人体の仕組みについて知れば知るほどに、驚かされます。
私たちの体は、食事で得た栄養素を消化・吸収して、絶えず新しい細胞が作られ、古い細胞と入れ替わっています。
体は約60兆個もの細胞によって構成されていますが、毎秒1千万個の細胞が生まれ変わっていると聞いて、これまた驚きです。私たちが何も考えずに過ごしていても、運動していても、体の細胞は活発に活動しているのです。
細胞の代謝周期は、それぞれの器官で違いますが、脳細胞と心筋細胞以外は、約2日から90日で入れ替わります。
生まれ変わりのサイクルは、お肌の細胞は28日、心臓は22日、胃腸は2日~7日、骨は2年など各部位によって決まっています。そして、体の細胞のほとんどが5〜7年で新しく生まれ変わっているのです。
人体について、すこし違った見方をしてみましょう。
毛細血管も含みますが、血管をすべてつなぐと、約10万kmの長さになります。これは地球約二周半の長さです。なんと信じられない長さですね。
成人の平均的な肺胞の全表面積は80~100平方メートルにも達し、優に3LDKのマンションを超える広さです。テニスコートでいえばコート半面の広さにほぼ匹敵します。自分の胸の中に、そんなに広い面積が占めていると思うと、不思議な気がします。
他にも驚くべきことは、たくさんありますが、今日は遺伝子DNAの不思議をお伝えします。
この遺伝子がどれくらい小さいかと言うと、幅1ミリの50万分の1、ちょっと想像ができないくらいに細い物質です。重さは、なんと「1グラムの2千億分の1と言われます。この微小空間に、30億個の遺伝子情報が書かれているのです。大百科辞典の千冊分に相当する膨大な情報だと言われています。
一人の遺伝子情報は一種類なので、その遺伝子を一つとして、この地球に住んでいる全人口60億人分の遺伝子を全部集めたとしても、米粒1粒の重さぐらいにしかなりません。
人間の遺伝子はそれほど高い集積密度を持っているということです。コンピューターに使われるメモリー集積素子がいかに高密度になったといえども、はるかにとどきません。本当に驚きです。
それ以上にすごいことは、生まれたときには、すでに遺伝子情報が“書かれている”ということです。いったい誰が書いたのでしょうか?
しかも、体の60兆個の全細胞に、まったく同じ遺伝子情報が30億個も書かれています。
体のどの細胞の一片を取っても、同じ情報です。しかし、細胞分裂の過程では、手・頭・顔・内臓・足など、それぞれ異なる部分を作っていくのです。
もし遺伝子の働きに狂いが生ずれば、右手と左手が逆になったり、耳の位置が違う場所に作られたり‥なども考えられますが、そのようなトラブルも起きません。
30億個の遺伝子は、肺・心臓・肝臓・腎臓など、体の特定の場所で、特定の遺伝子のみを働かせて、細胞を分裂させて体を作っているのです。不思議な話です。
ここで、問題です。
1つの細胞の中にある遺伝子を伸ばしてつなげるとどのくらいの長さになるでしょうか?
答えは170㎝。
細胞の大きさはわずか10~30μmであるということを考えると、その中に私たちの身長と同じくらいの長さの遺伝子が収納されているということは驚くべきことですね。
私たちの細胞は全身に約60兆個ありますから、全身の遺伝子をつなげると170㎝×60兆=1042億㎞にもなります。これは、地球と太陽を行ったり来たり350往復もできる長さです。地球を250万周する驚異的な長さになります。
私たちの「体」は、時として「宇宙」にたとえられます(人体の宇宙)。
星々の宇宙も神秘的ですが、私たちの体もそれ以上に神秘的です。
星のきらめく宇宙に勝るとも劣らないほど、謎に満ちています。
私たち人間は、「奇跡的な生命体」だと言っても、過言ではないと思います。
仏神のご設計には、いつも想像もつかない奇跡が隠されていると見ました。
---owari---
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