami /Hatao og Nami øver hos oss

(つづく)