(映画「ユリョン」の評価の差に見る日本と韓国の意識格差)
韓国の人々にも、かわいそうなところはあるのです。“洗脳”はだいぶされていると思います。光州事件のときも国民は知らされていなかったし、反日映画をたくさんつくって流されています。
先日、私は「ユリョン(幽霊(ゆうれい))」(1999年公開/日活)という20年前の韓国映画を観ました。「ユリョン」というのは、韓国の原子力潜水艦の呼び名です。韓国がロシアから秘密に入手していた原子力潜水艦が、日米にその存在を見つけられたことで、極秘任務に就くことになります。
その乗組員は全員、名前が分からない、亡くなったことになっている人を集めていて、証拠を残さないために最後は自爆するつもりで、対馬海峡からマリアナ海溝に抜けていく道を深く潜っていくのですが、実は、この原潜には核ミサイルも積んでいました。国籍不明の幽霊のようなかたちで日本へ行き、「自爆する前に、日本に一矢報いてやりたい。ハッチを開いてミサイルを撃ちたい」という気持ちがあったのです。
途中、日本の潜水艦に遭い、魚雷等で二、三隻沈めたあと、沖縄に向かって進んでいる途中に、副長が艦長を殺し、潜水艦を乗っ取ってしまいました。そして、ハッチを開け、日本に対して核ミサイルを撃つ準備までしていたところを、勇気ある乗組員が反乱を起こします。副長と戦って時間稼ぎをしているうちに、ユリョンに沈められた報復に来た日本の潜水艦に魚雷を二発撃たれ、沈められてしまうというストーリーでした。
これは、1999年の映画で、「ノストラダムスの予言」が話題となっていたころの作品であり、韓国ではヒットしましたが、日本ではさんざんな評価でまったくヒットせず、私も当時は上映されたことを知らなかったのです。
しかし、そのなかには、韓国の人の非常に屈折した考え方や心情がよく表されています。日本に対して核ミサイルを撃ち込みたいぐらいの気持ちがあっても、それだけで解決するわけではないという考えなのでしょう。
映画では、「日本では原子力潜水艦がすでに完成している」という情報を得ていたため、先にやってしまおうと。その「ユリョン」が日本の各都市に向けて撃とうとしていたところに、反乱が起きたという設定でした。
これは、韓国では非常にヒットし、「韓国のアカデミー賞」と言われるようなもの(大鐘賞(テジョンしょう))を六つも受賞した映画なのです。
このようなものが、韓国の人々の共感を呼ぶというのが現実ですけれども、ほとんどの日本人は、そんなことはまったく想像していないでしょう。
日本人には、今、北朝鮮の脅威に対して、韓国とアメリカと日本が協調してやっていると思っている人も多いかもしれませんが、韓国人は、今述べたようなことを考えている国民なので、意思の疎通が十分にはできていないわけです。
ただ、そういうことを抜きにしても、やはり、「大きな目で見て、包んでいかなければならない」と、私は思っています。
いずれにせよ、韓国という国は、中国の支配下に置かれるか、ロシアの支配下に置かれるか、アメリカの支配下に置かれるか、常にどこかの大国の影響下でしか存在できていないのです。
(日韓請求権協定は、日本が取れるもののほうが多かったから結ばれた)
韓国は、日本に対しても悪いことをずっと言っています。「従軍慰安婦」から始まり、最近では、「元徴用工」の問題を日本の最高裁に当たるところ(大法院(テポブォン))までが認めるなどしていて、日本においても、「ちょっと信じられない」という意見がマスコミでも主流になっていると思います。
徴用工の裁判といっても、すでに七、八十年も昔の話でしょう。日本国籍だった韓国の人たちが、新日鉄系の大企業等において非常な虐待のような感じで働かされたとして、それに対する補償をせよとのことですが、ああいったものを認めると、最大で二兆円も払わなければならなくなるかもしれないのです。
しかし、1965年、朴正煕(パクチョンヒ)大統領のときに、「日韓の補償関係については相互に放棄する」ということで約束は終わっています(日韓請求権協定)。
「なぜ放棄したか」といっても、これは「相互に」放棄しているものなのです。当時、韓国が日本から取れるものよりも、日本が韓国から取れるもののほうが多くありました。そのため、あちらにとっては補償を放棄したほうがよかったわけです。
例えば、かつて朝鮮半島にあった学校は百校程度だったと言われていますが、日本との併合後は数千校まで増えているのです。これは、日本がつくったインフラです。そのほかにも、道路や橋など、さまざまなものをつくっています。今の北朝鮮のほうにも水力発電所をつくりました。
「当時の日本が投資した額」と「向こうが損をしたと思う額」とを比べてみると、日本が取り戻せる額のほうが圧倒的に多いと言えます。そうであるならば、韓国としては請求権を放棄したほうが賢いので、ああいうことになったわけです。
それを、「従軍慰安婦問題」や「徴用工問題」など、いろいろなかたちで何度も何度も蒸し返しているのですが、あれは、国内政治が悪い分を外国に振り分けていると言えるでしょう。つまり、「反日ということであれば南北統一できる」ということであり、言わば、今、“一種のファシズム状態”が起きつつあるわけです。
---owari---
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます