ビル・トッテさんは何冊もベストセラーを出しているが、本職はコンピュータ・ソフト会社の社長。たいへんな「日本愛国者」で、奥さんは日本人。和服の改良型を愛用していられる
「日本に溶け込んで、日本のマーケットで生きていく」「そうすれば儲かるから日本は閉鎖的でない」とアメリカからやってきた国会議員や新聞記者に話している。
「日本市場は閉鎖的だ」と主張するアメリカ人は、東京・大阪での商売に失敗した支配人や現地法人の社長で、自分の商売不熱心を日本のせいにしている。そう話すと、彼らは、なるほどと言って帰るが、それでおしまい。けしからん。アメリカ人の根性は汚い、日本人のほうが美しい、と言い出してもう20年も経つ。
そんな彼が、2000年9月に書いた本が『アングロサクソンは人間を不幸にする』(PHP研究所刊)である。アングロサクソンであるビル・トッテさんご本人が言うのだから信用できるが、トッテンというのはノルウェー人の名字だが、ノルウェー人はもともとバイキング(海賊)である。物産が乏しいから、船に乗って略奪に出かける。国に帰っても幸せはないから、侵略をすれば絶対強い。
この本ではなかなか上品に書いてあるので、かみくだいて説明すればこうなる。
バイキングは、まずイングランドの島々にたくさんの根拠地をつくる。初めは侵略しても引き揚げるが、だんだん住みつくようになる。
やがて、イギリスという国全部をノルウェー人が占領支配したとまで言わないが、ほとんどそのような状態になった。フランスのノルマンジー半島もノルウェーの植民地で、そこの王がイングランドの王になったのだからそう言える。
ビル・トッテさんの祖先のノルウェー人がイギリスを占領し、ついでその子孫がアメリカへ渡った。すなわちアメリカ国家の根本はノルウェー精神で、それは略奪であり、海賊である。
――確かにイギリスが海賊の国だというのは有名である。女王殿下が海賊を奨励して、たくさん略奪をして帰ってくると、上納金を払わせ貴族にした。海賊は、イギリスでは国営産業だったのだ。
---owari---
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