デンマークの首都・コペンハーゲンの桜まつり(Sakura Festival)についてお伝えします。
デンマークはユトランド半島と多くの島々からなる北欧の国です。隣国のスウェーデンとの間にはエーレスンド橋が架かっています。首都のコペンハーゲンには、王室の宮殿やカラフルなニューハウン港、チボリ遊園地、有名な「人魚姫」の像があります。
デンマークのGDPは2015年で2,950億ドル。2016年の一人当たり国民総所得(GNI)は56,730ドルで世界第5位となっている。高齢者福祉や児童福祉が充実しており、国民の所得格差が世界で最も小さい世界最高水準の福祉国家です。市民の生活満足度は高く、国連世界幸福度報告では第1位(2014年)、OECDの人生満足度ではスイス、ノルウェーに次いで第3位でした。
2017年にデンマークと国交150周年を迎えた日本。王室と皇室との交流も親しく行われてきました。北海道よりも高緯度にある北欧の王国で、健やかに春を告げる桜を愛でる文化が育まれているようです。
桜まつりの始まりは、日本の有名なパン屋さんアンデルセンの社長・髙木誠一さんがアンデルセン生誕200年を記念して、2005年4月にコペンハーゲン・コミューン(市)に200本の桜の木を寄贈したことにあります。この木が植樹されたランゲリニエ公園(人魚姫の像の近く)で2008年から毎年4月の最終土日に開催されています。
(ランゲリニエ公園:H.C.アンデルセンの童話『人魚姫』像がある海沿いの公園。女神像は、第一次世界大戦中に戦死したアイヴァー・ヒュイトフェルト提督と部隊のための記念碑で、1886年建設)
(『人魚姫』像の後方にランゲリニエ公園が見える)
毎年、会場は日本一色になり、着物、浴衣、ハッピ、アニメのコスプレ、柔道、空手、弓道、合気道などの道着を身にまとったデンマーク人で埋め尽くされます。舞台では鎧(よろい)をまとった武士が刀で切り合い、忍者が戦い、太鼓や盆踊りなど様々な模様し物が行われます。会場の片隅ではお茶会や着物の着付けショー、餅つきもあり、デンマーク人の多くはカメラ片手に押し合いへしあいの見物となります。
(2016年も大盛況でした。後方に舞台があります)
(デンマーク人による和太鼓の演技)
(2013年・大塚製薬の社員さん44名からなる「大塚連」の「阿波おどり」)
日本食レストランが提供する美味しい日本の食べ物・お弁当など、とてももりだくさんの楽しいイベントとなっています。日本人からするとかなり高いお値段のものが飛ぶように売れて行き、日本食の人気の高さがうかがえます。コンビニと同じようなおにぎりが1個25クローネ(約400円)、ミニあんパンが1個20クローネ(300円ちょっと)、5切れの巻きずしが50クローネ(約800円)などです。
2011年の日本人会のブースでは、日本人からの寄付品を販売し、売上の全額を東日本大震災のために日本赤十字を通して寄付をしました。また、各ブースにおかれた赤い募金箱で寄付金を集め、震災のためのチャリティーに貢献していました。
この桜まつりは、お花見の習慣はなかったデンマーク人にも、とてもよく知られる人気のイベントとなっていて、毎年デンマーク人が会場の8割以上を占め、日本文化に親しみながら、リラックスした雰囲気を楽しんでいます。特にデンマーク人の若者に人気のイベントとなっていて、コスプレをした可愛いデンマーク人が集まってカレーやすき焼丼などを食べています。
今回はイベントの最後のプログラム、毎年祭りを締める盆踊りをご紹介します。
満開の桜のもとで、子供から大人まで誰もが楽しめて、参加者みんなが和気あいあいと実にいい雰囲気となって、盛り上がっている2016年の盆踊りの動画を見ていただきたいと思います。
踊りが炭坑節と東京音頭の2つしか使っていないのですが、現地の人や観光客は覚えやすく、選曲もテンポのいいものばかりでノリがよく、踊りやすいと感じました。海外では、お花見に盆踊りもいいのではないでしょうか。
(桜まつりの見物客が多く参加する盆踊り)
【2016年コペンハーゲン・桜まつり】
Bon Odori by NihonJin Kai Group Dance - Copenhagen Sakura Festival 2016
【曲名】
①相馬盆唄(福島県民謡)
②おてもやん(熊本県民謡)
③アンパンマン音頭(作詞者:やなせ たかし、作曲者:いずみ たく)
④ソーラン節(北海道民謡)
⑤桜援歌(Oh!ENKA:関ジャニ)
⑥さくら音頭(民謡歌手:木津しげり・木津かおり姉妹「秋田音頭ベースの民謡風ポップス」)
以上です。一度ご覧ください。
---owari---
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