人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

阿部加奈子 ✕ 三浦謙治 ✕ 新日本フィルでラヴェル「ピアノ協奏曲」、チャイコフスキー「交響曲第6番 ”悲愴”」他を聴く~「第17回 クラシックへの扉」

2023年09月30日 04時18分26秒 | 日記

30日(土)。月末を迎えたので、9月の3つの目標の実績をご報告します ①クラシック・コンサート=13回、②映画鑑賞=10本、③読書=6冊でした 今月は腰痛が再発しましたが、過去の反省を踏まえて早期に完治したので、コンサートのキャンセルはありませんでした 一方、飲んで転んでけがをしたのは大きな誤算でした

ということで、わが家に来てから今日で3182日目を迎え、バイデン米大統領は28日、アリゾナ州で演説を行い、「いま米国では何か危険なことが起きている。我が国の民主主義の基本的な信条を共有しない過激派運動、すなわちMAGA(米国を再び偉大に=トランプ氏の政治運動のスローガン)運動だ。彼らの過激な政策が実施されれば、我々の知る米国民主主義の制度は根底から変化するだろう」と述べた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     それはそうだけど バイデン大統領もしっかりしないと 足元を掬われる恐れが大きい

 

         

 

昨日、夕食に隔週金曜日のローテにより「鶏のから揚げ」を作りました カラっと仕上がり、美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日、すみだトリフォニーホールで新日本フィル「第17回 クラシックへの扉」公演を聴きました プログラムは①ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ(管弦楽版)」、②ラヴェル「ピアノ協奏曲 ト長調」、チャイコフスキー「交響曲第6番 ロ短調 作品74 ”悲愴”」です 演奏は②のピアノ独奏=三浦謙治、指揮=阿部加奈子です

阿部加奈子はオランダ在住。東京藝大作曲科を経て、日本人として初めてパリ国立高等音楽院指揮科で学ぶ 在学中に現代音楽アンサンブル「ミュルチラテラル」を創設、2014年まで音楽監督を務める。これまで170曲以上の世界初演を手がける一方、チューリッヒ歌劇場やモンペリエ国立歌劇場でファビオ・ルイージ、エンリケ・マッツォーラ等のアシスタントを務める 現在、フランス・ドーム交響楽団音楽監督などを務める

 

     

 

オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置、そしてコントラバスが奥の壁を背に横一列に並びます その昔、ロイヤル・フランダース・フィルがトリフォニーで公演した時もこの編成でした 第2ヴァイオリンのトップに「カルテット・アマービレ」の篠原悠那が客演しています その隣のヴィオラのトップは中恵菜なのでアマービレの2人が揃い踏みです

1曲目はラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ(管弦楽版)」です この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が1899年に作曲したピアノ曲を1910年に管弦楽版に編曲、同年パリで初演されました

阿部の指揮で演奏に入りますが、ゆったりしたテンポの中、日高のホルンが息の長い旋律を奏でます。それを受け継いだ岡北斗のオーボエも素晴らしい

2曲目はラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」です この曲は1929年から31年にかけて作曲、1932年にパリで初演されました 第1楽章「アレグラメンテ」、第2楽章「アダージョ・アッサイ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります

ピアノ独奏の三浦謙治は1993年神戸生まれ。2019年11月 ロン・ティボー・クレスパン国際コンクール優勝及び3つの特別賞を受賞

阿部の指揮で第1楽章に入りますが、冒頭から独奏ピアノが軽快な演奏を展開します 三浦のけだるいグルーブ感が素晴らしい 第2楽章における三浦の粒立ちの美しいピアノによる演奏はロマンティシズムの極致です 三浦のピアノと森明子のイングリッシュホルンとのコラボは抒情性を絵に描いたような演奏で、思わず夢み心地になります 第3楽章は一転、高速テンポにより陽気な音楽が繰り広げられ、ピアノとオケとの丁々発止のやり取りで一気にフィナーレになだれ込みます

満場の拍手に三浦は、アンコールにドビュッシー「忘れられた映像」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

 

     

 

プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第6番 ロ短調 作品74 ”悲愴”」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が最晩年の1893年に作曲、同年ぺテルブルクで初演されました 「60分ワンコイン講座」の講師としてもお馴染みの小室敬幸氏の「プログラム・ノート」によると、「チャイコフスキーは53歳で急逝した。この悲愴交響曲の9日後に亡くなったことから自殺説も噂されたが、亡くなる4日前に医者が診断したコレラ菌の感染が死因になったとされている」とのことです 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アレグロ・コン・グラツィア」、第3楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アダージョ・ラメントーソ ~ アンダンテ」の4楽章から成ります

阿部の指揮で第1楽章が開始されます。冒頭の河村幹子のファゴットが素晴らしい それに次いで演奏された太田友香(8月入団。首席)のクラリネットの演奏が輪をかけて素晴らしい 中盤における金管楽器群の咆哮、打楽器群の炸裂により繰り返される”慟哭”はこれまで聴いたことのない激しい音楽表現でした 第2楽章では流麗なワルツが奏でられ、第3楽章では軽快なスケルツォが行進曲の形で威勢よく演奏され、ほとんど勝利宣言のように力強く閉じられました ここで1階後方席から拍手が起こりましたが、ある意味、それほどの力演だったと言えるかもしれません 第4楽章はまさに天国から地獄に落ちたような暗く絶望的な音楽が展開します この楽章で聴かれるのも”慟哭”です

満場の拍手が指揮者とオケに注がれました。久しぶりに聴きごたえのある”悲愴”に接することが出来た、というのが正直な感想です 阿部加奈子さんのタクト捌きは素晴らしいと思います

新日本フィルはカーテンコール時の撮影が許されているので、記念に写メしておきました

 

     

     

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新日本フィル「室内楽シリーズ モーツアルトとブラームス ~ 内なる情熱、愛、勇気」を聴く ~ モーツアルト「ディヴェルティメントK.563」、ブラームス「弦楽五重奏曲第2番」

2023年09月29日 00時03分32秒 | 日記

29日(金)。右手の甲が痛むので行きつけの整骨院で診てもらったら、打撲していることが分かりました 先日、玄関で転んだ時に床に打ち付けたようです まだ右手の腱鞘炎が治っていないのに、それに輪をかけて痛めてしまいました ほとんど傷だらけの人生です そんな訳で、このブログを書くのも手の負担が大きいので、向こう1週間ほどは記事の量が減ると思います。あらかじめご了承ください

新日本フィル2024/2025シーズンの継続申し込みの締め切りが迫ったので手続きをしました 私は現在「クラシックへの扉」シリーズ定期会員ですが、これを継続し、さらに「サントリーホール・シリーズ」を新たに追加することにしました マーラー、ブルックナー、ショスタコーヴィチ、メシアンらの大曲がラインナップされていて魅力です デュトワのコンサートも楽しみです

 

     

     

 

ということで、わが家に来てから今日で3181日目を迎え、ウクライナへの侵攻を受け、昨年4月に国連人権理事国の座を追われたロシアが、来年からの理事国復帰に向けて立候補していることが27日、分かったというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ロシアの辞書には「恥」と「謙虚」と言う言葉がないようだね みんな知ってるけど

 

         

 

昨日、夕食に「ナスとピーマンの煮浸し」「大根の味噌汁」を作りました あとはキュウリの浅漬けです   ヘルシーで美味しいです

 

     

 

         

 

昨夜、すみだトリフォニーホール(小)で新日本フィル「室内楽シリーズ モーツアルトとブラームス ~ 内なる情熱、愛、勇気」公演を聴きました プログラムは①モーツアルト「ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563」、ブラームス「弦楽五重奏曲第2番 ト長調 作品111」です 演奏はヴァイオリン=伝田正秀、ビルマン聡平、ヴィオラ=瀧本麻衣子、中恵菜、チェロ=飯島哲蔵です

 

     

 

「完売御礼」が出ていましたが、文字通り満席です よく入りました

1曲目はモーツアルト「ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1788年にウィーンの富豪ミヒャエル・プフベルクの依頼により作曲しました  第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「メヌエット:アレグレット ~ トリオ」、第4楽章「アンダンテ」、第5楽章「メヌエット:アレグレット ~ トリオ」、第6楽章「アレグロ」の5楽章から成ります

演奏はビルマン聡平(Vn)、瀧本麻衣子(Va)、飯島哲蔵(Vc)です

この曲は長調の曲ですが、特に晩年の作品(死の3年前)ということもあって、明るさの中に陰りが見え隠れします プレトークで本公演の”仕掛け人”瀧本麻衣子さんが「3つの弦楽器それぞれが主役になるという意味で画期的な作品で、そのバランスが素晴らしく黄金の三角形を形作っています」と解説していましたが、まさしくその通りの作品です 3人の演奏を聴いた感想としては、「モーツアルトの光と影」を表わした演奏だったように思います つまり、ビルマンのヴァイオリンを「光」とすれば、瀧本のヴィオラが「影」で、飯島のチェロが双方を受け止める「土台」と言えると思います モーツアルトっていいなあ、と思わせる素晴らしい演奏でした

 

     

 

プログラム後半はブラームス「弦楽五重奏曲第2番 ト長調 作品111」です    この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)が57歳の1890年に作曲、同年ウィーンで初演されました  第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ・マ・コン・ブリオ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ウン・ポコ・アレグレット」、第4楽章「ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポ ~ プレスト」の4楽章から成ります ところで「弦楽五重奏曲」の場合、ヴァイオリンのほか、どの楽器を2本にするかで分かれます モーツアルトはヴィオラを2本、シューベルトはチェロを2本としましたが、ブラームスはヴィオラを2本とし中音域を重視しました

5人の奏者が配置に着きますが、左から伝田、ビルマン、飯島、中、瀧本という並びです

5人の演奏で第1楽章に入りますが、ヴァイオリンとヴィオラの4人の強奏でチェロの独奏がかき消されてしまうほどです 「ずいぶん賑やかな演奏だな」と思いましたが、鉢村優氏のプログラム・ノートによると、「4人の音量が『フォルテ』と指定されているため、せっかくのソロが埋もれてしまう問題が生じた ブラームスはヨアヒムに助言を求めたが、最終的に当初案を通した」と書かれていました つまり、冒頭の演奏は楽譜通りだったわけです 第2楽章と第3楽章は、いかにもブラームスらしい秘めた情熱がほとばしるような演奏でした。第3楽章は冒頭から瀧本のヴィオラが大活躍しましたが、フィナーレに向けての5人の集中力に満ちた演奏が素晴らしかったです

ところで、5人はアンコールに応えて素晴らしい演奏をしてくれたのですが、曲はブラームスみたいだったけど曲名が思い出せません 家に帰ってCDで何曲か聴いてみましたが分かりませんでした とくに室内楽のコンサートを聴いていつも思うのですが、アンコールを演奏する場合は、”仕掛け人”が最初に曲名をアナウンスしてから演奏に入るべきではないか、ということです 主催者側が「室内楽を聴きに来る人なら、当然これくらい知ってるでしょ」と考えているのなら「クラシックは敷居が高い」と言われても仕方ないと思います 終演後、ロビーに「アンコール表示ボード」を立てるのも一つの方法ですが、「3密」を避けるという大義名分があるでしょうから、やはり口頭でマイクを使用して説明するのが最良の方法だと思います この室内楽シリーズは素晴らしい企画だと思うので、次のシリーズからアンコール曲を事前にアナウンスしてほしいと思います その方が、新日本フィルの楽団員をより身近に感じるようになると思います

【追記】(29日午前7時半)

新日本フィルの公式サイトによると、アンコール曲はブラームス「間奏曲作品118-2」の弦楽五重奏版(石原悠企編曲)となっていました

 

本日、toraブログのトータル閲覧数が820万ページビューを超えました( 8,200,399 PV。トータル訪問者数は 2,562,410 IP)。これもひとえに普段からご訪問くださっている皆さまのお陰と感謝しております これからも腱鞘炎や怪我にもめげず1日も休むことなく根性で書き続けて参りますので、モコタロともどもよろしくお願いいたします

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「METライブビューイングアンコール2023」でヴェルディ「仮面舞踏会」を観る ~ アルヴァレス、ホヴォロストフスキー、ラドヴァノフスキー、ブライズ、キムにブラビー!

2023年09月28日 06時47分35秒 | 日記

28日(木)。お酒を飲むとろくなことがない、と改めて思いました 一昨日は、懇親会と2次会で飲みすぎて、家に帰るや否や玄関で転んでおでこに痣を作り、眼鏡のフレームを壊し(フレーム交換代=24,750円!)、モコタロのゆるいウ〇コを踏んずけたスリッパで歩き回って撒き散らし、その後始末をしたりと、散々な目に遭いました これも外で飲む機会がほとんどないため、「これがチャンス」とばかりにビールや焼酎を徹底的に飲み倒すからです  いつも周囲から言われるのは「ピッチが速いですね」です 後で痛い目に遭って、その都度反省するのですが、次の飲み会の時にはすっかり忘れています それにしても眼鏡の犠牲は大きい

ということで、わが家に来てから今日で3180日目を迎え、米東部ニューヨーク州裁判所は26日。トランプ全前米大統領とその2人の息子らに対し、トランプ一族で運営するトランプ・オーガニゼーションの純資産を偽るなどして、10年間にわたり銀行から有利な条件で融資を騙し取るなど金融詐欺違反を繰り返し、法的責任があると判断した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプは 全米一のデパートを経営してる その名は「疑惑のデパート  トランプ」     

 

         

 

昨日の夕食は焼肉にしました たまには焼き肉もいいでしょう

 

     

 

         

 

昨日、東銀座の東劇で「METライブビューイングアンコール2023」のうちヴェルディ「仮面舞踏会」を観ました これは2012年12月8日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です 出演はグスタフ3世=マルセロ・アルヴァレス、アンカーストレム=ディミトリ・ホヴォロストフスキー、アメーリア=ソンドラ・ラドヴァノフスキー、女占い師ウルリカ=ステファニー・ブライズ、小姓オスカル=キャスリーン・キム。管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団、指揮=ファビオ・ルイージ、演出=デイヴィッド・アルデンです

 

     

 

「仮面舞踏会」はジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)がアントニーオ・ソンマの台本により1857年から翌58年にかけて作曲、1859年2月17日にローマのアポッロ劇場で初演された全3幕から成るオペラです

物語の舞台は17世紀末のスウェーデン。国王グスタヴは仮面舞踏会の招待者リストの中に、密かに愛する人妻アメーリアの名前を見つけ、熱い心中を隠せない アメーリアの夫で忠実な部下であるアンカーストレムはグスタヴに謀反の動きがあると報告する 身の危険を感じつつ、グスタヴは変装し女占い師ウルリカの岩穴に行く。そこで「今日最初に握手する人間に殺される」と告げられるが、次の瞬間に握手したのは何とアンカーストレムだった(以上第1幕)

真夜中の荒野。死刑台の見える不気味な野原で、グスタヴへの想いを断ち切るべく女占い師に告げられた草を摘みにきたアメーリア 彼女の後を追ってきたグスタヴを一度は拒むが、引き合う心は強く、互いの愛を確信する そこにアンカーストレムが現れ、追手が迫っていることを伝え、グスタヴを逃がす その後、彼と一緒にいたのがわが妻だと知り、アンカーストレムは愕然とする 謀反人たちは「悲劇が喜劇になった」と夫婦を囲んで嘲笑する(以上第2幕)

アンカーストレムの書斎。妻の背徳に「死をもって報いよ」と迫る夫。最後に息子を抱かせてくれとアメーリアは悲願する 謀反人たちが門を叩き、アンカーストレムは彼らの仲間に入ると誓う 恐ろしい仮面舞踏会の夜、アンカーストレムを大使として外国に派遣しアメーリアも帯同させる意思を伝える前に、グスタヴはアンカーストレムの手で殺される グスタヴは死の瞬間にアンカーストレムの無罪を約束し、息を引き取る(以上第3幕)

 

     

 

グスタフ3世を歌ったマルセロ・アルヴァレスはアルゼンチン生まれのテノールです 30歳まで家具会社を経営し、本格的に声楽を学び始めてわずか数年で世界のトップスターになったという変わり種です 第1幕では陽気で楽観的な国王を、第2幕では情熱的で一途な国王を輝くテノールで歌い演じました

アンカーストレムを歌ったディミトリ・ホヴォロストフスキーは1962年、ロシア・シベリア出身のバリトンです 1989年カーディフ国際コンクールで優勝。METをはじめ主要なバリトン役の常連として活躍し、本公演でも甘いマスクとパワフルな歌唱で聴衆を魅了しました 残念なことに、2017年11月に脳腫瘍が原因で亡くなりました

アメーリアを歌ったソンドラ・ラドヴァノフスキーはシカゴ近郊の出身のソプラノです ドラマテックな歌唱の一方、弱音の美しさが突出しており、役に成り切った迫真の演技力が魅力です

ウルリカを歌ったステファニー・ブライズはニューヨーク州立大学出身のアルトです 恵まれた体型を活かしたドスのある歌唱で、ミステリアスな女占い師を歌い上げ、存在感抜群でした

小姓オスカルを歌ったキャスリーン・キムは韓国出身のソプラノです 今回の演出ではタキシードにチョビ髭というズボン役(男性)で出演したので、先日見た「ホフマン物語」オランピアから180度のイメージチェンジでした コロラチューラがとても美しく演技力も十分でした

ファビオ・ルイージの指揮は素晴らしく、ヴェルディやワーグナーを振らせたら超一流と言えるでしょう メトロポリタン歌劇場管弦楽団はルイージの意を汲んでドラマティックな演奏で歌手陣を支えました

特質すべきはメトロポリタン歌劇場合唱団の迫力あるコーラスです ヴェルディは力強いコーラスが魅力です

デイヴィッド・アルデンの演出は、時代を20世紀初頭に置き換えていますが、シンプルな舞台は違和感がありませんでした

METライブビューイング「仮面舞踏会」の上映時間は 幕間のインタビュー、休憩時間等を含めて3時間37分です METライブのアンコール2023の上映は本日の「トゥーランドット」「トスカ」「ルイザ・ミラー」の3作で最後となります

 

     

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ブレイディみかこ著「ワイルドサイドをほっつき歩け」を読む / アンソニー・ホロヴィッツ「ナイフをひねれば」、金平茂紀「ロシアより愛をこめて」、阿川佐和子「アガワ流生きるピント」他を買う

2023年09月27日 07時11分23秒 | 日記

27日(水)。昨日、私が35年間務めた新聞関係団体事務局のOB会「旧友会」懇親会が内幸町のNPCビル内の日本記者クラブで開かれたので出席しました コロナ禍のためしばらく中止となっていたため、今回は4年ぶりの開催となりました 私は10年近く同会の幹事を務めていましたが、1年前に退任させてもらいました 今回初めて一般の会員として参加しましたが、気楽でいいです   出席者名簿によると29人が出席しました。開会にあたりNSK事務局長から挨拶がありましたが、新聞界を取り巻く厳しい経営状況が語られました 事務局職員も減員が続いて大変なようです 力を合わせて頑張ってほしいと思います お開きの後、ビル地下の焼き鳥OでS藤氏、A木氏、記者クラブK野氏、あとから別のS氏が加わり、ビールと焼酎で歓談しました 家に帰って玄関で転び、鏡を見たらおでこに痣ができていて、眼鏡のつるが根本からポキンと折れていました どーして、どーしてこうなるの? おせーて、って小松政夫かよ

ということで、わが家に来てから今日で3179日目を迎え、ロシア内務省は25日、ロシア連邦の刑法に基づき 国際刑事裁判所(ICC)のピオトル・ホフマンスキ所長を指名手配したと発表したが、ICCはウラジーミル・プーチン大統領に逮捕状を出している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ロシアの刑法は 国際機関のトップを指名手配で出来るのか? 強権主義の極致だな!

 

  昨日は上記の懇親会があったので、夕食作りは免除してもらいました  

 

     🍳 🍳 🍳 🍳 🍳

 

新国立劇場「クラブ・ジ・アトレ」の「ポイントアップサービス」の選択アイテムとして注文しておいた小型フライパンが届きました🍳 柳宗理デザインによる鉄製のフライパンで、蓋がついているので便利そうです 私は月曜から金曜まで夕食作りをしていますが、大きい方のフライパンが焦げ付きがひどく、ずっと我慢して使用してきました しかし、とうとう我慢できなくなって1か月ほど前に新しいのに買い替えたのです すると、まったく焦げ付かずストレスが解消したので、「なぜもっと早く買い替えなかったのか」と反省したほどでした 一方、小さい方のフライパンは、主に朝食のタマゴとウインナを焼くのに使っていますが、これも焦げ付いて困っていました そこで、ポイントアップサービスの選択肢の中に絶好の小型フライパンがあったので注文したという訳です 鉄製なので「油ならし」しました さっそく今日から使います

 

     

 

         

 

手元の本がなくなったので、いつも通り池袋のジュンク堂書店池袋本店に行き、6冊仕入れてきました

1冊目はアンソニー・ホロヴィッツ「ナイフをひねれば」(創元推理文庫)です ご存じ「カササギ殺人事件」で読者をアッと言わせた著者による待望の最新ミステリーです

 

     

 

2冊目は金平茂紀著「ロシアより愛をこめて あれから30年の絶望と希望」(集英社文庫)です 金平茂紀氏はTBSでモスクワ支局長、ワシントン支局長などを務め、2010年からTBS「報道特集」キャスター(現在は特任キャスター)を務めました 本書は1991年のソ連崩壊以降のロシアと2022年のウクライナを巡る著者のエッセイ集です

 

     

 

3冊目は西條奈加著「心淋し川」(集英社文庫)です 西條奈加さんの本は「隠居すごろく」を読んで面白かったので、直木賞受賞作の本書を買おうと思いました

 

     

 

4冊目は原田ひ香著「古本食堂」(ハルキ文庫)です 原田ひ香さんの本は「三千円の使い方」「ランチ酒」「まずはこれ食べて」など何冊か読んでいます 本書は文庫最新刊です

 

     

 

5冊目は阿川佐和子著「アガワ流生きるピント」(文春文庫)です ひと言でいえば「アガワさんによる人生相談」です 「生きるヒント」でなく「生きるピント」というのがいい

 

     

 

6冊目は林哲夫編「喫茶店文学傑作選」(中公文庫)です 短編・小説・エッセイなどから「喫茶店」にまつわる話を28篇選んだ本です 喫茶店好きにはたまらない本です

 

     

 

いずれも読み終わり次第、当ブログでご紹介していきます

 

         

 

ブレイディみかこ著「ワイルドサイドをほつき歩け ~ ハマータウンのおっさんたち」(ちくま文庫)を読み終わりました ブレイディみかこさんはライター、コラムニスト。1965年福岡市生まれ。音楽好きが高じて渡英。96年からブライトン在住。当ブログでもご紹介した「花の命はノー・フューチャー」「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」「ヨーロッパ・コーリング・リターンズ」をはじめ著書多数

 

     

 

本書は2020年6月に筑摩書房から刊行された単行本を2023年8月に文庫化したもので、次のように構成されています

「はじめに  ~  おっさんだって生きている」

第1章「This Is England  2018~2019」 ~ PR誌「ちくま」2017年12月号~2019年11月号に掲載されたエッセイを収録。

第2章「解説編:現代英国の世代、階級、そしてやっぱり酒事情」~ 2020年6月に単行本として刊行した時の書下ろし。

「あとがき」(2020年1月27日)

「文庫本あとがき ~ ワイルドサイドをほっつき歩けなくなって」(2023年4月26日)

なお、タイトルはルー・リードの「ワイルドサイドを歩け」に由来します

「はじめに」の中で著者は「世界が激動・混迷する時代、『おっさん』たちは何かと悪者にされてきた 英国では、とくに『けしからん』存在と見なされているのは、労働者階級のおっさんたちである 時代遅れで、排外的で、いまではPC(ポリティカル・コレクトネス)に引っかかりまくりの問題発言を平気でし、EUが大嫌いな右翼っぽい愛国者たちということになっている」と指摘します。その上で「とはいえ、おっさんたちにも言い分はあるだろう。おっさんたちだって一枚岩ではない。労働者階級のおっさんたちもミクロに見ていけばいろいろなタイプがいて、大雑把に一つには括れないことを私は知っている。なぜ知っているかと言えば、周囲にごろごろしているからである」と、おっさんたちに理解を示しています

そして、第1章の中で、EU離脱という大きな変化を経験することになる英国の姿を背景に、”周囲にごろごろしている”ブレイディさん夫妻の友人である60歳前後の男たちの言い分や生き様を紹介していきます

最初に登場するのはブレイディみかこさんの配偶者の幼なじみで、1956年生まれの元自動車派遣修理工で専業主夫のレイです EUからの離脱に賛成票を投じて、複数の美容院を経営するやり手のビジネスウーマンである若いパートナーのレイチェルに激怒され、大学出のエリートである前妻との間に出来た息子からは「どうしてそういう分別のない行動をとったのか」と説教されます レイは仲直りのために腕に漢字の「平和」という刺青を彫ったつもりが、どう間違えたか「中和」となってしまいます 何とも愛すべきおっさんです

大型スーパーのシフト勤務をこなしながら高齢の母親の面倒をみている1958年生まれのスティーブは大の読書家です 彼は保守党政府の緊縮財政により地元の図書館が閉鎖されたことに激怒します 図書サービスはコミュニティーセンターの一角に引っ越しますが、子供の遊戯室の隅の6畳くらいの狭いスペースに段ボール箱が置かれ、子供向けの本が入っている程度の規模に縮小されてしまいます しかし、スティーブは「俺は諦めない。意地でも公共の図書サービスを使い続ける」と主張し、遊戯室に通いつめ読書をします 彼は、市民が読みたい本を注文すると、図書館から本が配達されるデリバリーサービスを利用しているのです 長身のスキンヘッドで眼光鋭いおっさんが真冬でも半そでのTシャツ1枚で子どもの遊戯室の一角でむっつり読書をしているのです 緊縮財政のため係員が足りないため、スティーブは本の貸し出しなどをボランティアで行い、いつの間にか子供たちや母親から信頼され、イースターには子供たちからプレゼントをもらうまでになります このエピソードなどは、緊縮財政により市民へのサービスを容赦なく削減する政府への怒りとともに、どんなことがあってもへこたれないおっさんの強い意志と行動を見る思いがします

このほか、同年代のおっさんたちの涙ぐましい活躍が綴られています ただし、第1章の目次からも分かるように、本書は新型コロナ勃発前のことが書かれています コロナ後の現況について、ブレイディさんは「文庫本あとがき」の中で概要次のように書いています

「この本の第1部、つまり、おっさんエッセイ郡を書き終えたのは2019年のことだったから、いまから4年前の話になる その翌年、世界は激変した。言うまでもなく新型コロナ・パンデミックの勃発である このエッセイに登場する人物の中には、コロナ感染で亡くなった人もいる。癌で亡くなった人もいる。コロナ感染と癌のダブル疾患で死にそうになったが、しぶとく持ち直した人間もいる(うちの連れ合いである)。さらに、(おそらく日本の方々には実感としてはけっして理解していただけないだろう)『厳格な』ロックダウンを3度も行った英国では、メンタルヘルスの問題を抱えるようになった人も多い 閉じこもって YouTube ばかり見ていたために陰謀論を信じるようになり、言動が著しく心配な状況になってしまったおっさんもいるが、これらの話は、数年前のようにユーモアを交えて陽気に書くことは大変難しい そうこうしているうちにウクライナ戦争が始まったり、それに端を発する光熱費高騰や急激な物価高で人々の生活も苦しくなったりして、英国のいまの状況をひと言でいえば『えらく深刻な状況』である 英国では、他国と比べても特に物価上昇が激しくなってしまったが、どこまでがEU離脱のせいで、どこまでがコロナやウクライナ戦争のせいなのか、明確な線引きができないため、EU離脱の功罪がいまいち分析できず、うやむやな状態になっているとも言われている コロナ前のあの時期と比べ、おっさんたちを取り巻く環境はやたらシリアスなのだ ワイルドサイドをほっつき歩け、なんて言ったら、ふざけるなと一喝されそうなこのシリアスさは、もちろん、現在の経済状況もある しかし、その一部はコロナでロックダウンしていた頃に生成されたものではないかとも思う 『ワイルドサイド』はやばい。「『セーフ(安全)』がすべてです ワイルドサイドなんて、無責任な態度で感染症にかかったら、周囲に迷惑をかけます そんなのは非国民、いや、非人類です」と四方八方からぶっ叩かれるヘヴィなシリアスさが凝縮した数年間だったのだ ワイルドサイドをほっつき歩けなかった時期を経て、ハマータウンのおっさんたちはまだ完全に回復したとは言い難い すっかり民主主義が信じられなくなってディープステートを信じるような人もいるし、病魔と闘っている人もいるし、亡くなった友人たちのことばかり考えて塞ぎこんでいる人もいる だけど、パブがあればきっと大丈夫 わたしはそう信じたい。たとえいまはカラ元気でも、少しずつわれわれは浮上する

本書の帯に「人生という長い旅路を行く、大人たちへの祝福に満ちたエッセイ21編」とありますが、まさしくそんな感じのエッセイ集です お薦めします

 

     

                本書は文庫ならがサイン本です。

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「METライブビューイングアンコール2023」でオッフェンバック「ホフマン物語」を観る ~ ジョセフ・カレーヤ、アンナ・ネトレプコ、ケイト・リンジー、キャスリーン・キムにブラビー!

2023年09月26日 06時49分43秒 | 日記

26日(火)。わが家に来てから今日で3178日目を迎え、東京電力福島第一原発の処理水放出が始まり、中国への日本産水産物が全面禁止となってから24日で1か月となったが、日本の東方沖合の北太平洋ではこの間も、中国の漁船が日本の漁船と同じ海域でサンマ漁などを続けており、日本漁船が日本の港で水揚げすれば「日本産」となり 中国は禁輸とするが、中国船が自国に持ち帰れば「中国産」として流通できるという状況が続いている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     中国は”処理水は危険だ”と主張してなかった?  中国得意のダブルスタンダードだな

 

         

 

昨日、夕食に「アスパラとベーコンのバター醤油炒め」「麻婆豆腐」「キノコの味噌汁」を作りました 「アスパラとベーコン~」はアスパラを若干茹でてから炒めています

 

     

 

         

 

昨日、東銀座の東劇で「METライブビューイングアンコール2023」のうちオッフェンバック「ホフマン物語」を観ました これは2009年12月19日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です 出演はホフマン=ジョセフ・カレーヤ、アントニア/ステラ=アンナ・ネトレプコ、ニクラウス/ミューズ=ケイト・リンジー、4人の悪役=アラン・ヘルド、オランピア=キャスリーン・キム、ジュリエッタ=エカテリーナ・グバノヴァ。管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱=メトロポリタン歌劇場合唱団、指揮=ジェイムズ・レヴァイン、演出=バートレット・シャーです

私は過去にこのライブビューイングを観ていませんが、2015年1月31日にMETで上演のライブビューイングは観ました 演出は同じです

 

     

 

「ホフマン物語」はジャック・オッフェンバック(1819-1880)がE.A.Tホフマンのいくつかの小説に基づき、1877年から80年にかけて作曲、1881年2月10日にパリ・オペラ・コミーク座で初演された「プロローグ、全3幕、エピローグ」から成るオペラです

恋人の歌姫ステラが舞台に出ている間、ホフマンは学生たちと酒を飲み、乞われるままに愉快な「クラインザックの歌」を歌っている 面白いが物悲しい歌でもある。酔いが進み、ホフマンは失った過去の恋を語り始める(以上プロローグ)

ホフマンがオランピアを見初めたのは物理学者スパランザーニに家だった 友人のニクラウスとともに訪れたその家で、奇妙な人形師コッペリウスに出会う ホフマンはオランピアに夢中になるが、皆の前で見事な歌を披露したオランピアは機械人形だった(以上第1幕)

歌手だった母親が歌い過ぎて命を落としたため、父親クレスペルは娘アントニアに歌を禁じている ホフマンと一緒に歌うまでは良かったが、奇怪な医師ミラクル博士がやってきて、無理やりアントニアの診察を始める アントニアは歌い出し、母親の亡霊まで歌い始める 物陰で見守るホフマンになす術はない。アントニアは歌い続けて死ぬ(以上第2幕)

ニクラウスとともに訪れた歓楽の都ヴェネツィア。ニクラウスと娼婦ジュリエッタが『舟歌』を歌う ホフマンはジュリエッタに恋をする しかし、魔術師ダベルトゥットに操られたジュリエッタに裏切られ、ホフマンは影(鏡像)を奪われてしまう(以上第3幕)

3つの失った恋を語り終えたホフマンは酔いつぶれる。ニクラウスはホフマンに言う。「オランピアとアントニアとジュリエッタは3人で1人の女性だった。それがステラなんだ」と しかし、ホフマンは舞台を終えてきたステラをも失う その時ニクラウスが、詩のミューズとして姿を現す ホフマンは詩人になったのだった(以上エピローグ)

 

     

 

ホフマンを歌ったジョセフ・カレーヤは1978年マルタ島生まれのテノールですが、METには2006年に「リゴレット」マントヴァ公爵でデビューしました 明るく輝くテノールで聴衆を魅了しました

アントニアとステラの二役を歌ったアンナ・ネトレプコはロシア出身のスター・ソプラノです 2022年のロシアのウクライナ侵攻に際し、”プーチン大統領に近い”とされ、METから遠ざかりましたが、その実力は誰もが認めるところです 幕間のインタビューで「アントニアとステラの役柄は何が魅力?」と訊かれ、「ショート!」と当意即妙に答えていました つまり出番が少なくて楽だ、という意味です また彼女は茶目っ気があり、演出家バートレット・シャーのインタビューの時に、ステージ後方でふざけてバレエを踊ったり、カレーヤのインタビューの時には彼の髪をさわりに来たりと、思わずクスっと笑ってしまう行動に出ます 普通のディーバ(歌姫)はこういう行動をとりませんが、ネトレプコはサービス精神が旺盛です 一日も早くロシアがウクライナから撤退してウクライナに平和が戻り、ネトレプコがMETの舞台に再び立つことを願ってやみません

ニクラウスとミューズの二役を歌ったケイト・リンジーはアメリカ出身のメゾソプラノです チャーミングな容姿と陰影に富んだ魅力的な声で男女の二役を歌い分けました 幕間のインタビューで「男と女の役をどうやって演じ分けるの?」と訊かれ、「衣装が助けになっていますね」と答えていました なるほどと思いました

4人の悪役を歌ったアラン・ヘルドはアメリカ出身のバリトンです 深みと艶のある低音の魅力で4役を歌い演じ分けました

オランピアを歌ったキャスリーン・キムは韓国出身のソプラノです 機械仕掛け人形のぎこちない動きをそれらしく演じ、コロラチューラの歌唱も美しく存在感抜群でした

ジュリエッタを歌ったエカテリーナ・グバノヴァはロシア出身のメゾソプラノです 深みのある声と豊かな表現力で高級娼婦を歌い上げました

凄いなと思ったのはジェイムズ・レヴァイン指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団の演奏です レヴァインは過去の、少年に対するセクハラ疑惑で2018年にMETを解雇されたので、本公演はその9年前の映像です 各楽章でレヴァインがタクトを降ろすと、磨き抜かれた凄い音が出てきます 40年以上このオケを率いて世界に通用するレヴェルまで引き上げた功績は誰も否定できないでしょう   それにしても、レヴァインといい、日本のジャニー喜多川といい、業界で権威的な存在に登り詰めると どうして下半身の悪い癖が出るのでしょうね

アメリカ出身のバートレット・シャーは2008年にミュージカル「南太平洋」でトニー賞を受賞した人気演出家です 本作でもカラフルでお洒落な舞台・演出が目立ちました

METライブ「ホフマン物語」の上映時間は、幕間のインタビュー・休憩時間等を含め3時間38分です 「ホフマン物語」の今後のアンコール上映は9月27日(水)14時50分からが最後となります

 

     

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「音楽の友」の3世代へ響く誌面作りの挑戦 ~ 日経の記事から / ウィーン・フィルの来日公演の指揮者はトゥガン・ソヒエフに変更 ~ N響公演への影響は? /  

2023年09月25日 06時22分28秒 | 日記

25日(月)。「暑さ寒さも彼岸まで」とはいかないようですね 天気予報によると、東京地方は火曜から金曜まで30度を超えると予想されています 半袖シャツから長袖への衣替えはまだ時期尚早のようです

さて、今年のウィーン・フィルの来日公演は11月10日の名古屋公演を皮切りに19日の東京公演まで全国4都市7公演が予定されています 指揮者は当初、フランツ・ウェルザー=メストが予定されていましたが、癌治療のため10月下旬から年末まで演奏活動のすべてをキャンセルすることになりました サントリーホールの公式サイトによると、代役の指揮者はトゥガン・ソヒエフに決まりました 指揮者変更に伴う日程・演奏曲目に変更はないとしています ソヒエフは2008年からトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団の音楽監督を、2014年からモスクワのボリショイ歌劇場の音楽監督兼首席指揮者を務めましたが、ロシアのウクライナ侵攻に反対し、2022年3月に自らの意思で2つの重要ポストを辞任しました ソヒエフは来年1月中旬から下旬にかけて来日し、N響のA・B・C各プログラムで指揮をとります 気になるのは、上記のサントリーホールの公式サイトに「この変更に際して、急きょ代役を引き受けて下さったソヒエフ氏に感謝するとともに、実現に向けて多大なるご理解をいただいたシュターツカペレ・ドレスデンおよびNHK交響楽団に御礼申し上げます」と書かれていることです ソヒエフの代役出演は1月のN響定期公演には影響ないはずです 10月中旬にN響地方公演の予定でも入っていたのだろうか 「N響がソヒエフの”代役実現”に向けて多大な理解を示した」というのは具体的にどういうことを指しているのだろうか? 今後のN響の公式サイトを注視したいと思います ちなみに、私はウィーン・フィルを聴きに行く予定はありません サントリーホール公演のチケット代=S席:42,000円、A席:37,000円、B席:32,000円、C席:27,000円、D席22,000円・・・って、オペラじゃないんですから B席1枚で東京シティ・フィルのS席年間チケット(全9回=32.400円)が購入できる計算です 100人以上の楽団員や関係者の出演料・渡航費・国内交通費・宿泊代などが、燃料費の高騰や円安などの要因と相まって高額化しているのは理解できるとしても、「日本は良い市場」「日本人はいいお客さん」と なめられているんじゃないかと勘繰ってしまいます    お金に余裕があり、見合った価値があると認める人だけが行けばよいと思います ああ、うらやましい

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で3177日目を迎え、ロシアのラブロフ外相は23日、米ニューヨークの国連本部で記者会見し、西側諸国を「うその帝国」と呼び、「自己中心的なルールに従うことを世界に強要しようとしている」と主張、特別軍事作戦と呼ぶウクライナ侵攻についてはほとんど言及しなかった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「うその帝国」はあんたの国のことだよ いつまで国民を騙し続けるつもりなんだ!

 

         

 

23日付の日経朝刊「読書ページ」の「活字の海で」コーナーは「クラシック情報誌『音楽の友』3世代へ響く誌面作りに挑戦」という見出しで、西原幹喜記者が執筆しています 記事は概要以下の通りです

「音楽之友社の月刊誌『音楽の友』が、読者層の拡大を図っている 子供たちが誌面作りに参加したり、子連れで行ける公演の情報を充実させたり・・・。出版業界共通の課題である雑誌の低迷に加え、クラシック音楽愛好家の高齢化も進む中、目指すのは『家族3世代で楽しめる雑誌』だ 8月下旬、東京・神楽坂の同社会議室で同誌10月号の記事に関する会議が開かれていた 議論するのは『オントモ・キッズ編集者』と名打つイベントに参加した小学4年生、6年生の5人。夏休み中の3日間、指揮者へのインタビューやオーケストラ公演の取材を担い、実際に掲載されるリポートまで書いた 企画を発案した同誌編集担当の掛川桃花さんは『様々な世代に読んでもらうことの一環として、子供の感性を育むようなことがしたかった』と語る 同社では、71年の歴史があったディスク批評誌『レコード芸術』が7月号で休刊となったばかり 批評対象となるCDの発売が減り、広告出稿も落ち込んだ。さらに読者の大部分が50代以上と、高齢化もかなり進んでいた 『音楽の友』編集長の岩永昇三さんは『3世代にクラシック音楽の良さを伝えることが、全社的なテーマとなっている』と明かす さらに『専門用語をできるだけ分かりやすい言葉にして、クラシック音楽家たちの格好良さが写真から伝わるような誌面に変えてきてもいる』と語る。構想段階だが、音楽家の素顔を紹介するような動画番組の制作も視野に入れている 同誌は12月で創刊82年。確たる伝統あってこその革新だ

音楽の友社の中で上記のような取り組みが行われていたとは全く知りませんでした    2世代でなく、「祖父母・両親・子供」の3世代を訴求対象にするというのは、高齢化社会の実態を見れば理解できます 現在コンサート通いを続けているのは高齢の「祖父母」世代が中心であり、「両親」世代は働き盛りで聴く暇がなく、「子供」は両親が聴かないのでコンサートを聴く機会がないのです したがって、音楽之友社としては、本当のところは子供だけでなく両親も取り込みたいところだと思います オーケストラの生き残りも大変ですが、音楽雑誌の生き残りも死活問題ですね

 

     

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ロレンツォ・ヴィオッティ ✕ グレブ・ニキティン ✕ 東京交響楽団でベートーヴェン「交響曲第3番”英雄”」、リヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」を聴く

2023年09月24日 00時02分04秒 | 日記

24日(日)。「暑さ寒さも彼岸まで」と言うけれど、昨日は涼しかったですね さて今日はどうでしょうか

ということで、わが家に来てから今日で3176日目を迎え、沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で23日、中国海警局の「海警」2隻が日本の領海に侵入し、日本漁船1隻に接近しようとしたため、海上保安庁の巡視船が安全を確保し、領海外へ出るよう警告した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     中国は 何度も日本の領海に侵入して 既成事実をでっち上げようとしてるんじゃね?

 

         

 

昨夜、サントリーホールで東京交響楽団「第714回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「交響曲第3番 変ホ長調 作品55 ”英雄”」、②リヒャルト・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯 作品40」です 演奏は②のヴァイオリン・ソロ=グレブ・ニキティン、指揮=ロレンツォ・ヴィオッティです

ロレンツォ・ヴィオッティはスイス・ローザンヌ出身。2013年、22歳でカダケス国際指揮者コンクールで優勝し、15年にはザルツブルク音楽祭ネスレ・ヤング・コンダクター賞を受賞 世界的なオーケストラやオペラハウスで指揮を執る。2021年シーズンからネザーランド・フィルハーモニー管弦楽団及びオランダ国立オペラの首席指揮者を務めています

 

     

 

オケは12型で、左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置をとります コンマスはグレブ・ニキティンです

1曲目はベートーヴェン「交響曲第3番 変ホ長調 作品55 ”英雄”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1803年から翌04年にかけて作曲、1805年4月7日にアン・デア・ウィーン劇場で公開初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「葬送行進曲:アダージョ・アッサイ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・モルト」の4楽章からなります

ヴィオッティの指揮で第1楽章が2つの和音で開始されます 音楽の流れが良く、聴きながら曲に合わせて自然に呼吸ができます オーボエは荒絵理子が産休のためか最上峰行がトップを務めますが、このオーボエが素晴らしい また、フルートの竹山愛の演奏も冴えています 彼女は東京シティ・フィルから移って来てまだ半年にも満たないので「研究員」という立場ですが、もうすっかり首席の貫禄で演奏しています 第2楽章「葬送行進曲」では最上のオーボエが大活躍します。私はこの曲を聴くと昭和天皇崩御の日のNHKテレビ放送を思い出します 朝から晩までNHK交響楽団の演奏による英雄交響曲の「葬送行進曲」が流れていました 民放では”自粛ムード”がまん延し、公共広告機構のコマーシャルだけが流れました 今となっては懐かしい思い出です 第3楽章では、何といっても「トリオ」におけるホルン三重奏です 上間善之率いるホルン奏者が胸のすくような素晴らしい演奏を繰り広げました 第4楽章はベートーヴェンが得意とする「変奏曲」ですが、変奏の主題はバレエ音楽「プロメテウスの創造物」等でも使われていたメロディーです 様々なスタイルに変奏されますが、グレブ・ニキティン(コンマス)、服部亜矢子(第2Vn首席)、武生直子(ヴィオラ首席)、伊藤文嗣(チェロ首席)の4人の「弦楽四重奏」による変奏曲が演奏されたのにはちょっと驚きました この曲ってこういう演奏スタイルあったっけ?という感じです 少なくとも、私は初めて聴きました 楽譜通りだったのに私が知らなかっただけなのか、ヴィオッティ独特の解釈によるものなのか不明ですが、私にとっては新鮮な演奏でした

 

     

 

プログラム後半はR.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯 作品40」です 「ひでおの いきがい」ではなく「えいゆうの しょうがい」です この曲はリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)が1898年に作曲、1899年3月3日にフランクフルトで作曲者の指揮により初演されました 単一楽章の作品ですが交響曲的な体裁をとっていて、第1曲「英雄」、第2曲「英雄の敵」、第3曲「英雄の伴侶」、第4曲「英雄の戦場」、第5曲「英雄の業績」、第6曲「英雄の隠遁と完成」の6曲から成ります リヒャルト・シュトラウスは当初からベートーヴェンの「英雄交響曲」を念頭に作曲にかかったようです

オケは16型に拡大し、ヴィオッティの指揮で第1曲「英雄」に入りますが、何といっても8本のホルンによる演奏は迫力があります 第2曲「英雄の敵」では竹山愛のフルートをはじめ木管群のシニカルな演奏が光ります 第3曲「英雄の伴侶」ではグレブ・ニキティンのヴァイオリン独奏が冴え渡りました 第4曲「英雄の戦場」は舞台裏のトランペットによるファンファーレで戦闘が開始されますが、この楽章では管楽器も弦楽器も打楽器もハチャメチャに戦闘シーンを描写します 作曲家と批評家の闘いのはずですが、ほとんどウクライナ戦争です 第5曲「英雄の業績」では作曲者の過去の作品が登場しますが、私はこういうところが嫌らしいと思います ヴィオッティは曲の中で「間」を長めにとっていたのが印象的でした 第6曲「英雄の隠遁と完成」では再びニキティンのソロによる抒情的な演奏が素晴らしく、フィナーレにおける金管楽器によるコラール風の音楽はスケールが大きく、英雄の生涯らしいエンディングを迎えました

満場の拍手の中、カーテンコールが繰り返されました 東響の思う壺ですがカーテンコールを写メしたのでアップします

ところで、終演後にX(旧ツイッター)をクルージングしていたら、前半のベートーヴェン「英雄交響曲」の第1楽章の途中で、2階LDブロックのお客がうめき声とともに倒れ、救急搬送されたとポストされていました 1階後方の自席では全く気がつきませんでした コンサートは何が起こるか分かりません。ご無事をお祈りします

 

     

 

     

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ギエドレ・シュレキーテ ✕ エマニュエル・パユ ✕ 読売日響でシャミナード「フルートと管弦楽のためのコンチェルティーノ」、バルトーク「管弦楽のための協奏曲」他を聴く

2023年09月23日 00時02分22秒 | 日記

23日(土・祝)。わが家に来てから今日で3175日目を迎え、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は22日までに、金正恩党総書記がロシア訪問で「反帝国主義の正義の闘いを力強く鼓舞し推し進めた」と指摘し、北朝鮮が「世界の政治情勢の流れを主導している」と主張し、金正恩氏の今回のロシア訪問でこうした北朝鮮の「国際的地位と影響力が世界に改めて示された」とも強調した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     さすがは強権主義国家北朝鮮の機関誌だ 井の中の蛙大海を知らず とはこのことだ

     

  諸般の事情により夕食作りはお休みしました  

         

 

昨夜、サントリーホールで読売日響「第665回名曲シリーズ」を聴きました プログラムは①チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」、②サン=サーンス「オデレット 作品162」「ロマンス 作品37」、③シャミナード「フルートと管弦楽のためのコンチェルティーノ  ニ長調 作品107」、④バルトーク「管弦楽のための協奏曲」です 演奏は②③のフルート独奏=エマニュエル・パユ、指揮=ギエドレ・シュレキーテです

ギエドレ・シュレキーテは1989年、旧ソ連のリトアニア生まれの女性指揮者。2015年マルコ国際指揮者コンクール入賞。2016年から18年までクラーゲン市立劇場で第1カぺルマイスターを、2021/2022シーズンからリンツ・ブルックナー管弦楽団の首席客演指揮者を務めています

     

     

 

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び コンマスは日下紗矢子、その隣は林悠介というダブル・コンマス態勢を敷きます

1曲目はチャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が29歳の1869年に作曲(第1稿)、1870年3月16日にモスクワで初演されましたが、その後70年と80年に改訂を加えています

長い金髪を後ろで束ね、比較的長身のシュレキーテが指揮台に上り、演奏に入ります 全体の演奏を聴いた感想としては、かなり丁寧な音楽作りをしていると思いました 習字で言えば楷書体です。もう少しキレがあると面白いと思いました

2曲目はサン=サーンス「オデレット 作品162」と「ロマンス  変ニ長調 作品37」で、ともに独奏フルートと管弦楽のための作品です 「オデレット 作品162」はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1920年に作曲、「ロマンス  変ニ長調 作品37」はその49年前の1871年に作曲しました 「オデレット」は「小さなオード(頌歌)」の意です

フルート独奏のエマニュエル・パユは1970年、スイス・ジュネーヴ生まれ。パリ高等音楽院でM.デポストらに師事。ジュネーヴ国際音楽コンクール第1位など受賞多数   1993年にベルリン・フィルの首席奏者に就任し現在に至る

シュレキーテの指揮で「オデレット」の演奏に入ります サン=サーンスらしい技巧的な曲で、速いパッセージでは超絶技巧を必要としますが、パユはパワフルな演奏で吹き切ります 一方「ロマンス」は文字通りロマン溢れる曲で、まるでオペラのアリアを、サン=サーンスで言えば「サムソンとデリラ」のデリラのノスタルジックなアリアを思い浮かべました パユは鮮やかに歌い上げました

3曲目はシャミナード「フルートと管弦楽のためのコンチェルティーノ」です この曲は女性作曲家セシル・シャミナード(1857-1944)がパリ音楽院フルート科の修了コンクール課題曲として1902年に作曲、同年パリで初演されました 飯尾洋一氏のプログラム・ノートによると、シャミナードは裕福な家庭に生まれ、恵まれた環境のもとピアノと作曲の才能を育みました メンデルスゾーンの姉ファニーのような境遇だったようです 44歳で15歳年上の楽譜商と結婚し、キャリアを犠牲にすることなく別居婚を選択したとのこと 当時の女性としてはぶっ飛んだ生き方だったようです この作品は結婚の翌年に書かれたもので、幸福感に満ちています

シュレキーテの指揮で演奏に入ります かなりメロディーが素直で聴きやすい曲で、フルート独奏の曲想としては、まるでソプラノ歌手が美しいコロラトゥーラで歌っているような感じがしました 作曲者が「フルートに課せられたあらゆる技巧が含まれた作品」と語っているように、美しいばかりでなく速いパッセージによる超絶技巧の部分もありますが、パユは何の苦もなく余裕で吹きます 鮮やかなカデンツァの後、華やかなフィナーレを迎えました

満場の拍手の中、カーテンコールが繰り返されます すると、1階前方右寄りの客席から一人の女性がステージ中央まで歩いていき、ブーケをパユに手渡しながら口頭で短いメッセージを伝えました 受け取ったパユは嬉しそうにしていたし、会場も”花束歓迎”のような雰囲気でした しかし、私は「パユさん、大丈夫か?」と思いました 新型コロナウイルス感染対策は第5類に移行しましたが、そんなことは人間が勝手に決めたことで、新型コロナウイルス感染は減少したわけではありません 思い出していただきたいのは、コロナ禍のもとでは「出演者への花束やプレゼントは、コロナウイルス感染拡大防止上、出演者本人ではなく主催者に預けて、主催者から本人に渡す」というのが”約束事”ではなかったか、ということです たしかに、最近は場内アナウンスでもプログラム冊子でも「花束やプレゼントは直接出演者に渡さないように」という注意はされていません だからこそ、コロナが収まるまでは、場内アナウンスでも注意を促すべきだし、プログラム冊子にも書くべきだと思います 私が恐れているのは、あれを見た人が、「ああ、演奏者に直接花束を渡してもいいんだな」と思って実行することです そしてそれが拡大することです われわれ聴衆は、演奏者の健康を第一に考えて、賞賛の気持ちを伝える方法を考えるべきだと思います

 

     

 

プログラム後半はバルトーク「管弦楽のための協奏曲」です この曲はベーラ・バルトーク(1881-1945)が1940年にナチスの台頭にともないハンガリーを離れアメリカに移住した後、ボストン管弦楽団音楽監督のセルゲイ・クーセヴィツキーに依頼により1943年に作曲、1944年12月1日にボストンで初演されました 第1楽章「序章」、第2楽章「対の遊び」、第3楽章「エレジー」、第4楽章「中断された間奏曲」、第5楽章「終曲」の5楽章から成ります

シュレキーテの指揮で演奏に入りますが、全体を聴き終わって一番印象に残ったのは、楽章と楽章の”間”を長く取ったことです まるでそれぞれの楽章が全く異なる楽曲であると言うがごとく、次の楽章に移るのに時間を空けました 面白く聴いたのは第2楽章「対の遊び」です 小太鼓の軽快なリズムに導かれてファゴット、オーボエ、クラリネット、フルート、トランペットがそれぞれ順に対になって登場し、おどけたパッセージを奏でます 金子亜未のオーボエがとにかく巧い 第3楽章「エレジー」における金子のオーボエは、夜の不気味さを表わしていて寒気がしたほどです いつも笑ってしまうのは第4楽章「中断された間奏曲」における管弦楽による「馬のいななき」のような音楽です 第5楽章のプレストは疾走感が堪りません

満場の拍手とブラボーがシュレキーテと読響の面々に押し寄せました これからは世界的に 女性指揮者が増えてくるんだろな、と思いました

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トン・コープマン ✕ 神田寛明 ✕ N響でモーツアルト「フルート協奏曲第2番」「交響曲第29番・39番」を聴く ~ N響9月定期公演Bプログラム

2023年09月22日 00時23分32秒 | 日記

22日(金)。10年くらい前のことでした 元テレビ朝日政治部長・末廷吉正さんは、当時テレビ朝日のコメンテーターを務めていらっしゃいました 当時私は内幸町のNPCビルの管理の仕事をしていましたが、同ビルの9階に日本記者クラブがある関係で、末廷さんは8階のキュービクルの一室に事務所を構えていらっしゃいました 仕事の話のついでに、私がクラシックコンサートをよく聴きに行くという話をすると、末廷さんから「姪っ子がヴァイオリンをやってるんだけど、今度コンサートがあるから聴いてやってくれないか」と頼まれました 聞くところによると、山口県光市出身、桐朋学園大学を卒業し、古館プロジェクトに所属するヴァイオリスト・末廷麻裕子さん(当時26歳位)ということでした さっそくサントリーホールのすぐ近くの、地下鉄六本木一丁目駅直通の「泉ガーデン」上層階で開かれたコンサートを聴きに行きました その時演奏した曲はヴァイオリンの小品を集めたものでしたが、それは素晴らしい演奏でした 感想を末廷氏に伝えるとともにブログにも書いたのですが、その公演の日付が分からないので検索できませんでした

さて、女性週刊誌やネット上で、フィギュアスケートの羽生結弦くんが8月に結婚した相手の元ヴァイオリニスト(36歳)は誰か?というのが話題になっていますが、末廷麻裕子さんがその人です 末廷さんの地元の新聞「日刊新周南」が報道している(Wikipediaにも載っている)ので間違いありません 羽生結弦ファンの皆さんには、ただ騒ぎ立てるのではなく、温かく見守ってあげてほしいと思います

ということで、わが家に来てから今日で3174日目を迎え、中国海事局は21日、天然ガスなどの資源を採掘する移動式掘削船が21~23日に東シナ海で活動すると発表し、その後撤回したが、中国が日本近海で一方的に資源開発を試みる動きが明らかになり、日本側の警戒が強まりそうである  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     撤回したということは 後ろめたいと思ったわけだ でも覇権主義の中国は油断禁物

 

         

 

昨日、夕食に「ジャガイモのチーズ焼き」「冷奴」「人参とごぼうの味噌汁」を作りました 「ジャガイモの~」はレンジを利用したので時間が短縮できました

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールでN響9月定期公演Bプログラム(2日目)を聴きました オール・モーツアルト・プログラムで、①交響曲第29番 イ長調 K.201、②フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314、③交響曲第39番 変ホ長調 K.543です   演奏は②のフルート独奏=神田寛明、指揮=トン・コープマンです

トン・コープマンは1944年オランダのズヴォレ生まれ。アムステルダム音楽院でオルガン、チェンバロ、音楽学を学び、J.S.バッハやブクステフーデなどバロック音楽の優れた解釈者として名声を高めました また、指揮者としても1979年にピリオド楽器によるアムステルダム・バロック管弦楽団を創設、バロックから古典派に至るレパートリーを取り上げ、作品の成立した時代のスタイルと奏法に基づく演奏によって高い評価を得ています

 

     

 

オケは10型の小編成で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつものN響の並び。コンマスは読響コンマスの長原幸太、その隣は郷古廉というダブル・コンマス態勢を敷きます 読響のコンマスがN響のコンマスに迎えられるのは極めて珍しいと思います

1曲目はモーツアルト「交響曲第29番 イ長調 K.201」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が3度目のイタリア旅行(1772~1773)からザルツブルクに帰った後の1774年(28歳)に作曲しました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット ~ トリオ」、第4楽章「アレグロ・コン・スピーリト」の4楽章から成ります

トン・コープマンの指揮で演奏に入ります 弦楽器は基本的にノンビブラートのピリオド(古楽)奏法ですが、極端なメリハリをつける演奏スタイルを取らないので、現代奏法とそれほど違いを感じず、流麗な演奏を展開します 全楽章を通じて感じたのは、コープマンは弱音重視の洗練されたシルクのようなサウンドを求めているのではないか、ということです 室内楽的な親密な響きと言い換えても良いかもしれません 柔らかい響きの弦楽器にオーボエとホルンがよく溶け込んで素晴らしいアンサンブルを奏でていました

2曲目は「フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314」です この曲はオランダ出身の裕福な商人で音楽愛好家だった「ド・ジャン」から2曲のフルート協奏曲を依頼されて1778年に作曲した作品の1つです ただし、「フルート協奏曲第2番」は、この作品に先立つ1777年に作曲された「オーボエ協奏曲  ハ長調」を改作した作品である というのが通説となっています   第1楽章「アレグロ・アぺルト」、第2楽章「アンダンテ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります 以前、当ブログに書きましたが、この曲は私のクラシック入門曲なので大好きで大切な曲です

フルート独奏の神田寛明は、1991年に第5回フルートコンベンションコンクール及び第8回日本管打楽器コンクールで第1位を受賞 東京藝大大学院修了。N響には1994年に入団、1999年から首席を務めています

オケは弦楽器が縮小し8・6・5・4・2という編成となります

トン・コープマンの指揮で第1楽章が軽快なテンポで開始され、神田のフルートが軽やかに入ってきます 彼の演奏を聴いていると、フルートは金管楽器ではなく木管楽器であることを再認識させられます とても質感の良い音をしています。これは第2楽章から第3楽章にかけても同様に感じたことです 各楽章にカデンツァがありますが、いずれもこれまで聴いてきた音楽と異なります さて誰の作曲によるものか・・・と思って、帰宅途中にX(旧ツイッター)をクルージングしていたら、神田氏本人が「モーツアルト風に自作した」と書いていました いずれも鮮やかで見事なカデンツァでした

満場の拍手に神田は、モーツアルトの歌劇「魔笛」からパパゲーノのアリア「おいらは鳥刺し」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

【訂正】9月22日22時15分

アンコール曲はパパゲーノのアリア「恋人か女房が」でした。お詫びして訂正いたします

 

     

 

プログラム後半はモーツアルト「交響曲第39番 変ホ長調 K.543」です 交響曲第39番、第40番、第41番は1788年6月から8月にかけて一気に作曲されましたが、このうち第39番は6月26日に完成しています 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「メヌエット:アレグレット ~ トリオ」、第4楽章「終曲:アレグロ」の4楽章から成ります

オケは10型に戻りますが、この曲はモーツアルトの交響曲の中で一番好きな曲なので期待が高まります

コープマンの指揮で第1楽章が開始されます 基本的にノンビブラートによるクリアな演奏ですが、第29番よりもメリハリをつけた演奏で、とくに固いマレットで叩くティンパニの歯切れの良い演奏が心地よいリズムを生んでいます 私が一番関心を持っているのは第3楽章「メヌエット」です とくに後半の「トリオ」をどう演奏するかです コープマンはかなり速いテンポで第3楽章を開始し快速テンポで演奏を進めます いよいよクラリネット2本を中心とする「トリオ」の演奏に移りますが、コープマンはさほどテンポを落としません 快速テンポで疾走します 個人的には、ここはテンポを落としてじっくり聴かせてほしいところでした 第4楽章も軽快なテンポを維持し、ティンパニの鋭い打ち込みを伴ってフィナーレに向かって一気に駆け抜けました

さて 話は変わりますが、この曲のプログラム・ノートを横浜国大教授の小宮正安氏が概要次のように書いています

「そもそも『交響曲』というジャンルは、もともと劇の開幕ベル代わりに演奏される『序曲』から派生してきたものだった この作品(第39番)の第1楽章の序奏も、祝祭的な輝きを象徴する変ホ長調を基に華々しく始まる・・・にもかかわらず、その長さは尋常ではない つまり、当交響曲のみならず、3つの連作交響曲の幕開けを飾る、特別な序奏とも考えられる

この考え方は、ニコラウス・アーノンクールの捉え方そのものです アーノンクールはコンツェルト・ムジクス・ウィーンを指揮してモーツアルト「交響曲第39番、第40番、第41番」を録音(2013年10月)していますが、そのアルバムのタイトルは「モーツアルトの後期交響曲 ~ 器楽によるオラトリオ」です つまり、彼は3つの交響曲を「1つの大きな器楽によるオラトリオ」と捉えており、「第39番」の第1楽章は3つの交響曲全体の第1楽章であり、「第41番」の第4楽章は全体の最終楽章であると捉えているのです これは実際にCDを聴いてみると、説得力があると感じます

 

     

     

 

コンサートに戻ります。またしてもN響の思う壺ですが、カーテンコール時の模様を写メしたのでアップしておきます

 

     

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X(旧ツイッター)有料化を検討 / 新倉瞳チェロ・リサイタルを聴く ~ 芸劇ブランチコンサート「第26回 名曲リサイタル・サロン」:ショスタコーヴィチ「チェロ・ソナタ」、フォーレ「シシリエンヌ」他

2023年09月21日 05時41分07秒 | 日記

21日(木)。昨日の朝日新聞朝刊に「X(旧ツイッター)全面有料化を検討」という見出しの記事が載っていました 超略すると次の通りです

「起業家イーロン・マスク氏は19日までに、『我々は毎月の少額の課金に移行している』として、『X(旧ツイッター)』の全面的な有料化を検討していることを明らかにした 自動的に投稿を拡散する『ボット』による不正を防ぐ狙いがあるとしている。マスク氏は、Xの利用者が毎月5億人以上いるとしたうえで、『1日に1億~2億の投稿がある』と指摘。ヘイトスピーチなどの有害投稿について『事前にすべてを取り締まることは出来ない』として、有料化の必要性を訴えた

X(旧ツイッター)については、ブログをそのままアップする関係で毎日利用していますが、無料ということで非常に有難く思っています しかし、これが有料になると「ちょっと話が違うのではないか」と考えてしまいます そうであればツイッター社から買収してほしくなかったと思うし、有料化を前提に買収したと勘繰られても仕方ないと思います マスク氏は「ボット」や「ヘイトスピーチ」などの有害投稿を念頭に有料化の必要性を訴えているようですが、有料化したとしても有害投稿が減る保証はありません 一部の「有害な利用者」を規制するために、圧倒的多数の「善意の利用者」を犠牲にする措置は本末転倒です マスク氏には「ボット」や「有害な利用者」だけを早期に発見し規制する方法を考えていただき、「善意の利用者」がこれまで通り無料で利用できるように考え直してほしいと思います それが出来たら尊敬します

ということで、わが家に来てから今日で3173日目を迎え、オランダ・ハーグの国際司法裁判所で19日、ロシアの侵攻を受けるウクライナが軍事行動停止などを求めた訴訟の口頭弁論が行われ、ウクライナの代表はロシアに対して賠償金の支払いを命じるよう同裁判所に求めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     当然の要求だ! 一方的に侵略したロシアでなく どこの国が賠償するというのか?

 

         

 

昨日の夕食は「Last  Summer の First Sanma」にしました あとは「豚汁」と「鯵の刺身 + サラダ」です。秋刀魚は池袋のISPで2尾580円でした 秋刀魚は泳いでダイエットしたのかスリムの割には1尾290円とは高いです First 秋刀魚が Last 秋刀魚にならなければよいのですが

 

     

 

         

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで芸劇ブランチコンサート「第26回 名曲リサイタル・サロン 新倉瞳」を聴きました プログラムは①サン=サーンス「白鳥」、②フォーレ「シシリエンヌ」、③バルトーク「ルーマニア民俗舞曲」、④ショスタコーヴィチ「ジャズ組曲」第2番より「ワルツⅡ」、⑤同「チェロ・ソナタ  ニ短調 作品40」です 演奏はチェロ独奏=新倉瞳、ピアノ=佐藤卓史です

新倉瞳は桐朋学園大学を首席で卒業。スイスのバーゼル音楽院ソリストコース・教職課程の両修士課程を高得点で修了 現在、スイスと日本を行き来しながらソリスト、室内楽奏者として活躍しています 一方、佐藤卓史は東京藝大を首席で卒業、ハノーファー音楽演劇大学とウィーン国立音楽大学で研鑽を積む。2007年シューベルト国際コンクール第1位をはじめ受賞が多数あります

 

     

 

この日もウィークデーの真昼間にもかかわらず多くの暇な、もとい、芸術を愛する聴衆が集まりました 1時間強の著名な音楽家による演奏が2400円で聴けるのは、やはり魅力です

新倉は電子楽譜を使用します フットスイッチで次ページに移れるのでチェリストにとっては便利でしょう

1曲目はサン=サーンス「白鳥」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1886年に作曲した「動物の謝肉祭」の第13曲です チェロの独奏曲といえば「白鳥」を思い浮かべるほど「定番」の曲です

かなりゆったりしたテンポで演奏されます 優しくたっぷり歌うような演奏はソリストの人柄を表わしているかのようです

2曲目はフォーレ「シシリエンヌ」です この曲はガブリエル・フォーレ(1845-1924)が1898年に作曲したフルートとハープのための作品です 後にオペラ「ペレアスとメリザンド」に転用されました 「シシリエンヌ」はイタリア語「シチリアーノ」のフランス語読みです

新倉は悲しい物語を語りかけるように切々と演奏しました とても良い曲です

3曲目はバルトーク「ルーマニア民俗舞曲」です この曲はベーラ・バルトーク(1881-1945)が1909年から15年にかけて作曲した作品で、7つの舞曲を使って6部から成る音楽が続けて演奏されます

この曲では、チェロ本来の低音の魅力とともに高音部だけの演奏の魅力も発揮、民俗色豊かな演奏を繰り広げました

演奏間のトークでは、新倉が住むスイス・チューリヒは景色が美しく”映える”のに対し、食料が高い(マックのビックマック指数が世界一で、1500円くらいする)ことが語られました。これにはビックリ・マックスでした

 

     

 

4曲目はショスタコーヴィチ「ジャズ組曲」第2番より「ワルツⅡ」です この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)が1938年に映画音楽として書いた曲を使用して組曲として構成した作品です

この曲を聴くと、なぜかサーカスの音楽を思い浮かべます 楽しそうで何故が悲しい・・・まるでピエロを象徴するような音楽です

最後の曲はショスタコーヴィチ「チェロ・ソナタ  ニ短調 作品40」です    この曲はボリショイ劇場のチェリストだったクパツキーの勧めにより1934年に約1か月という短期間で作曲されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「ラルゴ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります どうでもいいことですが、プログラム冊子のプログラム・ページには「ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ〈約25分〉」とあるだけで、片桐卓也氏の解説でも「全4楽章のソナタ」としか説明がなく、各楽章の速度指定が書かれていません スペースは余りあるほどなのに どうしたことでしょうか 聴く側の立場に立って最低限の情報は書いてほしいと思います

新倉の演奏で第1楽章に入りますが、まるでフォーレのような出だしが好きです メロディーに溢れた楽章です 第2楽章はチェロとピアノによる活気に満ちた丁々発止のやり取りが楽しい 第3楽章は一転、悲しみに沈んだ暗い音楽で、作曲者の繊細さを感じさせます 第4楽章はショスタコーヴィチ特有の諧謔的な音楽が展開します

新倉のチェロはよく歌い、佐藤のピアノがしっかりと寄り添いました

新倉はアンコールに東欧の伝承曲「クレズマー」より「二グン」を演奏しましたが、最初アカペラで何かを歌い、チェロが加わり、そしてピアノが入ってきました 彼女はチェリストとして幅広い音楽活動を展開していることが分かる一場面でした

     

     

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