ふろむ播州山麓

旧住居の京都山麓から、新居の播州山麓に、ブログ名を変更しました。タイトルだけはたびたび変化しています……

変わる妻たち

2013-05-18 | Weblog
 毎年2度ほど、夫婦で海外旅行に出かけるセレブな仲良し初老夫妻がおられた。うらやましい限りでした。わたしなどふたりで温泉に行ったことも長年ありません。しかし驚いたことに、理想のご夫妻が60歳を過ぎたばかりで離婚してしまわれた。なぜ?あまりに不可解です。
 ご本人には聞けないので、女性ふたりにこの話しをしてみました。答えは同じです。「夫と海外旅行! 国内の数日でも行きたくないわ! ほとんどの妻は夫とではなく、仲良しの女同士で旅や遊びをしたいのです。夫がよほどの資産家なら老後のことを計算して、いくらかニコニコしながら一緒に行くでしょうが、ふつうの経済力かそれ以下だったら、相手のお陰で疲労困憊してしまうような、楽しくもない旅には行きたくありません。常識ですよ」
 わたしは愕然としてしまいました。「海外旅行には行くまい…」。行かないのではなく、経済的に行けない、と言った方が正確かも知れませんが。それにしても「定年後の濡れ落ち葉など論外ですからね」。女性、中でも子育てを終えた妻たちを理解することはむずかしい。

 「東洋経済ONLINE」5月7日号の記事が興味深い。「『婦人公論』に見る、変わる妻たちの関心事――『婦人公論』三木哲男編集長に聞く」
 http://toyokeizai.net/articles/-/13856

 老舗月刊雑誌『婦人公論』の読者層は、45~55歳が6割を超えているそうです。三木編集長の中高年「妻分析」は見事です。まず1998年以降の号で、よく売れた特集タイトルを見てみます。(カッコ内はわたしの感想です)

1998年6月 もう一度、夫を見直してみよう(夫に不満はあるでしょうが、彼らもたいへんなんだ。やさしさをもって見直してあげましょう。そんな特集でしょうか。夫に対して好意的な様です)

1998年11月 子どものいる喜びと悲しみ(そうです。家族で大切なのは子どもと夫です)

1999年7月 嫁と姑はわかりあえるか(永遠のテーマでしょうね。しかしお年寄りは大事にしましょう)

2005年3月 家族と心が通じていますか(そろそろあやしくなる前兆を感じますが、まだ子ども、夫、姑など、家族と自分の関係性が中心にあるようです)

2008年5月 捨てて始まる、新しい私(大切に守るというポリシーが、捨てるに変化しました)

2008年10月 離婚しないでいる妻たちの本音(我慢して離婚しないのが異状かも?)

2009年5月 40代から備えるひとりの老後(離婚しなければ夫は先に逝去し、女性はその後も延々10年ほどは長生きします)

2011年2月 妻たちの婚外恋愛白書(三木編集長によると、読者モニターの2割ぐらいは該当者! 働く女性は異性と出会う機会が多い。またケータイの普及で内緒の連絡が容易です。またPCやスマホでさまざまの情報が収集できます。固定電話だけの時代が家族平和の一因だったのでしょうか)

2013年2月 夫を捨てたい妻たちの本音(ついに特集になってしまいましたか…。図書館に行って読んでみます。あまりにも切実ですよ)

 10数年で時代は大きく変化したようです。結婚したばかりの妻はまず夫ありき。子どもが生まれると、まず子どもそして夫。子育てが終わるころから、女性は家族から「自分」に興味関心をシフトするのだそうです。
 ところで『婦人公論』が過去5年間で最も失敗した特集は「いまから夫をいい男に変える」(2008年11月号)。読者の多数のご婦人たちからは「なんでこんなつまらないテーマなの?」。いまさら夫をどうしようもない、残念ながら手遅れです。夫を「捨てる」特集はうけるのだが、それ以外で「夫」とつけると失敗するそうです。
 ところでテレビCM「亭主元気で留守がいい」が大ヒットしたのは1986年でした。コケンにされながらも「亭主」と呼んでもらえたのです。古きよき時代ですが、この年の新語大賞の流行語部門を受賞しています。27年も前のことだったのですね…。
 ところで今回のブログは家族には見せられないというか、毎回誰も見ていないようです。
<2013年5月18日 タンスにゴン!>
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする