ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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DANCE ROMANESQUE

2011-10-02 19:23:59 | 宝塚コラム

 DANCE ROMANESQUE 

 

作・演出は中村暁。この人も出来不出来が激しい方かなあ。

「ミロワール」は好きな方だったけど・・・・

1章の盛り上がりはいいとして、2章のタリスマン(お守り)はあっけない終わり方。

せっかく、青樹泉が素晴らしいコスチュームで頑張ってれて、館全体が恐ろしい雰囲気に

包まれていたのに、龍真咲がステッキを奪って振ったら終わり

これ(お守りが)守ってくれたんだ」って・・・ええーーそれだけ?

3章「ノートルダム」は安寿ミラ振り付け

ヅカファン的には非常に萌えな振り付け満載でいいわいいわーーって感じ。

キリヤはどうしてこう「普通じゃない人」が似合うのかなあ。

蒼乃はジプシーが一番似合ってます がっ これまたキリヤが死んで・・・

星条が死んで・・・天国の場面かと思ったら、ええーー ジプシー衣装に白い羽。

似合わん 絶対にへん 背景のゴスロリが台無し。

4章 「月色男子」は韓流を意識した振り付け・・・・どこが?衣装が?何でここで

K-POPを意識せにゃならんのよーー でもまあ、明日海は綺麗だからなあ。

若手では鳳月杏が目立ってました。

6章「SKY DANCE」は定番ですよね・・・・ 霧矢のダンスは素晴らしいけど

頼りっぱなしかも。

一番びっくりしたのはボレロの「♪燃えてーー燃えてーー♪」です

何でここにゆずが?いくら震災に勇気を与える歌をっていっても、これはないわ。

いや・・でもこれを歌っているのが水夏希なら笑ってすませられるけど、キリヤンは

歌い上げてしまうのねーー その真面目さが仇に・・・

 

さて、月組さんは若手がそれなりに育ってきている事がわかり、よかったなあと。

でも、正直上級生の頼りなさは相変わらず。トップ以外、誰も踊れないし、とりたてて

声がいい人がいるわけでもないし。そりゃ明日海は歌えるかも。でも、彩吹程か?

龍真咲も裏声が出てくるたびに「男役でいいのか?」と思い・・・

下級生はガンガン踊れる人がいるのに(誰とはいいませんが)芯にするわけにも

いかず ジレンマですね。

青樹泉と星条海斗は芝居でもショーでも有効活用されているとは言いがたく。

この二人をもっと使えば月組は引き締まります。

私といえば・・・なんかかしげそっくりの子がいやに生き生き踊ってるなあと

思ったら光月るうでした。ってな感じ?ノスタルジーに酔ってばかりもいられないしね。

 

 

コメント (4)
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アルジェの男

2011-10-02 12:42:53 | 宝塚コラム

昨日は私が昔から開いているヅカファンのオフ会で月組を観劇いたしました。

観劇後はお食事会だったのですが、「アルジェの男考」でかなり盛り上がりました。

例えば・・・

 アルジェ時代のジュリアンとサビーヌは何歳でどこまでの関係だったのか

 もし自分がなるとしたらサビーヌ、エリザベート、アナ・ベルの誰がいいか

 何でアナ・ベルは自殺し、アンリはそれを止めなかったのか

など等・・いやーー妄想が広がる舞台で。柴田作品ってこんなに多くを語れる作品だった

のですね。初演を見た方は「懐かしい。全部一緒に歌ってた」と喜んでいたし、何度も

みたくなる作品であったと 脚本家冥利ですよねーー

という点をふまえていきましょう。

 

 アルジェの男 

 

 脚本について

若い人がみたら、延々とジュリアンのあっちの女、こっちの女と手玉に取る様子を

みせられ、挙句に銃で一言も言い残さず死んで幕・・・というのは理解しづらいものが

あると思います。

でも、そこが「昭和の作品」ならではなんですね

不条理劇」というのがありますが、「アルジェの男」はまさにそれ。

幕切れに観客はふいをつかれ「え?」と思います。何で?何でこんな終わり方なの?

・・・それから後の話は観客自身にお任せしますっていう展開なんですね

今時の何でも白黒つけて結末をはっきりさせる作り方に比べると余韻は残るけど

疑問も残る。何となく不完全燃焼。納得したくてもう一度見る。ついでに見る・・また見る。

みたいな事を柴田先生が狙っていたんだとすれば、それはそれですごいです

 

柴田作品に出てくる男というのは決して「いい人」ではありません。

 女を利用する

 身勝手でわがままで感情的

っていうのが大体ですから、演じる方は最初に「嫌悪感」「理解できない」感を持つと

思います。今回のジュリアンの役作りにあたっては霧矢も悩んだでしょうね。

なんせ彼女の性格とは対照的すぎて、もはや想像すら出来ない役ですから。

でも、そんな役柄を昭和のスターさんたちは「自然に」「悪い男だけど愛してしまう」

という風に演じていたのですからすごい。

つまり柴田作品の男というのは、頭で演じてはいけないんです 

その役になりきって生きていかないと・・・そこが頭脳プレイの霧矢とは相容れなかった

なあと。

 

ジュリアンはアルジェでワルのトップ。ライバルはジャック。彼女はサビーヌ。

素直じゃなくてかっこつけで強がりの彼がボランジュ夫妻とであった事で人生が一変。

なにゆえ彼はボランジュ夫妻を受け入れたのか

それは愛着障害を引き起こしていた彼に生まれて初めて『無償の愛」と「道をさし示す

父性愛」を感じたからなのでは?

もし、ジュリアンが少しでも「高貴」な血筋が入っていたら、たとえワル出身でも、

ボランジュ府愛の元で誠実に仕事をしてエリザベートと結婚するか、あるいは、

サビーヌを呼び寄せて身分違いの結婚をするか・・・という話になったでしょうが、

残念ながらジュリアンは根っからの「下層階級」の人間

ゆえに「野心」ゆえに人を傷つけても罪悪感を持たない、ある程度で満足すれば

いいのに、あれもこれもと手を広げて他人を不幸に落としいれ、また自分をも破滅

させてしまう。

 パリでサビーヌと再開し、ジャックと一緒になっている姿を見た

→ (高貴)ジュリアンならサビーヌを救おうと奔走する

→ (ワル)ジュリアンだからあえてサビーヌをほったらかしにする

 エリザベートを振り向かせようとする

→ (高貴)ジュリアンならプライドがあるからあえてそれ以上近づかず、サビーヌを

  何とかしようと考える

→ (ワル)ジュリアンだから、プライドの高い女を振り向かせる事に夢中になり、結果

  アナ・ベルを死においやる → 自分の破滅の布石を打った

 ジャックの問題について

→ (高貴)ジュリアンなら社交界で自分の過去を明かし、信義を問うか、あるいは

   ボランジュ夫妻やシャルドネ夫人やミシェルに助けを求める

→ (ワル)ジュリアンだから、他人を信用出来ずに自分だけの力で解決しようと

  もくろむ。しかも短絡的に。

 サビーヌがジャックを殺した件

→ (高貴)ジュリアンなら自らが罪を被って出頭するか、あるいは二人で死を選ぶ。

→ (ワル)ジュリアンだからその場限りの感情を抑えられずに出奔

 

とまあ・・こんな風に感じたんですが 人が育つ環境も重要なこと。でもその上に

血筋というDNAがもたらす性格形成についてこんなに考えた事はなかったわ。

どちらにしても柴田先生はジュリアンという不完全な男の短くも悲しい一生を通して

「永遠に手が届かない世界」があるという事を描いたのかな。

 

 3人の娘達の誰になりたい?

って聞かれて・・・最初は「アナ・ベル」と答えたのですが、いくらなんでも年齢的に

無理があるし。あ、そうだ。私だったら「ボランジュ夫人」になりたいわと答えました。

大体、みんな「アナ・ベル」になりたいと答えるのねーー

エリザベートは論外でサビーヌはヒロインとして中途半端って事でしょうか。

じゃあ、なぜジュリアンと一夜を過ごしてしまったアナ・ベルが死を選んだのか。

当時の貞操観念を考えると、初めての男性=結婚相手の筈なのに、早々に

ジュリアンがエリザベートに愛を告白しているシーンに遭遇。

一瞬にして「騙された」と悟ったのかもしれません 自分に対して「嘘」をつく人が

この世にいるとは・・・それが一番信頼していたジュリアンだったとは・・・

恥ずかしさと愚かさと悲しさと・・数々の不幸に会いながらも誠実に聖女のように

暮らしていた彼女が始めてしった「悪」だったんですものね。

(ゆえにここでアンリが男としてアナ・ベルに告白するなり押し倒すなり・・・?)

 

私がボランジュ夫人になりたいのは夫が寛容だし出世しているし?ゆえに娘の

婿にはミシェルを選びまわすわ

 

 出演者について

霧矢大夢・・・ジュリアン。欠点はありません。何もかも完璧。でもジュリアンは完璧な

       人間ではないし・・イマイチ、ジュリアンの感情が伝わって来なかったなあと。

       雰囲気的に霧矢は人生をあんな事でダメにするようなタイプに見えず。

       かといって役作りでもはや『殻を破りました」ともいえないんでしょう・・・

       時間が必要かも。私がアナ・ベルでマリコさんがジュリアンだったら、もう

       何をされてもいいわーーって思えるんだけど。今回は妄想が広がらず。

蒼乃夕妃・・・サビーヌ。つくづく蒼乃という人はヒロイン向きではないと。ダンス力は

        ものすごくあるけど、下町の酒場の女がどこまでも似合うって。トップと

        してどうなのか また、毎回思うけど、彼女のかつらは嫌いです。

龍真咲・・・ジャック。昨日見た友人の話ではジャックは死ぬ時「穏やかな表情」を

      していたそうで、一瞬にして『萌え」たんだそうです

           まあ、あそこまで演じられたらいいんじゃないかと。書き込みの少ない役だけに。

明日海りお・・・・アンリ。おいしい役どころですよねーー 

         なんていうか、こういう穏やか

         で一途なのが明日海の持ち味なんでしょう。踊らなければ完璧。

彩星りおん・・・エリザベート。高ピーな役どころをしっかり演じていましたが、ビジュアル

       が今一つかなあ。

花陽みら・・・アナ・ベル。可憐さでは昭和スターに負けると言われておりましたが、

       正統派娘役という感じで先が楽しみですね。

 

他には組長夫妻が何と言ってもピカイチ!花瀬みずかは相変わらずお綺麗で

 

 

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