山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

山里の祭礼はつつましく

2012-10-21 20:10:31 | 行事
 昨夜の山車は昨年より子どもが少なく閑散としている。
 青年たちも出番では活躍しているが、これが過疎の現実でもある。
 祭りのために帰郷する若人も少なくなっている。

      
                      
   
 しかしながら、洗練した都会の祭りより、お互いがみんな知っている山里の祭りらしさは親しみやすい。
 小学生も夏休みごろから太鼓の練習をしてきたという。

 
 午前中に道草山の隣のお宮の幟を仕舞ってから、お昼ごろ地区の神社に行く。
 廃校の校庭に屋台がつつましく配置されているが、空白が目立つ。
 その隣が境内となっている。

 宮司たちが神社本殿に向かって歩き出すと祭りのクライマックスとなる。
 甘酒・ビールを飲んだり、焼き鳥・おでんなどを食べながら集落の世間話が延々と続く。
 山里の祭りは日本が年々失っていくコミュニティーが健在する場でもある。   
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地域の祭礼で少年となる

2012-10-20 15:45:03 | 出会い・近隣

 朝8時集合。
 近所の小さなお宮の「幟」を立ち上げる。
 朝9時、そのお宮の注連縄づくり。
 女性たちは昨日に引き続き9時半から夕方の料理準備に忙しい。

         
                      
 朝11時、注連縄をお宮に設置する。
 昼食を済ませてから、午後1時より、宮司を呼んでお宮の祭礼を行う。
 集落の全戸が集まる。


 午後4時から、公民館でまったり会食が始まる。
 焼き鳥の差し入れを炭火で焼いていく。

 午後7時ごろ、地域の山車が来るころ、大玉花火3号・4号の打上が始まる。
 静寂なな山里の空を裂く轟音とともに花火が咲く。
 20軒に満たない集落にもかかわらず、花火だけで10万円近い寄付が集まる。

           
 午後8時半ごろ、恒例のビンゴ大会が始まる。
 みんながこれを楽しみにしている。
 じつに和やかなひと時だ。
 午後10時ごろ、解散となる。

 手作りの地域の祭りは明日、会場を地区全体の神社での祭礼へと続く。
みんな少年少女のように心を躍らせる。
 テレビで放映される痛ましい事件はここでは絵空事だ。
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シイタケ初収穫!!

2012-10-19 20:14:59 | 農作業・野菜
 一昨年に友人たちとともに道草山のコナラを伐採したほだ木。
 そこから初めてシイタケが出ているのを発見した。

 管理が悪くて雑菌も繁殖していたので心配していたところだった。
 シイタケが出ている原木はまだ数本なので安心はできない。

 
 二列の合掌伏せができたが、奥が一昨年のもの。
 手前が昨年のもの。

 合掌伏せで並べた両列とも、友人に手伝ってもらった賜物だ。
 伐採から並べるところまできつい肉体労働をやってくれた友人に感謝。
 ありがたい。
 シイタケパーティーをやりたいがまだ収穫量が足りない。

                     
 シカやサルもシイタケを食べてしまうので、とりあえずの初収穫を行う。
 きのこの管理はじつに微妙で繊細だ。
 天候、湿度、通風、水分、太陽光などの調和がものをいう。

 夕飯のラーメンにシイタケを入れていただいた。
 ほんとうは、焼いて醤油で食べるのが一番なのだけどね。

 昨夜は、フクロウのポッ・ポッ・ポッ・ポッと啼く声が続いた。
 

                   

 
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郷土史家 木下恒雄さんの記憶力

2012-10-18 19:04:53 | 市民活動・まち育て
 昨日、地元の郷土史家木下恒雄さんの話を聞く機会があった。
 90歳代前にもかかわらず、その記憶力と元気力に圧倒された。

 木下さんの口から、秋葉神社信仰、遠州の報徳思想、山林王金原明善、春野町の地名のことなど、次々と歴史的な知識が発射してくる。

 
               
 前々から木下さんの著書の豊富さに注目していたので、期待していた。
 歴史・民俗書を自費出版で20冊も発行しているという。

 木下さんの存在自体が春野町の財産だが、行政も地域も生かしきれていない。
 郷土史家でこれほどの逸材に出会ったことがない。

                       
 しかも、福祉施設で講話や手品のボランティアもやっているという。
 古文書を読み込み、古老から昔のことを聞き取り、関連資料を探し、それを自分なりに解釈し、ワープロに向かう日々。
 言葉に力がみなぎり、参加者約20名弱を圧巻して、うならせた。

 地元に「人」あり。
 中山間地に「知の巨人」あり。
 久しぶりに興奮させていただいた。
 
        
           
         
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「ボクの前に道はない」、こともなかったが

2012-10-17 19:03:29 | 風景
 高村光太郎は「ボクの前に道はない」と語り、それを切り開く決意を詩にした。
 わが家の前にはコンクリートの小道が国道に繋がっている。
 しかし、そこを主に利用するのはわが家くらいなのだ。
 というのも、道の先が廃屋になっているからだ。

  
 そこの道を塞ぐようにコセンダングサなどの雑草が攻勢をかけてきている。
 歩くのも雑草を分け入らなければ通れない。

                     
 道の脇を「ヨメナ」の群生が飾ってくれるが、風景としては荒廃を隠せない。
 コンクリートの道さえ塞がれてしまうのだから、わが畑の雑草の森は「当然だね」と自己弁護できる。

 こんなに、時代が文明が進歩しているはずなのに、生活が成立できないとはおかしい。
 それはじわじわと人間をいびつにしていく。
 だがマスメディアよ、陰惨なニュースやお笑い芸人ばかりとりあげないで、現実から希望の道へとつなげる社会的役割もあるのではないかい!?

 その掘り起し作業に時間を割いてくれ。
 わかったか、とくにNHK静岡よ。
 もっと、足で歩けよ。

 あたりさわりないニュースに満足するな。 
 ジャーナリスト精神はどこへいったのか。
 
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「土だけが本当の富を産み出せる」J・テュルゴー

2012-10-16 18:50:32 | 農作業・野菜
 自分の背丈に近い雑草の海に手をつける。
 本当は落花生が実るはずの畝だった。
 けっきょく、芽も出ず、ついそのままにしておいたら、雑草のジャングルが出現。
 となると、ますます足が遠うのいてしまう。

      
 意を決してそのジャングルに向かう。
 鎌が活躍する。
 雑草の山がどんどんできる。

 
 畝の中にはクズの太い根が大地をつかんでいる。

 歌手の加藤登紀子は、フランス革命の支柱の一人だったジャック・テュルゴー(重農主義経済学者・政治家)の言葉を紹介した。
 「土だけが本当の富を産み出せる」と。
 
 「私たちの暮しは土との縁を断ち切られ、自分の力で自分の命を支えることのできない、虚構の存在になってしまっている」
 「土とともに生きること、土を奪わない平和」こそ、現代のテーマだと加藤は訴える。

 毎日のように土と向かい合っていると、世の中というものの虚構がむなしくなる。
 だからこそ、ここだけは確かな富を生み出しているのを実感する。   
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ネギを植付け、サトイモを収穫

2012-10-15 21:04:20 | 農作業・野菜
ネギの栽培はどうもうまくいかない。
 むかいのおばあちゃんは簡単につくっているのだが。
 イネの種から苗を作るのは何度も失敗しているが、苗を植えつけるのも危なっかしい。
 陽射しが強くて、苗が負けそうだ。

      
                   
 千葉の助っ人の力を借りてサトイモの防御をしてきたが、さいわい、イノちゃんの被害はない。
 ハスイモ畑で戯れたくらいだった。

 向かいの家はわが家のハスイモ被害を見て、すぐさまサトイモを電気柵で防御した。 わが家の対策は目くらましのような稚拙なものだ。
 長く同じことをやっていると見抜かれてしまう。

 サトイモ2本を収穫してみた。
 バケツが満杯になるほどにはなった。
 あと、一週間ぐらいはほしい。

 一日秋晴れの天気。
 もったいないので洗濯を2回やってしまった。 
                          

              
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大地に寝て雲を見よ

2012-10-14 20:21:00 | 風景
 あまりに秋だ。
 山のかなたにすじ雲がひっかかっている。
 もったいない秋だ。

  
 草むらの大地に寝転んで空を見上げる。
 畑のあちこちで痛い呼び込みをするアザミ。

        
 イノシシの恐怖に怯えるサトイモはさすがにゆったり気分。
 
 高田渡の「生活の柄」という歌詞を思い出す。
 「歩き疲れては 夜空と陸との 
  隙間にもぐり込んで
  草に埋もれては寝たのです
  所かまわず 寝たのです」

                  

 これは赤貧の詩人「山之口獏」の原作だ。
 一番弟子を自称する「なぎらけんいち」はもちろん、役所広司の好きな歌だと言う。
 役所広司の演技の深さに納得。

 つまらないニュースにうんざりしたとき、生きることがもどかしくなったとき、
 秋の空はポンと勇気をくれる。

 経団連が原発推進を語る。
 目先の効率ばかり追うからダメなんだ。
 いま、日本のいや世界の明日を切り開くイノベーションが必要なときだというのに。
 
 背広を捨て、空と陸との隙間に寝転んで、野原で秋の空を見あげよ。
 「獏さん」の優しいまなざしが見えたかい!?

 
 

   
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初めて見た「ナンバンギセル」

2012-10-13 20:59:01 | 植物
 隣の集落のボスから電話があった。
 「うちの茶畑前のススキの根に紫色の花が咲いているんだがわかるかい?」と。
 山のあらゆることに博学なボスも初めて見るという花はなんだろうか。

     
 現場に行ってみると、「ナンバンギセル」(ハマウツボ科)があった。
 ポルトガルの南蛮人が家康にタバコを献上したときに陶製のキセルがあり、それが注目を浴びたという。
 それに似ているのでつけられた名前らしい。
 ランの仲間に似ている風貌である。

             
 林道のような市道を歩いていると道端で朝日に浴びた「マルバルコウ」を発見。
 こんな山奥に熱帯アメリカ原産の帰化植物が野生化している。
 仲間の「ルコウソウ」は、真紅の花色で、葉が羽状に分裂している。
 「ル(縷)」とは糸のことで、糸のような葉ということらしい。

                       
 お馴染みの「セイダカアワダチソウ」(キク科)が山の風景になっている。
 要注意外来生物に指定されているが、帰化植物はここまで来ている。
 
 
   
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キアゲハとキタテハ

2012-10-12 20:21:23 | 生き物
  
 畑のニンジンには7~8匹の「キアゲハ」の幼虫が群れをなしている。
 ニンジン本体は失敗作なので、アオムシくんにあげることにした。
 それにしても、鮮やかなデザインの幼虫である。
 ずっと、このままでいいのにな。



そのすぐ近くでは、「キタテハ」(タテハチョウ科)が日向ぼっこをしている。
 アカタテハほど派手ではないが、翅の先端が尖がっているのが特徴だ。
 裏側の翅は枯葉のような保護色となっている。

 畝づくりをしていても、さほど汗をかかなくなってきた。
 確実に冬に向かっているのを実感する。


        

              

          

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