すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

めでたい尽くし「コロナ規制解禁・還暦・初孫」

2021-09-27 | つぶやき




夏の話をしている間に、
トロムソは、すっかり秋になっています。

9月25日から、
政府によるノルウェー国内のコロナ規制は、
一切なくなりました。
(私は、ワクチン2回目を8月末に受けました)

全て、国民の判断で行動できる、
ということです。

あー、やっと迎える大きな節目!
めでたい!

また、私も、この9月、
人生の大きな節目を迎えました。


そう、還暦です!
さらに、初孫誕生。

ノルウェーでも、「60歳」は祝うべき年。
家族、もしくは自分で、祝いの場を作ります。

家族と、日本人と、ノルウェー人の友人と、
と私は、3週連続で祝って頂きました。


二週目は、自宅の庭のリップス摘みを企画。



天候にも恵まれ、外は最高!

「60歳、誕生日おめでとう! 
おばあちゃんになったね、おめでとう!」

メールも含め、祝って下さる人がある。
ここで、元気に過ごせている。
私からの命が、さらに受け継がれた。
有難さが、身に染みる9月でした。

日本を離れるようになってからの5年、
ほんま、ハードやったなあ。

「日本・友人」と離れ、
「日本・友人」に依存していた「自分」を自覚。

「自分」に、
「相方さん」に、
「言葉・言語」に、
真剣に向き合いました。

したいことも 自由にできず、
「私」にできることは、何? 
「私」がしたいことは、何?
もがきました。

「言葉・言語」の届かぬもどかしさ。
「言葉・言語」に捕らわれぬ難しさ。

それでも伝わったときの心地よさ。

でも、あの時期があったから、
コロナ期も元気で過ごせているのですねえ。

もし、コロナがもっと早期に来ていたら、
私は、間違いなくつぶれていたでしょう。

振り返ると、
パンデミックに備えていた時期にすら思えます。

会えることの貴重さ
会えなくても、繋がっておれる有難さ
会ったことがない人とも繋がれる不思議さ

自分では計れぬものに、支えてもらっている。

さあ、気持ちも 頭も リフレッシュ!

久々に、英語を始めてみようと思います。

娘が送ってくれた赤いカーディガンで、
孫に贈る子守歌を弾いています。

コメント (2)
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日本人の活躍、応援してます!(「北の果てまで行ってみた」~ その4~)

2021-09-20 | アイリッシュハープ
今回、Finnmarkを体感したことで、
これまでTVやイベントで見てきたこと
ードキュメンタリー、
 トナカイレース、
 ヨイク(サーミの音楽)、などなど― 、
遠くにあったものが、
ぐっと近づいたようでした。

サーミのおばさんの手作りショップでは、
話もできて嬉しかったなあ。

材料は、トナカイの皮、角。糸も、トナカイの腱から。
石は、サーミのおばちゃんからのプレゼント。


さらに、今回、思いがけない形で、
二人の日本人に会えました。

サーミ語のことわざが、日本語訳に



この本の翻訳者は、高峰香織さん。

トロムソ在住23年、
二児の母であり、
トロムソ大学で教鞭をとり、
日本語講師としても優れた資質をお持ちの方です。

この本の出版のことは
彼女から聞いていたのですが、
まだ読んだことがありませんでした。

それをHonningsvågの博物館の
土産コーナーで見つけたのです。

嬉しかったなあ。

サーミ語からノルウェー語に訳されたのを
日本語に訳されたそうです。

サーミ人の感性やノルウェー人との違いなどが、
見えてきます。

やはり、日本語だと、楽で、わかりやすい。
いや、日本語だから、わかるんだ。


最初のことわざのページ。
左ページでは、「ラップランド」に触れています。

「翻訳」って、難しいでしょうが、
素晴らしいお仕事ですねえ。

香織さん、ありがとうございます。

確かに「こんなところに日本人」だわあ。

帰り路、友人の家に寄るのに
Tamokdalen(ターモクダーレン)を通ると言います。

 ※ tamokは、サーミ語で「ørett(トラウト・マスの一種)」、
   dalenは、ノルウェー語で「谷」。


「じゃあ、和音さんちに寄ろうよ」。

行きたいと言いつつ、
一度も行けずにいた和音さんのおうちが、
Tamokdalenなのです。

和音さんとは、
2年前、
テレビ番組「こんなところに日本人」
登場した高井和音さん。(私はTV見れ
ていない)

メインの仕事は、犬ぞり。

ほぼ家のない道を走り、現れた彼女の家は、
山のふもと、広―い牧草地の中に建っています。
(端から端まで4㎞、隣の家まで800mですって)






50匹の犬が一斉に 
ワンワンワンワン!
わかってはいたけど、これは、圧巻ですわ。
毎日50匹の世話をするだけでも、
大仕事でしょう。



このコロナ期、仕事は減っています。

でも、スイス人のご主人デイビッドさんと二人、
独自の計画を着々と進めてみえました。




興味のある方は、こちらのサイトをご覧ください。

ターモクダーレンの冬は、
トロムソよりもうんと寒くて、雪も深いのです。

和音さん、ほんと、よく頑張ってるなあ。

冬には、犬ぞりをしに行こう!

**** ** **** ** *****

日本人には、なじみの少ない
北ノルウェーに暮らす私。

トロムソよりも北の歴史、自然、
小さな村々、暮らす人々に
僅かながら触れ、
勇気をいっぱいもらって、
戻ってきました。

コロナ期、なおのこと、
淡々と、されど、ユーモア、喜びを忘れずに!

皆さん、
4回お付き合いいただきまして、
ありがとうござましたm(__)m

次回から、また日常モード。
また、よろしくお願いいたします

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いよいよノールカップへ!(「北の果てまで行ってみた」~ その3~)

2021-09-13 | アイリッシュハープ
 昨夜泊まったのは、
小さな綺麗な入り江。

朝からトナカイの親子が訪れる。
ここの石、みーんな平たい!


海の水は一段と澄んでる!
あれは、イルカ?


あー、こんなことしてたら、また日が暮れる。
出発せねば!
いよいよ今日は、Nordkapp(ノールカップ)だ。



しばらくは、Skifer(シーフェル)という
板状の石が連なる、連なる。
この石は屋根瓦に使われていたそうだ。

通りで、浜辺の石も平たかったわけだ。



次なる景色、湿地と草原が、またずっと続く。



さあ、約7㎞の海底トンネルでMagerøya(マーゲ島)へ。

この島の北の端にノールカップがある。
(完全な陸続きではないということだ)
この島の主要な町・Honningsvåg(ホニングスヴォグ)で
まずは、腹ごしらえ。







通りすがりの地元のご婦人に教えてもらった
お店・Cornerへ。

私は、Torsketunger(タラの舌)を注文。
さすが、バレンツ海が近いだけあって、
Torsketungerは、夏でも採りたて。
カリッと、もちっと
美味しい!



相方さんは、Finnbif(トナカイの肉煮込み)、
新鮮だからか、トナカイの肉が柔らかい!



ここからノールカップまでは、30㎞、
一本道!



どこまで、この景色が続くのか?

はー、自転車で来るか!? 
歩いて行く人までいる!!



Nordkapp間近まで来ると
別天地への入り口を暗示するような雲。



広い駐車場に車を停める。


車のナンバーからすると・・・ドイツ、フランス、スイス、イタリアからも!

降りると、風が超強くて、寒い!!!! 
吹き飛ばされそうだ。


何と神秘的。でも、メインの場所はもう少し先。


私も、iPadも、吹き飛ばされないよう、必死。

今から500年ほど前、1533年、
イギリス人が船で到来し、
「ここがヨーロッパ大陸の北の端だ!」
と報告したのが、始まり。

当時は、この崖(約308m)を
船から登ったというのだから、驚く。


しかし、今は車が主な手段。

気候、地形の変化を感じながら
何日もかけて大陸を走り続け、
たどり着く北の端。
それが、この断崖。

なるほど、ヨーロッパの人に人気があるはずだ。

ヨーロッパ大陸で、キャンピングカーが発達、
浸透したのもわかるなあ。

島国の日本人には、あまりない感覚かもしれない。

北極圏内トロムソから来ても、
確かに、ここは別天地。
日本人の私には、なおさら。



この先100㎞に、北極がある。
さすがに、何も見えない。

ところが、実は、左側に北に延びる岬がある。
ただ、ここには足を踏み入れることができないのだ。




もう一つ言うと、実は、
北極に最も近いのは、
Svalbar(スバルバール)という島。

Svalbar(スバルバール)にも、行ってみたい。
ここまで来ると、また欲が出てくるんだなあ。
(つづく)





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木のない大地に トナカイが、あちこちに!(「北の果てまで行ってみた」~ その2~)

2021-09-07 | アイリッシュハープ
今回の行き先は、nordkapp(ノールカップ)
ヨーロッパ大陸の北の端と言われる地です。

トロムソから640㎞。
Finnmark(フィンマルク)という広い地域を走ります。

ノルウェーに来て間もなく、
絵本で出逢ったセリフ。

「ぼくは、フィンマルク出身だよ。
 雪の中でも遠くても、平気さあ」。


そう言って、一頭のトナカイが
サーミ人のおばあさんに頼まれた
難題を見事に果たすのです。

あれから、私の中でキーワードになっていました。

サーミ、トナカイ、フィンマルク」

※ サーミ語は、ノルウェーの公式言語でもあります。

紀元前5000年のフィンマルク

トロムソを出てからは、
行きたい!と思い続けている
lyngen(リュンゲン)の氷河が間近に見える。

来年こそ、行くぞ!




初日は、Finnmark(フィンマルク)の中心的街Alta(アルタ)
30㎞手前で一泊することになりました。

翌日、
アルタ美術館へ。
ここでは、紀元前5000年に描かれたロックアートが見もの。



当時、トナカイがこんなに!
誇りと豊かさの象徴?


とんがり屋根のテント、サーミの移動に使われた。

これが、ツンドラ地帯かあ。

さあ、Altaから、さらに北に向かって出発。

これが、Finnmalk(フィンマルク)の夏のツンドラ地帯。
木が生えていない大地が延々と続きます。


ここならできる、と私も運転。

これは、トロムソと全く景色が違う!

冬の情景を想像してみてください。

トナカイと暮らしを共にするサーメの人たちは、
小さな家を建てて
この大地を移動しているんですねえ。

標識の違いが面白い!

土地柄の変化が、標識に現れるのも、
面白いですよ。

トロムソの街を出ると、断然多いのは、
ヘラジカ。
トナカイは、見落とすくらい。

※ 見慣れすぎて、写真撮るの忘れました!

標識があっても、
ヘラジカに道路で逢ったことはないのですが・・・。
でも、ヘラジカにぶつかったら、
車がやられるので要注意です。

それが・・・

トナカイとヘラジカのダブル!

そのうち、トナカイだけが頻繁になってくる。



何? この色は?



「トナカイが、トンネルの中にいる可能性あり」。
トナカイが、トンネルの中に涼みに来るんですって。

標識を侮ってはいけません。
ひょいひょいとトナカイは道路に
飛び出してくるんです。



飛び出し予備軍。

ある程度行くと、トナカイの標識はなくなります。
トナカイがいないのではなく、
この一帯にいるので、標識で示せないということ。
確かによく見ると、あちこちにトナカイがいる!


見えます???

この自由なトナカイが、野生でなく、
全て飼い主がいることも忘れなく。


この日は、少しでもNordkapp(ノールカップ)に近づこうと、
薄ら明るく、山が黒く迫ってくる夜道を
緊張して走り続けました。

またもや景色が変わってきた!


8月17日夜11時
(つづく)
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