山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

のろのろ長寿台風一過で

2017-08-08 21:34:29 | できごと・事件
 長寿台風5号はまだ日本海側へうろうろしている。
 昨日から台風の雨が続き近くの国道は通行止めとなったが、いまは解除された。
 畑の被害はなかったが、朝起きたら久しぶりに隣の私道は浅い川となっている。

                       
 午後7時ごろになってもまだ川に変身した道路には雨水が健在だった。
 山を背骨とする日本列島はやはり急峻な角度で雨水を氾濫させている。
 世界陸上のロンドンのテムズ川の淀んだ色を考えると、自然災害があるとはいえ日本の澄んだ川の色は魅力的だ。

       
 道路の雨水でありながら透明度は高い気がする。
 茶畑の石垣の隙間からどくどくと透明な雨水が溢れる。
 石垣を破壊しなければいいけど、けっこうその音が心地いい。

                          
 和宮様は、初収穫のミョウガをその雨水で洗っていた。
 そのくらい澄んだ雨水なのだ。
 台風一過だったが、ときおり強風がやってきて「安心するなよ」と脅しをかける。

 災害列島に生きてきた日本人は、自然から受けた恩恵と災害から自然との付き合い方を学んできた。
 西洋の自然観は自然は征服すべき未開だったが、東洋・日本の自然観は人間と共生する神仏が宿る対象だった。
 しかし明治以降の欧米化の進行は、その日本の自然観が侵食され続け、現在にまで至ってきている。

 ヒグラシが鳴いている。
 セミの抜け殻は古来から「空蝉」と言われ、「現世」を表現するという。
 大都会に行くたびにバーチャルな感触を避けるわけにはいかないが、古来の人の「空蝉観」の直観力は優れているように思う。
コメント
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