もし、日本列島の形が南北でなく東西方向であったならば、気圧配置が西高東低の冬の季節は、西風が多いため、日本の山脈にぶち当たらないので、上昇気流が発生せず、雪が降らないことになります。
そうすると、雪によって暖められていた田畑は厳しい寒波にさらされ、微生物や生物まで死滅しやすくなるのです。
一番の問題は、山に降った雪が春になって徐々に雪解けとなり、山の豊かなミネラル水が平地の田畑に運ばれないことです。
日本のコメや野菜、果実、植物は美味しいと、今、海外で評判となっています。そして和牛がおいしいのも、この豊かな山のミネラル水によって育てられた稲わらや草、野菜を含む植物を食べているからなのです。この和牛も世界から、また絶賛されているのです。
また、近年では周知のことですが、海の魚やわかめ、牡蠣、昆布など海の収穫物は山の豊かさが育てているということが明確になっています。海の幸を育てているのは山(森林)だったのです。
そして、日本列島が東西方向の形では北海道から沖縄までほぼ同時に同じ季節がくるため、産業的には効率的かもしれませんが、季節に奥深さが感じられなくなります。桜前線を追って日本縦断の旅をすることは出来ないのです。
日本列島の形は私たちが選択できるものではないですが、もし、反対方向であればどうなのか?
かなり単純な日本の気候・風土になっていたと思うのです。
そして、真夏の厳しい暑さと真冬の厳しい寒さがあるために、日本人は広い視野で物事を見る能力が備わったのではないでしょうか。それが、経済活動にも生かされて、素晴らしい技術力に結びつき、技術大国につながったのではないでしょうか。
日本の国土に対して、かつて私たちが受けた教育では日本の国土は森林が70%で平野は30%しかなく、資源のない国であると教わったのです。利用できない森林が70%もあるということで、森林は日本のお荷物にように言われたのでした。
しかし、この森林が豊かな海をつくり、美味しい農産物を作っているのです。
そして、日本はこの森林があるために、日本海や太平洋の湿気を帯びた大気が上昇気流に乗って雨となり、雪となっているのです。大地に水の恵みを与えているのです。
話しは少し変わります。1980年頃、アラビア半島の砂漠に雨を降らせる計画が持ち上がりました。その計画は、東京ドームのような空気膜構造の人工山脈により砂漠に雨を降らせる構想でした。構想的には可能でしたが実現はしていないようです。
高さ数百メートルの人工山脈を作るためにどれほどの費用と維持費がかかるのか、考えただけでも気の遠くなる話ですが、日本にはその山脈が山のようにあるのです。これは、もう資産価値を評価できないぐらい莫大な金額となるでしょう。
そのように自動的に降雨させるシステムを日本の国土は持っているのです。そして、それが日本に豊かな自然や恵まれた農産物、それから世界一の豪雪国として、冬のスキーまで用意してくれているのです。
日本の国土にお礼を言います。神仏に感謝したします。
素晴らしい環境と恵みを与えていただき、ありがとうございます。
---owari---
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