人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バッハ・コレギウム・ジャパン定期会員継続へ(2015-2016年)

2014年09月30日 07時00分42秒 | 日記

30日(火)。はやいもので9月も今日で終わりですね。わが家に来て3日目を迎えたモコタロです

 

          

            (ぼくは1キロ以上は大きくならないなんだよ)

 

  閑話休題  

 

岩波ホールで上映予定の「ミンヨン 倍音の法則」の前売り券を、ホ-ルのチケット売り場で買いました 数日前の新聞広告に「モーツアルトの旋律にみちびかれ・・・・」という謳い文句があったので、”音楽映画”として期待できると思ったのです 券といっしょにもらったチラシを見ると、この作品の監督はかつてNHKで放映した「四季・ユートピアノ」を制作した佐々木昭一郎氏であることが分かりました あの番組は素晴らしい映像と音楽でした プロの俳優は登場せず、出演者は一般人のみです。モーツアルトの「ピアノ・ソナタ第15番K.545」の第2楽章「アンダンテ」が映像にぴったりと寄り添っていました この映画は10月11日(土)から神保町「岩波ホール」で上映されます。前売り券=1,500円、当日券=一般1,800円、シニア・学生1,500円です

 

          

 

  閑話休題  

 

バッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)事務局から2015年度定期会員募集の案内が届きました ラインナップは次の通りです

①4月3日(金)18:30    マタイ受難曲BWV244

②6月6日(土)15:00    教会カンタータBWV38,7,126

③9月26日(土)15:00   世俗カンタータBWV212、209,203

④11月21日(土)15:00  モーツアルト「ミサ曲ハ短調K.427」ほか

⑤2月26日(金)19:00   世俗カンタータBWV206,215

 

          

 

5公演セット券は、S席:37,500円、A席:30,500円、B席:23,500円です。私は10年以上前からB.C.Jの定期会員ですが、次年度もS席を継続すべく、返信はがきを出しておきました

 

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菊池洋子+三ツ橋敬子+日本フィルでモーツアルト「ピアノ協奏曲第26番」を聴く

2014年09月29日 07時00分35秒 | 日記

29日(月)。昨日家族が増えました いえ、人間ではありません。「ネザーランドドワーフ」と言っても分かりませんね。ウサギです 娘がウサギを飼いたいというので「うさぎのしっぽ吉祥寺店」と中野の「Love Rabbit」を見学に行ったのは9月21日(日)でした。「うさぎのしっぽ」で気に入った男の子(兔)がいたので、あらためて娘だけが23日(秋分の日)に予約に行き、昨日やっとわが家に迎え入れたのです この1週間、娘はどういう名前にしようかとさんざん迷っていました 私も「ラッキー」はどうだ、とかアイディアを出しましたが、冷たく却下されました。どうもパチンコ屋みたいで歓迎されなかったようです 結局、娘が「モコタロ」と名付けました。5月24日生まれの4か月です。娘がモコタロに私のことを「ほら、これがお金を出してくれたスポンサーだよ」と紹介してくれました。なにしろ彼に6万円近い投資をしましたからね というわけで、今日はモコタロのtoraブログ・デビューです これから当ブログに頻繁に登場しますので、よろしくお願いいたします

 

          

          

 

  閑話休題  

 

昨日、サントリーホールで日本フィル第362回名曲コンサートを聴きました プログラムは①ロッシーニ「歌劇”セヴィリアの理髪師”序曲」、②モーツアルト「ピアノ協奏曲第26番ハ短調K.537”戴冠式”」、③レスピーギ「交響詩”ローマの松”」。指揮は2010年のトスカニーニ国際指揮者コンクール準優勝者・三ツ橋敬子、②のピアノ独奏は2002年モーツアルト国際コンクール優勝者・菊池洋子です

 

          

 

自席は1階21列3番、左ブロック右通路側です。会場は7割方埋まっている感じです 日本フィルのアシスタント・コンサートマスター千葉清加の合図でチューニングが行われ、髪を後ろで束ねた小柄な三ツ橋敬子の登場です

1曲目はロッシーニの歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲です。三ツ橋の軽やかなタクトのもと、オケが軽快に演奏します 三ツ橋の指揮は左手の動きがきれいなのが特徴です。まずは名刺代わりの演奏です

ステージ左後方からスタインウェイがセンターに運ばれます。ソリストの菊池洋子がダークブルーのシックなドレスに身を包まれて、三ツ橋とともに登場します

モーツアルトのピアノ協奏曲第26番K.537は通称「戴冠式」と呼ばれていますが、これは、1790年10月15日、レオポルド2世の戴冠式の祝典期間にフランクフルトで開かれた演奏会で演奏されたため、そのように呼ばれるようになったものです

第1楽章「アレグロ」がオケによって、いかにも祝典的な雰囲気で開始されます。そしてピアノが軽やかに入ってきます 菊池洋子は肩の力を抜いて軽快に演奏を展開します。続く第2楽章「ラルゲット」こそモーツアルトの神髄でしょう モーツアルトは曲想が単純なだけに、緩徐楽章が最も難しいのではないかと思います。菊池洋子のピアノは澄みきっていて非常にきれいです 淡々と美しいメロディーを奏でます

そして間を置かずに第3楽章「アレグレット」に移ります。この楽章ではソリストも指揮者+オケも愉悦感に満ちた演奏を展開します。喜びを噛みしめながら演奏しているかのようです

三ツ橋のタクトが下りると会場一杯の拍手がステージを包み込みます。三ツ橋が指揮台から降りて菊池にハグを求めます。小柄な三ツ橋に対し背丈のある菊池のハグは、一見「チグハグ」でちょっと滑稽に見えますが、三ツ橋は相当、菊地の演奏に感激したのでしょう 素晴らしい演奏でした

菊地はアンコールに、まさかのモーツアルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を静かに演奏しました

 

          

                    

休憩後はオケのメンバーが大幅に拡大し、プッチーニのオペラ「マノン・レスコー」の”第3幕への間奏曲”から始まります この曲は今月24日にボローニャ歌劇場フィルハーモニーで聴いたばかりです。冒頭はチェロとヴィオラのソロから入りますが、このオペラの悲劇性を凝縮したような悲しみに満ちた音楽です 三ツ橋は日本フィルがまるでイタリアのオケであるかのように存分に歌わせます

オケがさらに拡大、パイプオルガンもスタンバイし最後の曲、レスピーギの交響詩「ローマの松」の演奏に入ります 第1部「ボルゲーゼ荘」の冒頭は、管弦楽の音が輝いています。まさにレスピーギの世界です 第2部「カタコンベ付近の松」を経て第3部「ジャニコロの松」に移りますが、クラリネットの独奏が素晴らしく、しみじみと会場に響き渡ります 最後のところでナイチンゲールの鳴き声が聞こえるのですが、いったいどこから流しているのだろうか・・・・たぶん、鳥の鳴き声を模した音の録音を拡声器を使って流しているのだと思いますが・・・

第4部「アッピア街道の松」に移る前に、パイプオルガン席のすぐ前にトランペット奏者3人とトロンボーン奏者2人がスタンバイします そして、いよいよ「ローマの松」の大団円です。オケは持てる力を振り絞って指揮者・三ツ橋の指示に応えます。フィナーレは圧巻でした

鳴り止まない拍手に、アンコールを演奏しました。ちょっと聞いた限りではレスピーギのローマ三部作の一つ「ローマの噴水」の中のどれかかと思いましたが、曲想が噴水というよりも清水のような流れを感じたので違うと思いました あとでロビーの掲示を見ると、レスピーギ作曲「ボッチェルリの3種の絵」から”第3曲”であることが判りました

この日のコンサートはイタリアのヴェネツィアに住む三ツ橋敬子のこだわりの選曲で、ロッシーニ、プッチーニ、レスピーギの名曲と、イタリアにも演奏旅行で訪ねたことがあるモーツアルトの名曲を組み合せた楽しいプログラムで、十分楽しむことが出来ました

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古典四重奏団のモーツアルトを聴く~レクチャー付きコンサート

2014年09月28日 07時20分03秒 | 日記

28日(日)。25日の朝日夕刊の「華麗な人」コーナーが指揮者・佐渡裕を取り上げていました「音色の深み 重心から 巨匠を観察 立ち方工夫」の見出しが踊ります 要するに著名な指揮者の指揮する際の立ち方を比較しているのですが、実に面白いのです 佐渡氏の解説によると

「カラヤンは両足を肩幅ぐらいに開き、重心をストンと落とす。前傾姿勢で動かない。カラヤンポジションとでもいうのかな

かつて学んだレナード・バーンスタインは「足の位置はカラヤンと似ているけど、重心を上下左右に柔軟に動かせる人でした

「小澤(征爾)先生は聴衆にあいさつし、パッとオーケストラの方を振り向いた瞬間、足をキュキュッと左右にずらす。足がピタッと止まったら、曲が始まる

「誰かに指揮を教える機会があったら言うつもりだ。『いい指揮者の足を見なさい。足ができたら、ほとんど教えることはない』と」

この記事を見て真っ先に考えたのは、都響を振っている小泉和裕の指揮です 指揮のスタイルとしてはカラヤンにそっくりです。彼はカラヤンと同様、両足を肩幅ぐらいに開き、やや前傾姿勢のまま、足に根が張ったかのように”まったく”動きません 第3回カラヤン国際指揮者コンクールで第1位を獲得しただけあって、カラヤンから指揮スタイルを学び、それを頑固なまでに固守しているのだと思います

 

  閑話休題  

 

昨日、晴海の第一生命ホールで古典四重奏団の「ムズカシイはおもしろい!!~モーツアルト弦楽四重奏曲全曲演奏会2014-1」コンサートを聴きました レクチャー付きコンサートで、プログラムは①弦楽四重奏曲第5番へ長調K.158、②同第11番変ホ長調K.171、③同第23番へ長調K.590”プロイセン王四重奏曲第3番”、④同第17番変ロ長調K.458”ハイドン四重奏曲第3番”狩”です

 

          

 

ホワイエに行く途中のスペースにヴァイオリンが飾られていて、聴衆を出迎えてくれました

 

          

 

自席は1階8列23番、センターブロック右通路側です。会場は・・・・3割くらいしか埋まっていないのでは・・・・・もったいないです 今回のレクチャープログラムは「本当の意味の『パパ』は、レオポルドか、ハイドンか~その2」です

拍手の中、第1ヴァイオリンの川原千真、第2ヴァイオリンの花崎淳生、ヴィオラの三輪真樹、チェロの田崎瑞博が登場します 最初に演奏するのはモーツアルトの交響曲第1番変ホ長調K.16から第1楽章です。演奏後、さっそく田崎がマイクを持ってこの日のテーマについて解説します

「このシリーズは、モーツアルトの弦楽四重奏曲全23曲にアイネ・クライネ・ナハトムジークを加えた24曲を6回に分けて演奏する、つまり、6÷24で、えーと、違った、24÷6で4曲、やっと計算出来た 1回あたり4曲を取り上げます(この人大丈夫か?)。今日のテーマは『本当の意味の”パパ”は、レオポルドか、ハイドンか』です。最初に聴いていただいた曲は交響曲第1番の第1楽章です 父レオポルドの手が入っているであろう曲ですが、クリスチャン・バッハなどの影響が表れています。A-B-Aというソナタ形式が取り入れられています

次いで弦楽四重奏曲K.458「ハイドン四重奏曲第3番”狩”」から第1楽章を演奏します 田崎はモーツアルトがいかにハイドンから影響を受けているかを解説します

次いで同じ”狩”から第3楽章の冒頭を演奏。「これはおかしいです。フレーズが途切れ途切れになっています 私はこれを続けて演奏するように編曲したのでお聴きください」と言って、なめらかにつなげてフレーズを演奏します そして、「どうです。いいでしょう。こっちが本当なのです。モーツアルトの方がおかしいのです」と主張し、笑いを誘います。確かに、途切れ途切れで演奏する積極的な理由は見出せません しかし、モーツアルトは彼なりの必然性があるのでしょう

次いでK.590「プロイセン四重奏曲第3番」から第2楽章を、そしてハイドンの作品33-1「ロシア四重奏曲」第3楽章を演奏します 後者はハイドンが「まったく新しい方法で書いた」と言った曲です。田崎氏の解説によると、「まったく新しいとは言えないのではないか むしろ、それは宣伝文句で、ソナタ形式を発展させたくらいの意味だろう」ということになります

ここで、田崎氏が「我々の演奏するモーツアルトの弦楽四重奏曲のCDは売切れで在庫がありません。喜ぶべきことか、悲しむべきことか、分かりません その代わり、私が新曲を作ったので、そちらのCDで我慢してください」と言ってPRしていました。最後に、モーツアルトに大きく影響と与えたハイドンの作品20-5「太陽四重奏曲」第3楽章が演奏されました

10分間の休憩の後、弦楽四重奏曲K.158「ミラノ四重奏曲」(16歳の時の作品)、同K.171「ヴィーン四重奏曲」(17歳の時の作品)、同K.590「プロイセン王四重奏曲第3番」(34歳の時の作品)が演奏されました もちろん、彼らの前には譜面台はありません。彼らは暗譜で演奏します

15分の休憩後はK.458「ハイドン四重奏曲第3番”狩”」が演奏されます やはりこの日のプログラムの中では、この曲が一番馴染みがあります。モーツアルトは軽快です

モーツアルトは幼児から少年にかけては”パパ”レオポルドから、青年になってからはハイドンから大きな影響を受けてきたようです。レクチャー付きコンサートは勉強になります

 

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「エントラプーレ チャリチィーコンサート」を聴く~大手町よみうりホール

2014年09月27日 07時04分04秒 | 日記

27日(土)。昨日の新聞各紙の報道によると、英国の指揮者クリストファー・ホグウッド氏が24日、73歳で死去しました ホグウッドといえば、古楽器オーケストラ「エンシェント室内管弦楽団」を指揮したモーツアルトの「交響曲全集」を思い出します 古楽器による初めての交響曲全集は、当時は衝撃的でした。私もLPレコードを買って何度も聴きました この全集では41曲の「交響曲」のほかに、セレナードなども仲間に入れて演奏しているのが以外でした。ご冥福をお祈りします

 

  閑話休題  

 

映画「アルゲリッチ 私こそ、音楽!」の前売り券を買いました マルタ・アルゲリッチは最近30年で最高峰のピアニストの一人だと思いますが、私生活面では、結婚と離婚を2度繰り返し、父親違いの3人の娘を出産し育ててきました その三女ステファニーが撮ったのがこの映画です。今日からロードショーですが、近々渋谷・文化村の「ル・シネマ」に観に行きます

 

          

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨夕、よみうり大手町ホールで「エントラプーレ チャリティーコンサート」を聴きました 「エントラプーレ」は「人と動物たちが共に幸せに暮らせる社会を目指し、かけがえのない命と向き合い、自分のできる小さなことから始めよう」という想いを、音楽を通じて多くの人と共有してもらうために2010年にスタートしたコンサート。一言でいえば「音楽を通じた動物愛護活動」です

プログラムは①チャイコフスキー「バレエ組曲”くるみ割り人形”より”花のワルツ”」(ピアノ三重奏版)、②メンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調」、③サラサーテ「ナバーラ」、④枝並千花「White Veil」、⑤ヴィヴァルディ「ヴァイオリン協奏曲集”四季”」です

 

          

 

自席は11列20番、センターブロック右通路側席です。会場は8割方埋まっている感じです さっそくプログラムを開いてみると、曲名と主な演奏者の写真入りプロフィールこそ載っているものの、曲目解説が一切ありません この間、初めてこのホールで聴いたストラディヴァリウス・コンサートの時もそうでした。よみうり大手町ホールで開くコンサートは、プログラムに曲目解説がないのが普通なのでしょうか

ところで主な出演者のプロフィールを見て、ある共通点に気が付きました。それは圧倒的に桐朋学園の出身者で占められているということです

1曲目のチャイコフスキー「バレエ組曲”くるみ割り人形”より”花のワルツ”」はピアノ=小林有紗、ヴァイオリン=磯絵里子、チェロ=水野由紀によって演奏されます 小林は淡いピンクの、磯は黒の、水野はブルーを基調とするサマードレスを身にまとっています 普段はオーケストラ曲として聴き馴染んでいる”くるみ割り人形”もピアノ三重奏で聴くと一味違った味わいがあります

2曲目のメンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調」も同じメンバーにより演奏されます。このコンサートのチケットを買った主な理由は、この曲を聴きたいがためです 第1楽章はチェロの独奏から入りますが、哀愁を帯びた水野由紀のチェロがとても良いのです そこに磯絵里子のヴァイオリンと小林有紗のピアノがからんでくるのですが、これがまた感動的な演奏で良いのです 第1楽章がフォルテで終わると、曲が終わったものと勘違いした聴衆が大きな拍手をして、しばし鳴り止みませんでした ステージ上の3人は思わず苦笑いの体です プログラムには曲目解説こそないものの、この曲が4つの楽章から成ることは書かれているので、あらかじめ目を通していれば拍手はしなかったはず もっとも、私のようなメンデルスゾーン大好き人間ばかりではなく、というよりは、私のような者は少数派でしょうから、初めてこの曲を聴いたほとんどの人が思わず拍手をしてしまったのもやむを得ないことかも知れません 第3楽章のスケルツォはメンデルスゾーンの面目躍如といった曲想です。まるで妖精が木から木へと飛び移っているかのように音楽が跳ねています そして3つの楽器のアンサンブルが素晴らしいフィナーレになだれこみます。会場一杯の拍手 でした。この曲はもっと演奏されてよい名曲だと思います

3曲目のサラサーテ「ナバーラ」は、ヴァイオリンの田中晶子が赤の、同じくヴァイオリンの枝並千花が白の、ピアノの小森谷裕子が淡いベージュのドレスで演奏します 小森谷のピアノをバックに、小柄な田中と背丈のある枝並という対照的なコンビによるヴァイオリンの競演が展開します 二人とも情熱的な演奏で聴衆を魅了します

4曲目は当初モーツアルト「セレナード第13番ト長調”アイネ・クライネ・ナハトムジーク”より第1楽章」と発表されていましたが、曲目変更となり、枝並千花作曲による「White Veil」が、本人と小森谷裕子によって、スクリーンに映し出された「殺処分される犬や猫の写真映像」を背景に静かに演奏されました

 

          

 

休憩後はヴィヴァルディ「ヴァイオリン協奏曲集”和声と創意の試み”第1集『四季』」です 総勢17名のメンバーが登場します。が、一人足りません。楽譜を忘れていたようです。あえて名前は伏せますが、前半にヴァイオリンを弾いた赤のドレスの女性でした 「春」でヴァイオリン独奏を務める小森谷巧とともに、何事もなかったかのように、楽譜を持って登場しました

小森谷が中央に立って「春」を開始します。17名の小人数ながらホール特性が良いこともあって、弦楽器がよく響きます 次いで、ブルー系のドレスを身にまとった小林美樹をソリストに「秋」が演奏されます 彼女を間近で見るのは初めてですが、かなり大柄な人でびっくりしました。ヴァイオリンで真夏の気怠さを表現していました

次いでオレンジ系のドレスを身にまとった会田莉凡をソリストに「秋」が演奏されます。彼女の良いところはパワフルで説得力があることです 私は彼女のファンです。一度彼女の演奏を生で聴けば、その素晴らしさが分かると思います そして、最後は元N響コンマスの徳永二男がソリストになって「冬」を演奏します。速いパッセージの弾きこなしはさすがです

最後はステージ後方のスクリーンに動物たちの映像を流しながら「ニューシネマパラダイス」の音楽を全員で演奏して終止符を打ちました

17人の少人数でも、一人一人がソリストになれる実力者揃いであれば、迫力ある演奏ができることを見事に証明したコンサートでした

 

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「それでも夜は明ける」を観る~11年8か月26日を奴隷として生き抜いた男の物語

2014年09月26日 07時09分31秒 | 日記

26日(金)。昨夕、新橋の第一ホテル東京で東奥日報社・青森放送主催の「大間マグロとうまいものを食する会」があり、参加しました 案内では午後5時半開場とあったので、ちょうどその時間に着くようにしました。入り口では”ゆるきゃら”の”コージ君”(と呼ばれていた)が出迎えてくれました

 

          

          フラッシュなしで撮ったら手元がブレて・・・・・ごめん、コージ君

 

会場に入るとすでにかなりの人がビールやら日本酒やらを飲んでいました 「田酒」、「桃川」、「白神」「津軽海峡」など青森の地酒をひと通り試飲しているうちに会場は満杯に

 

          

 

会場中央の舞台には巨大な「大間のマグロ」がでんと存在感を示していました

 

          

 

これではどのくらいの大きさか判らないので、人と一緒に写すと・・・・・・・・

 

          

 

6時になると、東奥日報の塩越社長が主催者を代表して「一本釣りで釣り上げた大間のマグロを3本用意した ここにあるのは重さ150キロだが、いまの時期では最大の大きさである 存分にお召し上がりいただきたい」とあいさつ、乾杯して(この時点で私はかなりの地酒を飲んでいる)歓談タイムになりました 一本から約4000切れの刺身が出来るとのこと。津軽三味線を聴きながら飲む「田酒」は最高です

 

          

 

しばらくすると、本日のメーンイベント『大間のマグロ解体ショー』が始まりました

 

          

          

          

 

解体されたマグロは刺身や寿司としてふるまわれました

 

          

 

          

 

いや~美味しかった~大間のマグロ

          

          

                  

     

  閑話休題  

 

23日に池袋の新文芸坐で映画「ある過去の行方」と「それでも夜は明ける」の2本立てを観ました 先日「ある過去の行方」について書いたので、今日は2013年、スティーヴ・マックィーン監督映画「それでも夜は明ける」について書きます

1841年、ニューヨーク。家族と幸せな日常生活を送っていた自由な黒人でヴァイオリン奏者のソロモン・ノーサップは、ある日突然、二人の男に誘拐され奴隷として売られる 最初の奴隷オーナーであるフォードはまだソロモンに理解があったが、転売先のエップスは奴隷を人間として見ず家畜同前に扱い、徹底的な差別思想のもと虐待を繰り返し、人間としての尊厳を踏みにじった ソロモンは妻や子供たちと再会することを信じて、南部の奴隷として過酷な労働、虐待に次ぐ虐待に耐えながら11年8か月26日を生き抜く

 

          

 

原作は1853年に発表の自由黒人ソロモン・ノーサップによる奴隷体験記『Twelve Years Llave』です 事実に基づく物語で、アメリカの過去の恥部を曝け出しています 白人が奴隷を「これでもか」と鞭打つシーンは目を覆いたくなります。奴隷に命じて仲間の奴隷を鞭打たせるシーンはなおさらです。アメリカでは本当にこんなむごいことが行われていたのだろうか、と疑いたくなります ソロモンが生き抜くことが出来たのは彼が一芸に抜きん出ていたからではないか。つまりヴァイオリンを弾けたことが彼を救ったのではないか、と思います

奴隷制度があったアメリカで、いまは黒人のオバマ氏が大統領を務めています その時代から比べたら隔世の感があります

あの人気俳優ブラット・ピットも出演していて、第86回アカデミーショーの作品賞をはじめ各賞を受賞しています。日本語の標題は「それでも夜は明ける」ですが、言い換えれば「明けない夜はない」ということ。それを信じてソロモンは生きぬいたのです

 

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吉田裕史指揮ボローニャ歌劇場フィルハーモニーのプッチーニのオペラ・ハイライトを聴く

2014年09月25日 07時00分43秒 | 日記

25日(木)。昨夕、渋谷のオーチャードホールでボローニャ歌劇場フィルハーモニーのコンサートを聴きました これは指揮者・吉田裕史が同フィルの芸術監督に就任した凱旋公演です。プログラムは第1部がプッチーニの歌劇「蝶々夫人」よりハイライト(コンサート形式)で、第2部がプッチーニの歌劇アリア集です

私がこのコンサートを聴こうと思ったのは、吉田裕史(よしだ・ひろふみ)という名前に覚えがあったからです 昨年、京都の清水寺の舞台でイタリアの古いオペラ(マルティーニ神父『ドン・キホーテ』『音楽の先生』)を上演したのが彼だったのです。(マルティーニ神父って、モーツアルトの手紙に出てくるあの有名な神父?)。NHKテレビのニュースを見て知りました。後でネットで調べると、その公演は吉田が芸術監督を務める”響きの森”オペラの祭典(KYOTO OPERA FESTIVAL)であることが分かりました 清水寺の舞台という限られた空間の中でイタリアの知られざるオペラを上演するという意欲と情熱を垣間見て、彼はどんな指揮をするのか見てみたいと思ったのです

したがって、興味は指揮者にあり、オーケストラや歌手ではありません。イタリアで約250年の歴史を誇るボローニャ歌劇場の管弦楽団の主要メンバーで構成されるというボローニャ歌劇場フィルハーモニーを聴くのはもちろん初めてのことです

吉田裕史は東京音楽大学指揮科と研究科を修了し、ウィーン国立音楽大学マスターコースでディプロマを取得、1999年に文化庁派遣芸術家海外研修員として渡欧し、バイエルン、マンハイム、マルメの各歌劇場で研鑽を積みました 2010年にマントヴァ歌劇場音楽監督に就任、2014年の今年ボローニャ歌劇場フィルハーモニーの芸術監督に就任しました

 

          

 

自席は1階34列9番、かなり後方のセンターブロック左通路側席。客席は8割くらい埋まっている感じです ざっと見渡してみると、子連れも多く、普段聴きなれたコンサートとは一味違う客層のように感じました と思って前の席を見ると、小学生3人組が座っています。いや~な予感がして”こりゃだめだな ”と思いました。残念ながら予感は的中してしまいました

1階席中央を見ると、今回の主催者である「さわかみオペラ芸術振興財団」の澤上篤人氏が、来客者に挨拶をしています。彼は長期保有型の株式投信「さわかみファンド」の伝説的なファンドマネジャー(現・会長)です。彼が芸術の分野に興味を持っているとはちっとも知りませんでした

拍手の中、オーケストラのメンバーが登場します。総勢50名強の中規模編成で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラというオーソドックスな態勢をとります チューニングが終わり、指揮者・吉田裕史が速足で登場します。客席に一礼し、振り返ってタクトを振り下ろす様を見ていて「若き日の小澤征爾によく似ているな 」と思いました。かなりキオイを感じますが、イキオイがあり情熱的です

その瞬間からプッチーニ「蝶々夫人」の世界に誘います。かなり速いテンポで音楽を進めますが、オケによく歌わせます プログラム前半は「蝶々夫人」のハイライトです。なぜこの曲を選んだのかに対し、吉田は「つい先日、9月19、21日に京都の二条城で屋外公園を行いましたが、その時のプログラムです」と答えていました。有名なアリア、二重唱、三重唱をソプラノ、メゾ・ソプラノ、テノール、バリトンが入れ替わり立ち代わり歌います はっきり言って、歌手陣の名前は一人も知りません。が、聴いていていくうちに、いかにイタリアという国の声楽のレベルが高いかがよく分かります とくにアントニオ・デ・パルマは明るく軽いテノールで会場を圧倒しました また、当初の出演者降板で急きょ登板したソプラノのサントディロッコの歌う「ある晴れた日に」は感情がこもっていてなかなか聴かせました

曲を聴いている間、前の席の少額生3人は落ち着きがなく、始終身体を動かし、内緒話をしています 「残念ながら、この席は外れだな」と半ば諦めました そんな彼らは会場が拍手で湧くと、歌手たちに向けて手を振ったりしてアピールしています。「おまえら、ろくに歌を聴いてねーだろうが」とツッコミを入れたくなりましたが、ここはグッと大人の我慢です

曲の合間にフリーアナウンサーの司会者が、吉田を通訳にして歌手たちにインタビューしましたが、メゾ・ソプラノのコライアンニは、日本に来て「ラーメン」が大好きになったそうで、打ち上げには「ラーメン」を食べると宣言していました

25分の休憩(ちと長いが、歌手陣の咽喉を休ませるには仕方ないか)が終わり、席に着いたのですが、前の症我苦生どものすぐ前の席が空いていたので、ズルをしてその席に移りました いつまでも落ち着きのない笑学生の犠牲になっている義務はありませんから。正当防衛です

 

          

 

プログラム後半はプッチーニのアリア特集です。最初にバリトンのジョッシが歌劇「エドガール」から「この愛を、俺の恥を」を深みのある声で歌い、次いでメゾ・ソプラノのコライアンニが「マノン・レスコー」から「マドリガル」を弦のピチカートに乗せて軽やかに歌いました

インタビューで「オーチャードホールの音響はどうですか?」と訊かれたジョッシが「素晴らしいホールです」と答えると、すかさずコライアンニが「その答えはパーフェクト」とフォローしていました。個人的なことを言えば、オーチャードホールはコンサートホールの中で一番嫌いなホールだったのですが、耐震工事でリニューアルをした後は音響が良くなったような気がします 以前は、音が頭の上をスースーと通り越していくような感じでした

次にパルマが「トスカ」から「妙なる調和」を、続けてサントロディロッコが「マリオ!マリオ!マリオ!」を歌い、そのまま二重唱を歌い上げました。二人とも演技ともども凄いと思いました

ここでオーケストラにより「マノン・レスコー」から「第3幕への間奏曲」を演奏しました その後、「ボローニャ歌劇場フィルハーモニーの特徴は何ですか」という質問に、指揮者・吉田は「イアリアのオーケストラは音が明るいのが特徴ですが、このオーケストラはとにかく良く歌う、というより歌いまくる。カンタービレというか、音のうねりというか、そうしたところが特徴です」と答えていました

次に「ジャン二・スキッキ」から「ああ、勝利だ、勝ったぞ!」がジョッシのバリトンで歌われ、最後に「トゥーランドット」からリュウのアリア「氷のような姫君の心も」をサントディロッコが切々と歌い上げ、カラフの有名なアリア「誰も寝てはならぬ」をパルマが感動的に歌い切りました

フィナーレは全員がステージに登場し、カーテンコールを繰り返し(カーテンはないけれど)、最後に一同が手に手を繋いで日本語で「ありがとう」と挨拶して、拍手とブラボーが飛び交う中公演を閉じました

この公演はS席5,000円、A席3,000円、B席2,000円と、外来オケとしては破格の安さになっていますが、これはスポンサーの「さわかみオペラ芸術振興財団」がかなりの部分で経費を負担しているから可能なのだと思います 澤上篤史氏は指揮者・吉田裕史に長期投資するつもりでいるようです

今回、初めて吉田裕史の指揮を観て聴いて、将来が楽しみな指揮者だと思いました オペラだけでなく、純粋なオーケストラ曲も聴いてみたい気がします

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ある過去の行方」を観る~ミステリータッチで展開する物語の結末は?

2014年09月24日 07時00分51秒 | 日記

24日(水)。昨日、池袋の新文芸坐で映画「ある過去の行方」と「それでも夜は明ける」の2本立てを観ました 今日は2013年、イラン出身のアスガ-・ファルディ監督の「ある過去の行方」について書きます

アーマド(アリ・モサファ)は4年前に別れた妻マリー=アンヌ(ペレニス・ペジョ)と離婚手続きをするためイランから彼女の住むパリに到着する。過去に妻子と暮らしていた家を訪ねると、マリー=アンヌと、アーマドの前の夫との間に出来た女の子と、アーマドとの間に出来たリュシー(ポリーヌ・ビュルレ)が、子連れの男サミール(タハール・ラヒム)と一緒に暮らしていた アーマドは、薬局で働くマリー=アンヌとクリーニング店を経営するサミールが再々婚する予定だと聞かされるが、リュシーが猛反対していることが分かる。そのせいかマリーとサミールの関係もギクシャクしている そんな中、アーマドはリュシーからマリーとサミールの間の深刻な問題を聞かされ、さらにリュシーからその問題の原因は自分が作ったという真実の告白を受ける。そこから、物語は目まぐるしく変転していく

 

          

 

リュシーの告白を受けて、物語がミステリータッチになっていき、先行きが判らなくなします 妄想と予断が彼らを真実から遠ざけていきます

マリー=アンヌを演じたペレニス・ペジョはどこかで見覚えがあると思ったら『アーティスト』でヒロインを演じた女優さんでした。元夫、新しい恋人、娘リュシーとの微妙な関係を体当たりで演じています 原題は「The past」(過去)です。それぞれが現在置かれている立場は過去に原因があり、そこから逃れられない訳ですが、その過去は語る人により変わってしまう。未来のことに目を向ければ、マリー=アンヌとサミールとの間に出来た新しい命を二人はどうするのか・・・・? この映画は、病院で植物人間状態にあるサミールの妻に再生への一抹の希望が表われて終わります。それがせめてもの救いです

 

  閑話休題  

 

新文芸坐のロビーにこれから上映予定のポスターが貼り出されており、その中に10月25日(土)オールナイト「園子温監督映画特集」がありました 念のため手帳を見ると、25日は昼・夜ともコンサートもないけれど、翌26日の午前中は息子の大学見学が、午後は晴海でコンサートがあることが分かりました だからといって観ない訳にはいきません。以前から園子温監督の作品で観ていない作品は機会があれば絶対に観たいと思っていたからです それも一晩で観られるのですから願ってもないチャンスです 是非とも観たい映画は「紀子の食卓」と「愛のむきだし」です。「冷たい熱帯魚」は一度観ましたが、もう一度観る価値があります

さっそく整理番号付き前売り券を2,400円で買いました。整理番号は4番です。券面の表示によると、当日は午後7時45分開場、8時開映、上映時間=9時間超とのこと。ということは終演は午前5時過ぎということですね

 

          

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クァルテット・プロメテオ初来日公演を聴く~日経ミューズサロン

2014年09月23日 07時35分35秒 | 日記

23日(火・祝)。昨夕、大手町の日経ホールで第428回日経ミューズサロン「クァルテット・プロメテオ初来日公演」を聴きました コンサートを聴くのは9日ぶりです クァルテット・プロメテオは1998年「プラハの春」国際音楽コンクールで優勝したイタリアの弦楽四重奏団です プログラムは①プッチーニ「菊の花」、②ヴェルディ「弦楽四重奏曲ホ短調」、③ショスタコーヴィチ「ピアノ五重奏曲ト短調」の3曲。③のピアノはクラシックはもちろん、現代音楽からロックまで幅広く活躍する黒田亜樹です

 

          

 

自席はE列8番、前から5列目の左ブロック右通路側席です。会場は前半分がほぼ満席、後ろ半分が6割位の入りでしょうか 拍手の中、クァルテット・プロメテオのメンバーが登場します。左から第1ヴァイオリンのジューリオ・ロヴィーギ、第2ヴァイオリンのアルド・カンパニャーり、ヴィオラのマッシモ・ビーヴァ、チェロのフランチェスコ・ディロンという並びです

1曲目のプッチーニ「菊の花」は、作曲者が32歳の1890年の1月から2月にかけて作曲された単一楽章の小曲です 3部形式ですが、聴いていて思い浮かべた言葉は「哀愁のアダージョ」です それもそのはず、この作品はサヴォイア家のアメーデオ公を哀悼して書かれました。オペラ「マダム・バタフライ」に通じる静かな感動を覚えます

2曲目はヴェルディの「弦楽四重奏曲ホ短調」です。1873年の春にわずか2週間で書かれました その時、ヴェルディはオペラ「アイーダ」を上演するためナポリに滞在していたのですが、プリマドンナの急病により上演が延期されてしまったため、ひつまぶしを食べながら、もとい、暇つぶしのために弦楽四重奏曲を書いたのでした

第1楽章「アレグロ」は第2ヴァイオリンから入り、第1ヴァイオリンに受け継がれます。途中でオペラのアリアのような美しいメロディーが表れます 第2楽章「アンダンティーノ」は冒頭の優しいながらもメランコリックなメロディーが色々な形で展開していきます そして第3楽章「プレスティッシモ」では、ヴァイオリンとヴィオラのピチカートに乗せてチェロが奏でる美しいメロディーが印象的です これもオペラのアリアのようです

最終楽章は「スケルツォ」です。冒頭は第1楽章と同様に第2ヴァオリンから入り、第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラへとスタッカートで主題が受け継がれていきます この楽章でもオペラのアリアのようなメロディーが聞こえます

初めて聴く曲でしたが、「気まぐれで作曲された」とはとても思えない力作でした

休憩後はショスタコーヴィチの「ピアノ五重奏曲ト短調」です。正式には、ピアノを弦楽と同じに位置づけるように「2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノのための五重奏曲」と名付けられています それは実際に聴くと良く分かります。1940年に作曲され、同じ年にショスタコーヴィチのピアノ独奏、ベートーヴェン弦楽四重奏団により初演されました

藤色のサマードレスに身を包まれたピア二スト黒田亜樹がプロメテオのメンバーと共に登場します 軽くチューニングを済ませてさっそく第1楽章に入ります。冒頭、ピアノ独奏による強奏はインパクト抜群です 最初から聴く者の心を鷲づかみします。ショスタコーヴィチはピアノにメロディーの美しさを求めません ピアノを鍵盤楽器ではなく打楽器として捉えています。切れ目なく続く第2楽章はアダージョです。弦楽がニュアンス豊かに美しいメロディーを奏でます

第3楽章「スケルツォ」はショスタコーヴィチの面目躍如といった感じの力強く躍動感に溢れる音楽です ここでもピアノは打楽器として使われます。第4楽章「間奏曲」は美しい抒情的な曲です。切れ目なく第4楽章に移るところではピアノがジャズのインプロヴィゼーションのように響きます そして、チェロのピチカートに乗って第2ヴァイオリンが美しいメロディーを奏で、第1ヴァイオリンが加わり、次いでピアノが加わり、第1楽章や第2楽章で現われたメロディーが回想され、静かに曲を閉じます

この曲を生で聴くのは2回目だと思いますが、20世紀の誇る名曲だと思います この曲が1941年に第1回スターリン賞第1席を受賞したのは、「分かり易さ」ではないか、と思います 4人の弦楽奏者、ピアノの黒田亜樹は力演でした

 

          

 

4人はアンコールにタルキニオ・メルーラの「シャコンヌ」を、次いでメキシコ民謡から「サンドゥガ」を演奏しました 鳴り止まない拍手に、チェロのディロンが「これ以上レパートリーはないので、次の曲が最後のアンコールです」と言って笑わせ、「ショスタコーヴィチ、スケルツォ」と言って、黒田亜樹を交えて「ピアノ五重奏曲ト短調」の第3楽章「スケルツォ」をもう一度演奏しました これがまたエキサイティングな演奏で、拍手喝さいを浴びました

これだけの演奏が全席指定3,500円というのは格安です。おまけに休憩時間にはスポンサーのファンケルから無料ドリンクのサービスがあり、帰りにはファンケルの試供品のお土産まで付いてきました。日経ミューズサロンはハイ・コストパフォーマンスです

これからの日経ミューズサロンでお薦めのコンサートのチラシをご紹介します。いずれも開演は午後6時半で、入場料は全席指定3,500円です。もちろん私はすでにチケットを買いました

 

          

          

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「音楽の友」の誤植と「レコードを愛しすぎた男」の話

2014年09月22日 07時01分10秒 | 日記

22日(月)。娘がうさぎを飼いたいのでショップに見に行きたいというので、付き合いました 最初にJR西荻窪駅から徒歩約20分の所にある兔専門ショップに行きました。南口で降りて線路沿いに吉祥寺方面に歩いたのですが、線路に平行して構える高架下の飲み屋街が昼間から盛況で、地元の人らしき人たちが真昼間から生ビールやお酒を飲んでいる風景に出合い、「まるで上野じゃん」と思いました 中央線沿線はこういう文化があるのでしょうか 

娘のスマホを頼りにお店にたどり着き、娘はさっそくお気に入りの兔を抱っこさせてもらいました オスの外来種が気に入ったようですが、私が複数のショップで比べた方がいいのではないか、と提案したことから、中野にあるショップに行くことになりました。娘のスマホを頼りに歩いたのですが、いつまで経ってもたどり着きません。おかしいと思ったら90度違う方向に歩いていたことが判明、結局2キロ歩けばいいところを4キロも歩き、あげくに目指す外来兔は売切れでした スマホは便利ですが、使い方を誤れば何の役にも立ちません。こんなことなら西荻窪のショップで決めておけば良かったと思いました。アフター・フェスティバル(後の祭り)です 結局この日は買わずに帰りましたが、疲れたあげくに誰がお金を出すのでしょうか

 

  閑話休題  

 

昨日の朝日朝刊第1面の「記事下広告」に音楽の友社の発行する月刊誌10月号の広告が載りました その一番上の「音楽の友」の広告を見て、わが目を疑いました そこには「系譜でたどる旬のピアノスト/海外夏の音楽祭2014」と書かれていました。「ピアノスト」って何ですか ピアノがストをやるんですか?音楽之友社は新しい業界用語を作ったのですか? 音楽専門出版社が出す広告にこのような単純ミスがあり、天下の朝日新聞が校正で気が付かないとは、どういうことでしょうか 要するに朝日には音楽の基礎が判る校正要員がいないということでしょうか? 「広告の責任は広告主にある」というのは新聞・出版界では常識ですが、それを承知の上で言えば、朝日は編集面だけでなく広告面でも”誤報”を世間にさらして平気なのでしょうか とても信じられません

 

          

 

   も一度、閑話休題  

 

同じく昨日の朝日別刷り「GLOBE」の「海外の眼」欄にニューヨークタイムズ・マガジンから「レコードを愛しすぎた男」の記事が転載されていました。記事を超訳すると

「ブラジル・サンパウロに2300平方メートルの倉庫を所有する男、ゼロ・フレイタス(62歳)は、子どもの時から、つかれたようにレコードを買い続けてきた 5歳の時、父親が高級ステレオセットを購入した際、200枚のアルバムが付いてきた。自分で初めて買ったのは、後にブラジルの国民的歌手になったロべルト・カルロスの『子供たちに歌う』だった 高校を卒業する頃にはコレクションが3000枚に。大学で作曲を学んだ後、家業を継いでバス会社の社長に就き、30歳の時には3万枚に達した。現在の所有数は数百万枚 最近、学生アルバイトを十数人雇って膨大な在庫の整理を始めた。レコードを1枚ずつ、ジャケットの写真を撮ってタイトルやアーティスト名を記録する。1日に500枚を処理するが、賽の河原の石積みのようなもの。なぜなら、フレイタスがレコードを買い続けるからだ ある音楽関係者が彼に『公開もせず、ただ所有していて何の意味があるのかね?』と尋ねた。この問いはフレイタスを悩ませた。物理的にも観念的にも、集めたレコードの『重み』が一線を超える時がきた フレイタスが近年入れ込む精神世界の教えも『求め、所有し、手放さない』という彼の収集家人生とはあまり調和しない。彼は、自分の膨大な収集品を誰もが活用できるアーカイブにし、コピーも貸し出す図書館のような施設を作りたいとしている

この記事を読んで思うのは、とてもこの人にはついていけないな、ということです フレイタスの膨大な収集レコード数に比べたら、CDを含めて5500枚という私の収集枚数など雀の涙にもなりません もう一つ思ったのは、彼は手に入れたレコードのほとんどは聴いていないだろう、ということです 「集めること」自体が目的だからです。私も一時、そうした「レコード収集家」の立場に陥ったことがありますが、途中で『レコード・CD主義から生演奏主義へ』と方針転換を図ったので、今では「まずレコード・CDありき」ではなく「まず音楽ありき」の立場で音楽を楽しんでいます

 

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バス&トイレのリフォームを決意!~ショールームを見学

2014年09月21日 08時26分23秒 | 日記

21日(日)。昨日午前、今住んでいるマンションの管理組合の理事会があり、出席しました 現在、理事・監事は合計10名いますが、昨日出席したのは理事長の私と副理事長のAさん、監事のAさんの3人だけで、残りの7人は欠席で委任状が提出されました。前回は5人出席したのに今回はたったの3人 土曜日に仕事がある人は止むを得ませんが、そうでない人は、役員に選出されたからには万難を排して出席すべきだと思うのですが、今の渡世は”自分本位制”がはびこっているのでしょうか 管理費の長期未払者の扱い、大規模修繕計画の策定など、課題は山ほどあります。それをたったの3人で決めるわけにはいかないのです 他のマンションの理事会はどうなのでしょうか。困ったものです

 

  閑話休題  

 

昨日の日経夕刊に「あなたは湯船派?シャワー派?」という見出しの小さな記事が載りました。記事を超訳すると

「気象情報会社ウェザーニューズが実施した入浴方法についてのアンケート結果によると、最も多かったのは『1年中湯船』派の42%で、次いで『夏だけシャワー』派が37%、『1年中シャワー』派が16%、『その他』が5%だった

というものです。わが家の場合は、私が「1年中湯船」派、息子が「1年中シャワー」派、娘が「夏だけシャワー」派といったところです

アンケートに先んじて、という訳ではないですが、昨日午後、子どもたちと新宿のTOTOショールームに出かけました 今のマンションに移り住んでから20年になり、バスもトイレもガタが来ているので、思い切ってリフォームすることにしたのです

JR新宿駅南口からサザンテラスを通ってすぐの所にJR南新宿ビルがあり、TOTOを含めたコラボレーション・ショールームはその7階・8階にありました 8階の受付で見学を申し込むと番号札を渡され20分待ちとのこと 他にも多くの人たちが係員の案内で見学していました。順番になり、Nさんという係りの女性がいろいろなタイプのバスを案内してくれました。一番迷ったのはバスルームの壁の色をどうするか、です 娘はブラックがカッコいいと言い、私はこれから20年使うことを考えるともう少し明るい色が良いとグレー系の色を推しました。息子はどうでもいいようでした Nさんのアドバイスを聞きながら話し合って、結局グレー系で落ち着きました 最後に定価ベースの見積もりを出してもらいましたが、工事費・消費税別で約135万円でした

 

          

 

その後、トイレを見せてもらいましたが、20年前の商品と比較すると、汚れが付きにくくなっており、かなりの節水タイプになっています トイレの見積もりを含めて正式な総見積もりを郵送してもらうことにしましたが、後で時計を見ると3時間もショールームで説明を受けていたことに気が付きました 100万円を超える買い物をするのですから、これくらいの時間を割くのは当然だと思います。ショールームを後にした娘のひと言・・・『ショールームって楽しいなあ』・・・それはいいけど、誰がお金を払うんですか

 

          

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする