ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

ロミオとジュリエット2

2011-09-18 08:35:40 | ヅカOG その他舞台

 出演者について 

 

山崎育三郎・・・ロミオ。ビジュアルはやっぱり城田君の勝ちかなあ。背丈もないし。

          とはいえ甘い声が素晴らしかったです。

          でも・・・この人は歌以前に演技の勉強をすべきかと・・・・

          ロミオという役は演技力がどうのより「雰囲気」が一番だと思います。

          出てきた瞬間に「世間知らずでお坊ちゃんだけど愛しちゃう」キャラじゃ

          ないとその後の物語が続かない。

          山崎君は、そのあたりはマイナスです。ではあとは・・ただ必死に演じるしか

          ないわけなんですが、この「必死」さが一切ないっ

          落ち着き払ってノロノロ動く、全部「歌」でごまかしているような?

          ジュリエットに一目ぼれしてバルコニーで愛を告白するシーンも

          喧嘩を止めるシーンも、みんなに責められるシーンも、何もかも冷静

                  「僕は恐い」の歌では本人よりダンサーに目が行っちゃう始末。

           ベッドシーンでは肩の白さとむっちり感に唖然・・・駄目だこりゃ

          かなり舞台経験があるのにまだ演技の仕方を知らないような気がします。

 

昆夏美・・・ジュリエット。歌唱力も演技力もパーフェクト ただ・・地味。

       もうちょっとお化粧を濃くして髪飾りをつけてあげるべきでは?一人で

       すっぴんの印象があるので。山崎との背丈バランスはとてもいいです。

       「レベッカ」もこの子でやればいいのに・・・・っていうか、夢華あみがどれだけ

       むごかったかよくわかりました。

 

浦井健治・・・ベンヴォーリオ

上原理生・・・ティボルト

石井一彰・・・マーキューシオ

本来、この3人を一緒くたにすべきではないのかもしれませんが、3人が3人とも

個性がないっ 必死感がないっ 今時の草食系男子はこんなもん?

色気なし、ポーズ決まらず、かといって「一生懸命です」感もない。

特に喧嘩のシーンは、男同士だからさぞやド迫力で見せてくれるかと期待したのに

相手への憎しみや悔しさがちっとも見えてこない。

マーキューシオの死のシーンは紅ゆずるの方が歌は下手だったけど気持ちは伝わって

来たよ。

そう、この「観客に役の気持ちを伝える」という事があまりにも下手です。

山崎育三郎も含めて

それは多分、ミュージカル俳優だから「歌えればいい」と思っているからなのか?

こんなんじゃ確かに韓国系俳優の方が演技は上手だし

(プロモーションビデオを見るとよくわかります)

「戦国鍋TV」に出てる「信長と蘭丸」の二人の方が上手だし、ジェンヌにも負けてる

一度「歌」「台詞」を取っ払って感情をどう伝えるかというお稽古をしたほうがいいでしょう。

この人達が未来の日本のミュージカル界を背負って立つと思うと悲しくなる。

 

涼風真世・・・キャピュレット夫人

         とにかくものすごい人です。彼女は。ジュリエットとの身長差もさる事

         ながら「女主人」としての面と「ティボルトに恋する女」としての違いが

         くっきり 睨まれると恐い・・・昆と向かい合うと「月影先生とマヤ」

         なっていたのでは?

         何より・・・一回りは下かと思われる大鳥れいより若く見えたのがなんとも。

         ぜひベルばら外伝「黒衣の伯爵夫人」をやってーーー!!

大鳥れい・・・モンタギュー夫人

         強烈な個性の持ち主であるキャピュレット夫人に比べて、非常にたおやかで

         母性的な印象。両家の中で一番常識的な人なのか?

未来優希・・・乳母。今回は母親のソロが回ってきたりして、結構矛盾だらけの

       人になってますけど、そこを「母性」で押し切って素晴らしい演技と歌でした。

      「MITSUKO」の時も思ったけど、元男役なのに、ここまでお母さんをきっちり

       演じられるって本当にすいごいなあ。

大貫勇輔・・・・死

         その肉体美に惚れました

               天井から釣り下がっている時の姿勢のすごさ・・・もう圧倒的。

         この人ならきっとワイヤーを多用して「バレエ版 エリザベート」の

         トート閣下が出来そう

 

色々文句ばかり書きましたが、最終的にはちょっとほろっとしたんですよね。

両家が和解の握手をした時。やっぱり人が死なないと事の重要性に気づかない

人とというのは本当に愚かな生き物だなって。

でも好みからするとやっぱりヅカ版だなあ なぜって1幕最後とか2幕最後とか

「型」をきっちりおさえたポーズが何とも素晴らしく、これは日本人ならではの演出

なのかと思うし。またロミオ役は後にも先も柚希礼音しか考えられないなあ。

コメント (3)
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ロミオとジュリエット1

2011-09-18 08:20:02 | ヅカOG その他舞台

♪ 小池は狂った 狂気の沙汰だ

  携帯にパソコン

  小池は狂った 勘違いしている

  やりすぎた演出

  チケット代高い 何とかしてほしい やめてーー♪

・・・・というわけで山崎育三郎&昆夏美の「ロミオとジュリエット」を見てまいりました。

 

 どうして設定が近未来に?

私、個人的には「ロミオとジュリエット」はあの時代の物語だから成立したと思います。

つまりシェイクスピアの時代のイタリアの話だから

携帯もパソコンもフェイスブックもない時代。ゆえに一目で恋に落ちて死に至る事が

可能だったのではないかと。

「家」同士の争いなんて今の時代には無縁だし。だから「ウエストサイドストーリー

は人種差別が争いの原因になり、小さな町のリトルギャングという狭い社会の

出来事として語られているのではないかと

(「WSS」にだって電話も電報も電車も車も出てこない)

それがいきなり、台詞や音楽がほぼ同じで、設定だけが「近未来」?

ロミオは携帯を操って女達をふり、フェイスブックに登録すればいい彼女が出来るかも

といわれ、神父様はパソコンで「アロマ」を研究し、そのくせ睡眠薬を作る。

「薬」といえばドラッグで、最終的に神父様が作ったのは強力なドラッグ?

一番ぶっとんだのは、ジュリエットがロミオの死に驚くシーン。

神父様のメールを受け取ってないの?」

いやはや・・・1幕で「アドレス教えて」というロミオに失笑が起きる・・・そう、いちいち

携帯やらメールやらパソコンが出てくるたびに会場は笑いが起きる

経験あるなあ。こんなの。あ「バラの国の王子」で霧矢野獣が、ベルに

「あなたの屋敷です」と言った所で笑いが起きた・・・つまりチグハグな印象がそこに

あったという事で

冒頭、「♪ 小池は狂った・・」と書いた私ですが、ついでに「狂ったか小池!」と

叫びたくなりました。

 

そもそもフランス版も、宝塚版も衣装が現代的で、そのくせ話が古典的。それは

よくあることですが、その逆バージョンはきかない。

モンタギューもキャプレットも豹だのチーター?だのをイメージしたごてごてクラシック

衣装なのにやる事は現代的

ゆえに矛盾が生じます。

 神父様が薬草を栽培しているのはおかしい → アロマ研究

 ジュリエットは携帯を持っていない・・18歳になるまで禁止・・だそうです。

 神父様から連絡がいかなかった理由 → 携帯を壊された。

パソコンが使える時代ならジュリエットはロミオの顔くらい知ってるんじゃないかとか

何でメール?電話すればすむはなし?神父様、そりゃ犯罪でしょ。大公閣下、

殺人を犯しておいて追放だけ・・・などなど、埋めきれない矛盾が噴出すわけです。

何でそんな設定にしちゃったの?わかりません。

 

 キャピュレット家の事情

多分、宝塚版でキャピュレット夫人がジュリエットに結婚をすすめるシーンで

♪ 夫を愛したことなどないわ ♪ と歌った所を、乳母が歌うので

キャピュレット夫人がより夫を嫌いな理由、そして甥のティボルトを愛人にしている

理由として、「実はジュリエットは夫との子ではない。これが私の復讐」

歌わせているんでしょう (韓国ドラマにありがちな設定)

でも、同じ思いを娘にさせたいと思う母親がいるでしょうか?私がもしキャピュレット

夫人なら娘にだけは愛する人と結ばれて欲しいと思いますが。

 

また2幕には、キャピュレット卿が

ジュリエットを実の子ではないと知って殺そうとしたけど出来なかった。愛していた」

という歌を歌うのですが、何だかつけたしみたいで。

今時だど女子だから家の跡継ぎにはなれないって事はないですから

ティボルトの「跡継ぎ」の正当性を得るためにこんな風にしたのか?とも思い・・・

何にせよ、近未来設定では矛盾が多すぎましたね。

 

 あらゆる所に「エリザベート」の影が

結局、小池先生はいまだに「エリザベート」から抜けきってないわけね。

ゆえにワンパターンになるわけ。

「愛」と「死」を「死」だけにしたのもトート閣下のようで、ヅカ版より鮮明に。

ジュリエットのソロもシシィの自殺しようとしたシーンによく似ているし

鏡の間のようなセット。などなど、あらゆる所に「エリザベート」の影が濃くて。

 

 何でこんなに迫力不足なの?

今回、期待していた事に、男女混合の舞台ならではの「迫力」があります。

みんな踊れて、みんな歌えて、「世界の王」とか「マーキューシオの死」とか、さぞや

迫力ある舞台を見せてくれるだろうと思ったのですが、大いに期待外れでした。

宝塚版は星はDVDしか見ていませんけど、あの真剣さとか、明るさとか・・・

ハンパじゃなく集中して見せてくれて物語の中にどっぷりとはまりこんだものですが。

また雪組版を大劇場で見て、キャラの違いはあるにしてもやっぱり、どっぷりと

物語の中に引き込まれてしまいました。

でも、今回は一人ひとりの技術はそれなりに素晴らしいのでしょうが、振り付けに

まとまりがなく、切迫感がない為、駄目駄目状態

ヅカ的群舞が出来ないなら、フランス版的アクロバティックなブレイクダンスを

みせてくれなくちゃ

「世界の王」は間奏部分のロミオのソロだった所が改悪されて、何だがごちゃごちゃした

だけーー「♪ ティボルト ティボルト 息の根を・・・♪から先は、どういうわけか

喧嘩のシーンにまとまりと迫力がなく、え?誰が誰を刺したの?何をベンヴォーリオは

普通に突っ立てるんだ?みたいな印象を持ちました

 

 衣装が・・

衣装がね・・・ジュリエットの衣装こそ、お花が一杯ついててかわいいドレスでしたが

他は動物をモチーフにして色分けされているのですが、どれもまだら模様なので

両家の違いがはっきりしなかった。

さらに一番ひどかったのは、ロミオ達主役クラスの男子が全く目立たなかった事

歌ってる時、思わず探してしまいましたよ・・・・・

仮面舞踏会のシーンも期待してより華やかさに欠け(鶴美真夕みたいにバトンを

やれとはいわないけど)もうちょっと何か欲しかったし、地味だった理由のひとつが

多分「仮面」にあったのでは

みんな、同じような仮面をかぶっており、それがまた「ライオンキング」なんだよね。

全体的にあまりセンスのいい衣装とはいえなかったのでは?

 

 

   

コメント (6)
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